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2005/10/05 02:47 更新


Xbox 360「ライオットアクト」の開発現場を視察――GTAを作った男の最新作 (1/4)

スコットランドがゲーム開発において重要な場所になるかもしれない。現在、Xbox 360用ソフト「RIOT ACT」(ライオットアクト)の開発を進めているREALTIME WORLDSを訪ね、その開発状況を取材した。

 ゴルフとハギス、キルトにバグパイプ、スコッチウィスキー、ネス湖のネッシーと数々の伝説に彩られた古城――。スコットランドについての知識はこれくらいしか持ち合わせていないまま、我々はスコットランド中部に位置する小さな港街ダンディの空港に降り立った。ずいぶん男前な名を持つこの街は、ゲーム業界にとっては大切な場所であった。

 「ここはレミングスとグランド・セフト・オートが生まれた故郷だよ」と開発責任者のデビット・ジョーンズ氏は我々を温かく迎い入れてくれた。ダンディの中心街にあるREALTIME WORLDSは、ジョーンズ氏の祖母が住む愛着のある街だからとの理由で、2002年に設立された新しいゲームデベロッパーだ。この地を選んだことは、ネットワークが発達した現代において、どこであろうとゲーム開発が可能だということの証明でもある。

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デビッド・ジョーンズ
大学在籍中に友人とゲームを作ろうと思いたち、2つほどゲームを製作。のち退学後の1988年、DMAを設立。そして3作目に開発したのが「レミングス」となる。2000年に「グランド・セフト・オート3」製作の途中でDMAが買収されたことを機にDMAを去り、2002年REALTIME WORLDSを設立、現在に至る。昨今話題の残虐ゲームの問題については、3D表現でリアルになるに従って残虐性が見えやすくなったとはいえ、なぜほかのエンターテインメントではなく、ゲームばかりが問題視されるのか疑問と答える

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REALTIME WORLDSのオフィス。現在85人のスタッフによって2つのタイトルの製作が行われている

 このREALTIME WORLDSでは現在、オンラインゲームを1つ、そして次世代ゲーム機Xbox 360向けのゲームを開発している。今回は、Xbox 360用ソフト「ライオットアクト」(英語名:Crackdown)について話を聞くことができた。「ライオットアクト」は、来年発売に向けて開発されており、今回のように記者を招いてのお披露目は初となる。

「ライオットアクト」とは――デビッド・ジョーンズ氏に聞いてみた

 プレーヤーは、街に巣食う3つの犯罪シンジケートを撲滅するために、正義の力を得たエージェントとなり、与えられたミッションを完遂しなくてはならない。3つのシンジケートのボスを倒した時点で、ゲームは終了となる――。プレーヤーの分身となるエージェントにはさまざまなタイプがあり、プレイスタイルによってカスタマイズすることもできる、とジョーンズ氏はデモ映像を上映。そこで見たエージョントは、能力アップによって筋骨隆々にモーフィングしていく男女の姿だった。

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 ゲームを進めることによって、エージェントの能力を上げていくことができ、ドライブテクニックを磨き、早く走り、壁を乗り越え、武器を使いこなすことができるようになる。当初ザコにも苦戦していたものが、いつしかシンジケートのボスをも凌駕するまでに成長するといった仕組みだ。その能力アップは見た目にも変化を及ぼし、見た目の肉体が変化し、操縦する車や手に取る武器までもが強力なものへとトランスフォームしていくのだと説明された。

 ゲームの進め方はいたって自由で、シンジケート撲滅という目的はあれど、手段はいとわないのだという。シンジケートメンバーにはリストが存在し、それに照らし合わせて地道に街を徘徊するチンピラを倒し、能力を上げ、腕を磨く――。そうやって少しずつ力を蓄えてボスに挑むのもありだが、ひとつの能力を特化させ、その力によってボスを倒すことだってできる。

 例えば、要塞のように堅固なボスの居住地に、ジャンプ力を特化したキャラが障害物を飛び越えて潜入したり、ドライビングテクニックを特化させ車で突撃してみせたり、銃器の扱いに長けているなら遠くから狙撃してみたりといった具合だ。これらのボスへの攻撃で結果を残せれば、Xbox 360の特徴でもあるネットワークを最大限活用し、全世界のユーザーに“記録”として配信される仕組みも施される。「PGR 3 -プロジェクト ゴッサム レーシング 3-」においてもレースのタイムをネットワークを通じて配信されるシステムが搭載される予定だが、それに近いものと思われる。

 これらの情報は、ネットを利用しゲーム内にある街の看板に情報として流されるのだとか。友達がものすごいドライビングスピードを出したとか、そういった記録はもちろんのこと、ゲームを進めるにあたってのヒントなども提示されることになるだろうとジョーンズ氏は続ける。

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 こうした“Xbox 360だからこそ”のシステムはこれだけでない。残念ながら多人数プレイとはいかないが、登録している友人を1人、自分のゲームに招き入れ、タッグを組むことは可能なのだ。戦い方も自由度が高く、重火器や車、障害物だろうがなんでも武器にできる。能力さえアップさせていれば、普通なら持てないような重い車だって攻撃に利用できるようになる。

 オンラインでつないだ2人プレイでは、連携プレイが重要となる。例えば、1人が車を敵にぶん投げ、それをもう1人が空中でキャッチ。方向を変えてさらに投げこんだり、その車の給油口を狙撃し爆発炎上したところを、もう1人がトドメとばかりに車でぶっ飛ばしたり……。

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1人が車の運転がうまく、もう1人が狙撃を得意としていたのなら、ドライビングテクニックにある友達の車に同乗し、そこから撃ち込んだり、途中転がり飛び出してヒットさせたりと遊び方によって様々なアプローチができるように設計されている

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エージェントは能力をアップさせることによって、建物を飛び越え、車だって楽々と投げ飛ばしてしまえるようになる。これらのアクションは2人の役者によってモーションキャプチャーされ製作された。あくまでも人間だが、特別だと思えるようかなりオーバーなアクションを依頼したとか

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ちなみにエージェントのモーションキャプチャーをやった役者は、ギャングのものも担当している。ギャングの威嚇するポーズやアクションシーンでは、相当無理をさせたとのこと。その無理がどんなものかは、来年にならないとわからないが、けっこう危険なサインがちらほら……

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[加藤亘,ITmedia]

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