インタビュー
2005/08/30 19:27 更新


「ウイイレ9」と「ウイイレ9 ユビキタス」の目指したものとは (1/2)

発売から絶好調の「ワールドサッカーウイニングイレブン9」(以下ウイイレ9)。これまでのシリーズと比べると、進化から変革の時期が到来したかのような印象を受ける「ウイイレ9」だが、開発者サイドではどのような意識を持って制作されたのか、プロデューサーの高塚氏に直撃インタビューを行った。

「ウイイレ」の今後の方向性を示す「ウイイレ9」とPSP版「ユビキタス」が目指すもの

 8月4日、ウイイレユーザー待望の新作「ウイイレ9」が発売された。お馴染みの「マスターリーグ」のほか、新たに「ニッポンチャレンジモード」が加わったり、前作に引き続きオンライン対戦が導入されているなど、ユーザーの注目度は非常に高い作品となっている。

 そこで、発売直後に高塚氏のもとを訪れ、「ウイイレ9」の気になるところを聞いてみた。これまでのシリーズとの違いに戸惑い、なかなか自分のプレイを見つけだせないでいるプレーヤーにとっては、今回のインタビューのなかにプレイのヒントが隠されているかもしれない。

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ウイイレシリーズの顔、ウイニングイレブンプロダクション統括プロデューサーの高塚新吾(たかつかしんご)氏。多忙な中、我々のインタビューに応じてくれた

ニッポンチャレンジモードで日本代表への愛を再確認

―― 今回の「ウイイレ9」では、どのようなところに目標をおいて開発されたんですか?

高塚氏 来年、インターナショナルカップですか(笑)? 世界的に大きな大会がありますけど、今はその最終予選で一番盛り上がってる時期じゃないですか。日本は6月に予選突破を早々と決めちゃいましたけど、盛り上がっている時期には間違いないと。それで、皆さんに何を提供してあげられるかなと考えたときに、我々日本人なのに「ウイイレ」だと皆さん日本使わないじゃないですか(笑)。

―― 実際のサッカーでも海外チームのファンは多いですからね。

高塚氏 勝ちにいっているのもあるでしょうからね。ただ、まあ日本も使ってみればおもしろいんで、強制的に日本しか使えないようなモードをということで「ニッポンチャレンジモード」を入れてみました。みんなに日本代表を使ってほしいなと。

―― この「ニッポンチャレンジモード」の導入自体を考えられたのはいつ頃からですか?

高塚氏 入れたい気持ちはもう8年前からあったんです。ただ、アジアの国々――タイですとかそういった国のチーム事情がコロコロ変わる状態で、タイミング的になかなか入れにくいというのはありましたね。技術的には問題ないんですが、モード用をとして最終予選チームを増やすというのが難しくて、これまでは涙のんできたんです。それで今回は、無理いってチームを増やして「ニッポンチャレンジモード」が実現しました。

―― このモードのどんなところに注目してほしいですか?

高塚氏 アジアが相手といっても、意外に苦しい試合が続くんですよね。そこで、ジーコ氏の苦しみと日本代表への愛を再確認してほしいかなと。

プレイヤー自身が選手を操作する環境を目指して

―― 今回の「ウイイレ9」では、これまでとは操作感覚がかなり違っていると感じました。

高塚氏 まず、以前よりもサッカーをシンプルにAIで再現しているというのがあります。以前の作り方ですと、積み上げてまた積み上げていって、正直に言うと結構ズタボロのゴミの山みたいな感じなんですよね。今回はAIを見直してシンプルにスッキリさせているんですけど、「ウイイレ8LE」に比べるとゴリ押しプレイとかできなくなってるんで、難しいと言われるのはそういうところかなと思います。

 あと、操作方法に変更が多少なりともあったのは、(R2、L2のない)PSP版の影響はありますね。もともと、ここ何年かはボタンを減らしたい、減らしたいと思ってまして(笑)。サイドステップだとか、ドリブルがその影響を受けてますが、あそこも悩んでいるところで今後どうなるか見守ってほしいなというのがありますね。

―― あと、パスが通りにくくなった気がするんですが。

高塚氏 そうですね、それはちょっとありますね。「ウイイレ8LE」のオンラインだと、パスが止められないとかいった症状が顕著に現れるんですが、オフラインだと気づかなかったりするんですよね。オンラインだから気づく問題点ですね。そこで見直しをしまして、パスは原点に返ってその精度の調整をしました。

―― それで、結果的にパスが通らなくなったと。

高塚氏 簡単なパスだと誰でもミスはしないですけど、難しいパスになると体勢だとかでかなり影響を受けます。なので、前は通っていたようなパスが通らなくなっているのは事実です。ただ、パス精度だとか連携だとかが高ければ、難しい体勢でも成功する可能性が高くなるってことですね。

―― それと、ファウルが多くなったような印象がありますが、これについては意識的になにかされている部分があるのですか?

高塚氏 たしかに、×ボタンプレスばかりを使っていると、最初はファウルが多くなるでしょうね。それこそ20とか(笑)。コンピュータが半分オートマチックに行ってくれるポジショニングと、自分が引いて戻りたい場所って微妙に違うと思うんですけども、そういうところを考慮してあまり×ボタンを押しっぱなしにしない方向に誘導していっているのは確かです。

―― 自分で操作する要素を増やしたいと。

高塚氏 ×ボタン押しっぱなしで移動してもらいたくないというのが開発側の考えですかね。よく、ウチでは×プレス自体を止めようかとか話も出てます。

―― たしかに、自分で動かしてボールを取りに行くようになると、実際にファウルは激減しますね。

高塚氏 そうですね。

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動きがよりリアルになったと評価の高い「ウイイレ9」。だが、リアルゆえにその操作感覚に戸惑うユーザーも多い。これは、感覚的に慣れてしまえばクリアできる問題だろう

プレイヤーを驚かせる演出と注目のオンライン対戦

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[聞き手:大戸島さんじゅうご,ITmedia]

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