「グランディアIII」 〜グランディアという名の躍動感〜(2/2 ページ)
Gサーチという名の不思議能力
「グランディア」シリーズの伝統でもある、LRボタンでのマップ回転は「3」でも継承されている。見事なグラフィックと相まって「まさにそこにいる」という臨場感は相当なもの。
同じくスクウェア・エニックスから発売された「ドラゴンクエストVIII」で得られた“移動=冒険”の感覚。奇しくも、あれと似たような操作感覚があるのだ。しかし残念なのはLとかRでグリグリできるがために自分の方向を見失いやすい点。後方視点にすぐ戻せるボタンがあったり、カメラワークにもっと工夫があったりすればなおよかった。
「3」で採用されたGサーチはなかなか便利。□ボタンを押すことで周囲の宝物やチェックすべきポイントが一目瞭然で判るので無駄足を避けることができる。また、民家に入ってモノを物色しなくてもよいというスタンスは個人的に気に入っている。メダルとかやくそうを探すのもオツなものだが、そういった要素がばっさりとないのも他のことに集中できるので精神衛生上よいものだ。
なお、「X」ではセーブポイントがかなり限定されていて困った経験があるが、「3」ではダンジョン途中にもほどよく置かれているのでセーブで困ることはなさそうだ。
アルティメットアクションシステムという名の発明
さて。お待たせしました。って待ってないか。そう。「グランディア」シリーズといえば……アルティメットアクションシステム! 敵味方が入り乱れての緊張感ある戦闘が楽しめるこのシステムは、IPゲージによって行動の順番を見きわめて次の行動を決める戦略性の高さが売り。
クリティカルや必殺技を駆使したキャンセル(敵側のコマンドを無効にしてピンチを回避すること)などは健在なうえに「3」では空中コンボなる新システムも導入。これが半端じゃなく楽しい。コマンド選択形式であるにも関わらずアクションゲーム、ともすれば格闘ゲームをやっているような錯覚に陥ることがあるくらいに、爽快感と躍動感溢れるアクティブなものなのである。
であるにも関わらず、プレイ自体はアクション性が高いわけじゃないので、アクションが苦手な方でもまったく問題なし。さらにはSAS(ストラテジーアドバイスシステム)という機能があり、これをオンにすると仲間が最適な行動をアドバイスしてくれたりする。オンオフは自由で、オフは上級者向けである。
戦闘を重ねるごとに技を覚えたり、技の秘訣を掴んだりするので戦闘へのモチベーションも高いところでキープできる。かくいう筆者は今回の「3」のプレイで戦闘がたるくて逃走したことは一度もない。AIによる自動戦闘も選択できるし、それにしてもとにかく戦闘そのものが面白い。
通常の戦闘がこれだけ自由で戦略性があるうえにこれだけスピーディーだというのは他では見られない、ちょっとした発明に近いものがあるなと思う。「2」では魔法エフェクトに時間をとられてもっさりしていた戦闘シーンであったが、「3」ではその点もあまり気にならない。「X」の戦闘からの正常進化であると言えよう。
また、戦闘時に駆使する魔法やスキルのために街の店で魔法生成やスキル生成ができたりしてこれもまた楽しいわけだが、特に楽しいのがマナエッグ合成。まだ見ぬエッグを作るために「あれとこれを掛け合わせたら……」と考えるのがたまらなく面白いのである。各キャラにどの魔法どのスキルをつけるかという自由度もかなり高く、カスタマイズの結果はおそらく十人十色になるものと思われる。
グランディアという名の躍動感
というわけで長々とその魅力についてお伝えしてきた「3」、もとい「グランディア」シリーズ。いかがだっただろうか。
個人的に特筆すべきはグラフィックと戦闘システム。RPGのRPGたるところは「戦闘」絡みだと常日頃から思っている筆者にとって、「3」との出会いはとても嬉しいものだった。もちろんRPGに物語とか劇的な展開を求めている方にも「3」は答えてくれる。DVD-ROM2枚組という点からもお察しいただけるかと思うが、ボリュームもかなりのもので、やり応えのあるものに仕上がっている。スクウェア・エニックスの、そしてゲームアーツの底力を見た! といった感じだ。
この夏、暇な人もそうでない人も、RPG好きならぜひ一度やってみてほしい。躍動感溢れる大冒険の数々がぎっしり詰まっている、この「グランディアIII」という作品を。
グランディアIII | |
対応機種 | プレイステーション 2 |
メーカー | スクウェア・エニックス |
ジャンル | RPG |
発売日 | 2005年8月4日 |
価格 | 7980円(税込) |
(C)2005 GAME ARTS/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
Character illustration:YOU YOSINARI
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