レビュー
2005/09/22 09:00 更新

「ディグダグ ディギング ストライク」レビュー:
“穴掘りゲームへのこだわり”を感じる、昔気質のアクションゲーム (1/2)

ナムコの歴代の穴掘りゲーム「ディグダグ」と「ディグダグII」、さらには「ミスタードリラー」のキャラクターを1本に凝縮した「ディグダグ ディギング ストライク」。懐かしさはもちろん、ニンテンドーDSの2画面をうまく使った、そのゲーム性に注目だ。

あなたはどちらの穴掘りゲーム?

 野球盤、シーモンキー、ベイブレード……。ブームになった遊びは、どれを懐かしいと思うかで、世代がわかってしまうリトマス紙のような効果がある。次の質問も同じ。穴を掘るナムコのゲームといえば? この答えはきっと2つに分かれるだろう。

 「ミスタードリラー」と答えた人は現役バリバリでゲームをしている若い世代、一方「ディグダグ」と答えた人は、筆者と同様、30歳前後のファミコン世代だと思う。同じキーワードで思い浮かぶゲームが違うのは面白いが、いずれにせよナムコが、記憶に残る穴掘りゲームを複数輩出してきたことは間違いない。

 今回、紹介する「ディグダグ ディギング ストライク」も穴掘りゲーム。「ディグダグ」と「ディグダグII」、さらに「ミスタードリラー」のキャラクターもミックスした、ナムコの新旧穴掘りゲームの総決算的な内容になっている。

 一応元ネタのゲームを説明すると、ミスタードリラーは、1999年にアーケードに登場した穴掘りアクション。崩れてくるブロックに注意しながらひたすら掘り進むシンプルなゲーム性と、カラフルでポップな画面デザインが人気を呼んだ。

 ディグダグも、もとは1982年のアーケードゲーム(1985年にはファミコンに移植されて大ヒットしている)。地中を掘って、「プーカァ」と「ファイガ」の2種類の敵キャラクターを退治していく。倒す方法はモリで突いて空気を送り込み破裂させるやり方と、敵の上に岩を落として潰すやり方の2種類がある。簡単そうに見えて奥の深いゲーム性が秀逸だった(筆者も、どれだけ近所のスーパーに置かれていた筐体に小遣いをつぎ込んだことか。あまりの人気に、モロにパクったようなゲームもあったなぁ……)。

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おまけとして、ステージ1の冒頭で遊べるオリジナルの初代「ディグダグ」1面。懐かしさに目頭が熱くなる!?

 その続編であるディグダグIIは舞台が地中から地上の島に移った。ドリルで杭を打ち、地面のひびをつなげると面積が小さい方が敵とともに海に沈む。斬新なパズル性の高い仕掛けで、こちらも多くのファンを獲得した。その3作品が融合したのがディグダグ ディギングストライクだ。では中身を見てみよう。

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今回、晴れて主役を張ることになったホリ・ススムの父、タイゾウ。かつて「ディグダグ」事件を解決したのだとか

 本作はニンテンドーDSのゲームではあるが、実はNDSのタッチ機能を使う局面はほとんどない。それでは何のためにNDSなのかというと、実は上下2画面をフル活用しているのだ。上画面は島の地上画面。ディグダグIIのように地面のひびをつなげ、のし歩くボスを沈める。下画面は初代ディグダグと同じく地下が舞台。縦横無尽に穴を掘って、敵と戦う。

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地上には地面に穴があいている。どの穴に入ればどのビックイを落とせるか、よく見て入ろう。ボスの動きに気をつけて

 地上と地下、2つのエリアは、あちこちに刺さっている巨大な杭「ビックイ」でリンクしている。プレーヤーの地下での目的は、敵の全滅ではなく、このビックイの下の地面を掘って、杭を下げること。画面最下層までビックイがめり込むと、上画面の地上にはあらかじめ決められた方向にひびが入る。

 簡単に流れを説明すると、上画面と下画面を行ったり来たりして次々と杭を下まで通し、ボスがちょうどいい場所にきたら、島を崩す最後の1本のビックイを落とす。ボスが海に沈めばステージクリアになる。

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地下のエリアで、一番下の土まで掘るとビックイを落とせる。ひびが島の地面を横断し、つながると島が崩れる

 タッチ機能ばかりが注目されるNDSの中で、上下どちらの画面も生かしたゲーム性は新鮮だ。ビックイを最後に落とす瞬間はよく上画面を見て、ボスの位置を把握することが重要になる。自分がいる地中ばかり見ていては、たとえ島を崩してもそこにもうボスはいなかった……なんてことも起こる(崩すところがなくなってやり直しというワナもあるので要注意)。上画面をステータスやマップ表示など、サブ的に使っているゲームも多い中で、このアプローチは面白い。これでタッチアクションもあれば……そこは次回作に期待したい。

ホリ・ススムファミリーも登場!

 本作には、こんな楽しいストーリーもついている。

 ――数々の事件を解決してきたドリラーのホリ・ススムは、今や町中の人気者。でも、ひとり面白くないのがススムの父ホリ・タイゾウ。「ふん、どいつもこいつもススムをチヤホヤしよって!」。かつて「ディグダグ事件」、「南国島事件」を解決したタイゾウのプライドはメラメラと燃えていた。そんな時、ススムに新たな依頼がくる。それは恐竜に襲われたホリネシアからの、助けを求める電話だった。タイゾウは言い切る。「ススムなんて必要ない。今からワシが行ってやる!」。

 息子に嫉妬する父も父だが、元気で明るいノリが楽しい。主人公のタイゾウに負けず、おなじみのホリ・ススムもお助けキャラクターとしてゲームをサポートしてくれる。地中にはススムを呼び出せる「ススムアイテム」が数種類埋まっており、Xボタンで使うと、「ホリ・ススムタ〜イム!」がスタート。ヘリコプターからオモリでビックイを打ち付けたり、ドライバーでひびが入る向きを変えたり、とクリアの役に立つ。

 このとき、「ラリーX」ならぬ「ホリーX」、「ソルバルウ」ならぬ「ホリバルウ」と、往年のナムコファンなら涙モノのパロディもあって、懐かしいBGMまで聞けてしまうのだ。正直に言えば、ミスタードリラーの要素はキャラクター部分に留まっているが、華やかな雰囲気作りには一役買っている。

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30秒間「ホリバルウ」を操作し、地上のボスを弱らせる。ブラスターとボムの使い分けがポイント

ディグダグに多くの新要素が追加

 本作は、まったくの新作として見ることもできるが、初代ディグダグの正統進化作と受け取ってもかまわないだろう。ディグダグをプレイしたオールドファンならば、操作体系が共通しているのでスムーズに遊べるはずだ。

 一方で、ディグダグをプレイしたことがない人にとっては、ゲーム性が新鮮に映るのではないだろうか。穴を掘ってあちこち行かないと、地中にあるアイテムは取れないのだが、逆に穴を掘りすぎると敵の行動範囲が広がり、対処しにくくなる。そんなアンビバレンツな構造が、しっかりと効いている。

 それにプラスして、ディグダグは敵の種類が限られ、ステージの構成も単調だったのが、本作ではステージが進むにつれ、新たな敵やたくさんの仕掛けが登場する。ここが進化のあかしだ。

 たとえば敵はプーカァとファイガ以外に、水を泳げる「スイミングプーカァ」、上に炎を吐ける「マグマファイガ」、絶対に倒せない不死身の「お化けファイガ」とその種類はさまざま。ほかにも自ら穴を掘るモグラのような生き物や、氷のブロックを蹴ってくるペンギン、舌が伸びるカメレオンとザコ敵が増えている。ミスタードリラーでおなじみの地底人もゲスト出演するなど、しばらく見ない間に、地中はずいぶんとにぎやかになった。

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ザコ敵だけではなく、地上を歩くボスも多彩。氷上をツルツル逃げ回ったり、空を飛んだり、ステージごとにボスの攻略も変わる

 アイテムもザクザクと出現する。昔はボーナスの野菜だけだったが、正面の敵を吹き飛ばす「ボクシンググローブ」や周囲の敵をふくらみ状態にする「稲妻」、自分の目の前に岩を出す「スペシャル岩」……これらはBボタンで使用可能だ。

 アイテムの中でも特に面白いのは、複数のパーツを集めて完成させる「ウェポン」。ドリルの先端と取っ手、ボディにモーター(?)と4つのパーツを集めると掘るスピードが1.5倍になる「ドリドリドリル」が完成する。ほかにも、2ブロック先の土を掘ることができる「トルネードドリル」、歩くスピードが1.5倍になる「ダッシュブーツ」、敵に刺すと半分の時間で倒せる「一発ポン」、モリが伸びる長さが倍増する「モリロング」と、ウェポンは10種類ある。個人的には、1.5倍でサクサク掘れる「ドリドリドリル」が気に入った。

 しかし、残念ながらせっかく完成しても常に使えるわけではなく、ステージクリア後のルーレットで、ウェポンの目に止めないとダメなのが悔しい。装備が自由につけ替えられパワーアップできればよかったのだが……。ちなみに、入手したアイテムは「コレクション」モードで随時チェックされるため、コレクター心をくすぐる。ステージに決まった数だけ埋まっている「化石のかけら」もコンプリートアイテムのひとつで、全部集めると良いことがあるとか!? 一体何が起こるのか、気になるところだ。

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パーツや化石のかけら、そしてステージの成績に応じてもらえるメダルは、この「コレクション」で確認できる

昔気質のアクションゲーム

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[立花裕壱,ITmedia]

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