スペシャルな進化(アドバンス)を遂げたマリオテニス――「マリオテニスアドバンス」レビュー(1/3 ページ)

マリオ20歳の誕生日に「ゲームボーイミクロ」とともに発売された「マリオテニスアドバンス」。シリーズ4作目である本作は、ゲームボーイアドバンスというプラットフォームでいかなる進化、変化を遂げたのだろうか。

» 2005年09月30日 13時30分 公開
[仗 桐安,ITmedia]
画像

画像

マリオ20歳、マリオテニス5歳

 スーパーマリオブラザーズ生誕20周年記念ということで「HAPPY! MARIO 20th」というキャンペーンが展開されたのは記憶に新しいだろう。まさに誕生日である2005年9月13日には、新ハードである「ゲームボーイミクロ」、「ファミコンミニ スーパーマリオブラザーズ」(スーパーマリオブラザーズ20周年記念再販)、「ドクターマリオ&パネルでポン」、そして本作「マリオテニスアドバンス」が一挙に発売され大きな話題を呼んだ。

 さて。スーパーマリオというキャラクターは20歳なわけだが、マリオテニスはいったい何歳なのだろうか。マリオテニスのバイオグラフィをさかのぼってみると「マリオテニス64」に突き当たる。ここにマリオテニスシリーズを列挙してみよう。

  • 「マリオテニス64」 2000年7月21日発売
  • 「マリオテニスGB」 2000年11月1日発売
  • マリオテニスGC」 2004年10月28日発売
  • 「マリオテニスアドバンス」 2005年9月13日発売

 というわけでマリオテニス自体は5歳。マリオの歴史から見れば比較的若いタイトルだということが分かる。いずれも開発はキャメロット。そしてその中枢で指揮をとるのが高橋宏之氏と高橋秀五氏。「高橋兄弟」と呼ばれるお2人だ。高橋兄弟と言えばマリオゴルフシリーズ、モバイルゴルフなども手がけてきたスポーツゲームのプロフェッショナルである。本作には彼らが手がけた過去の作品と同様にスポーツゲームの楽しさがぎっしりと詰まっている。

画像

AとB、ときどきR!

 本作の基本的な操作は、極めてシンプルなもの。簡単な操作で奥深いラリーが楽しめる、というのがシリーズ共通の売りである。ベースはマリオテニス64の頃から変わっていない。Aがトップスピンショット、Bがスライススピンショット、A+Bでフラットショット。その他、AとBの組み合わせで強めのショットや、ドロップショット、ロブショットなどを打ちわけることが可能だ。

 AとBのショットの違いさえ把握していれば(究極的には把握していなくても)ひとまずプレイすることはできる。初めてプレイしたひとでもかなり直感的に遊ぶことができるだろう。キーレスポンスは非常に良好で、コート内を右往左往しながらラリーを続けているだけでも楽しい。

 加えて本作には、マリオテニスGCから導入されたスペシャルショット(以下、SS)という要素がある。マリオテニス64、マリオテニスGBは前述したシンプルな操作を駆使した熱いラリーが好評を博したのだが、マリオテニスGCではハードの進化に伴った形で派手なエフェクトのSSを利用した新たな駆け引きが加わった。その流れを汲んで本作でもSSの応酬が楽しめる。キャラクターごとに異なる効果を持つ超絶ショットを繰り出すことができるのだ。

 これを出すためには基本的にはRを押しながらAもしくはBでショットしなくてはならないのだが、「そうさオプション」(「かんたん」「ノーマル」「テクニカル」から選べる)で「かんたん」を選択すれば、Rを押す必要がないので、その点初心者も安心だ。

 マリオテニスGCでは、SSの存在が非現実的である点が賛否両論を巻き起こしたようだ。確かにリアルなテニスとはかけ離れたプレイになってしまう点は否めないが、SSに対するSS返しや、相手のSSの特性を理解したうえでの対処などが新しい戦略を生み出している点を個人的には高く評価したい。ただのテニスゲームではなくて“マリオテニス”というひとつのブランドとして、独自の面白さを追求している姿勢が感じられる。本作でもそれは顕著で、プレイヤーが使えるSSのバリエーションは「マリオテニスGC」以上。多彩なSSを存分に楽しむことができる。

画像

画像
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」