「遊びつくせる」育成ゲーム――モンスターファームPOPモバイルコンテンツ・プチレビュー

携帯カメラで撮った画像から、モンスターが誕生するという独特のゲーム「モンスターファームPOP」。多様なモンスターが用意されており、やり込みが可能だ。

» 2005年05月25日 20時59分 公開
[小松しおる(StoryWorks),ITmedia]

 モンスター育成ゲームというと、古くはカードゲーム「モンスターメーカー」のコンシューマ移植版。比較的新しいところでは「ポケットモンスター」「デジタルモンスター」などが有名だが、忘れてはいけないのが「モンスターファーム」だろう。

 手持ちのCDやDVDをコンソール機にセットしてモンスターを生み出し、育てるという新しい趣向でブームを巻き起こしたゲームが、FOMAにも登場した。携帯ではCDを読み取れないが、その代わりに携帯カメラを使ってモンスターを誕生させられるのがポイントだ(2月18日の記事参照)

Photo (C)TECMO,LTD. TECMO Lab
コンテンツ名 「モンスターファームPOP」
料金月額 月額525円
対応機種 FOMA 90xシリーズ、「W22H」「W21CA」「PENCK」「W31K」
アクセス 「メニューリスト」-「ゲーム」-「育成ゲーム」、「トップメニュー」-「カテゴリーで探す」-「ゲーム」-「シミュレーション」

 まずはアプリを立ち上げカメラで写真を撮ろう。撮った内容に応じて、モンスターが生まれる。「ピクシー種」「スエゾー種」など種族が分かれており、各モンスターには基本色、白色、黒色というようにカラーバリエーションもある。

 携帯の画面は小さいが、各モンスターは細かいディテールまで結構凝ったつくりなので、それを見るのは楽しい。しかし、コンソールゲーム版と比べるとキャラの個性やかわいさに多少ばらつきが見られるのが、ちょっと残念。

 ちなみに、筆者なりにいろいろ研究してみた結果、真っ白なネコミミの人形は「白いスエゾー」に、黄色っぽいクマミミ人形は「黄色のニャー」に、筆者の顔を映すと「黒いニャー」になってしまった。

 例外としては、テクモのゲームパッケージをカメラで映すと、特別なモンスターが生まれたりするらしい。全然関係はないが、「君を写すとどうなるかな?」なんてナンパの小道具として使うのも個人的にオススメだ。

バトルの決め手となる育成

 モンスターの初期値をざっと把握できたら、自分の育てたいタイプに合わせて「キントレ」(力を上げる)「めいそう」(知力を上げる)「はしりこみ」(体力を上げる)などの6つのトレーニングをしよう。

 お金に余裕があるなら、修行に出して新しい技を覚えさせてもいい。しかし、毎月のエサ代、修行代などは案外お金がかかる。ある程度力が付いたなら、定期的に行われる試合に出場させるのがベストだ。

 試合にはランクを決める「公式戦」と、主に賞金を稼ぐための「OP戦」がある。試合形式はトーナメントとリーグ戦があるが、まだ弱いモンスターなどは一度負けても巻き返し可能なリーグ戦をオススメする。実際、トーナメント戦に出てくるモンスターのほうがちょっと強い。

Photo

 試合はモンスターに任せることもできるが、自分で指示も出せる。とはいえエサ代をケチったり、スパルタ教育しすぎたりするとモンスターが言うことを聞いてくれないので、普段から愛情を持って接しよう。

 なお、モンスターの寿命は案外短い。強くなったと思ったら、もう寿命がきてしまう。初期値のモンスターの場合、普通に育てていてはランクはCかB。アイテムなどを使って急いで育ててもせいぜいAどまりだ。Sクラスを狙うなら、モンスター同士を合体させて次の世代に夢を託すのもの大事だ。

表情豊かなキャラクター

 このゲームの一番の魅力は、やはり個性豊かなモンスターにあるだろう。育成画面での修行シーンや、その合間の日常シーンで、そのモンスターごとに独自の動きを見せながら画面せましとちょこちょこと動き回る。

 何もしないで放っておくと、「どうしたのかなぁ?」と、近寄ってきてこちらをのぞき込んできたりもする。まるで、モンスター達が、本当に生きているかのようだ。おかげで、育成ゲームにありがちな単調な作業の繰り返しに伴う“飽き”がこない。

 ただしこのゲーム、なかなかじれったいゲームであることも否定できない。各所で通信が発生することと、通信エラーの多さには、ちょっと辟易する。試合に出し、自分で操作しようと思えば通信、たまには協会に顔を出そうと思えばまた通信。アンテナが3本立っているのに、通信エラーが起きたりもする。筆者がやった限りでは、サイトにアクセスできなくなる事もしばしば。携帯の機能をフル活用した素晴らしいゲームなだけに、残念なところだ。

 もっとも、そこら辺はお見通しなのか通信中はキャラクターのサービスショットがご挨拶代わりに登場する。この画像は月替わりなのが、ちょっと嬉しい。なんだかんだ言ってバトルは楽しいし、登場モンスター数も500体以上と豊富。「とことん遊び尽くす」ことが可能なゲームに仕上がっている。

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