3つ目のミッキー登場にまず驚愕――「チキン・リトル」映画とゲームの幸せな関係「チキン・リトル」プロデューサーインタビュー(1/2 ページ)

映画「チキン・リトル」は、メディアミックス展開としてPS2、GC、GBAでゲーム化される。かなり早い段階から決まっていたゲーム化に、映画のプロデューサーはいかに臨んだのか。

» 2005年11月15日 17時20分 公開
[加藤亘,ITmedia]

 11月だというのに上着もいらない暖かな昼下がり、映画「チキン・リトル」のプロモーションのために来日したプロデューサー・ランディ・フルマー氏へのインタビュー取材が行われた。

ホテルの一室に設けられた部屋へやってきたランディ氏は終始穏やか。まずはゲームをやってみせてくれたのだが……「ゲームはあまりやってないんだ」と操作もおぼつかない様子。取材時間が短いので、早々にインタビューへと移った

 映画「チキン・リトル」は、誰よりも小さな身体だが、勇気と知恵を持つチキン・リトルが主人公。1年前の大事件(※)をきっかけにいいことがまるでないと考え、落ち込むチキン・リトルを心配してくれる仲間はいるが、学校ではいじめられ、ちょっと勇気を振り絞ると大惨事を起こしてしまう運の悪さを発揮していた。そして1年前の事件は、親子関係の軋轢をも発生させていた。そんなチキン・リトルと彼を慕う仲間達がある事件をきっかけに、不本意ながら宇宙戦争に巻き込まれてしまう。

※「1年前の大事件」:チキン・リトルの言動が元で、街の半分が壊滅状態になってしまった、本人にとっては忌まわしい大事件。チキン・リトル本人は空のかけらが落ちてきて、頭に当たっため空が落ちてくると思い、街の住人に警告したと主張していたが、チキン・リトルがあまりに小さいのでドングリが落ちてきたのを間違えたということが父親の証言により明らかになり、大騒動を起した人物として、チキン・リトルの名前を広めた本人にとっては不名誉な事件。この事件は後に本、TV番組、アニメ、ゲームなどの元ネタとして、1年経過した今でも、人々の心に深く残っており、近々ハリウッドでの映画化も決まったという噂を耳にするまでになっている(あくまでも物語の中での設定)。映画はこの1年前の大事件からはじまる
左から主人公のチキン・リトル。チキン・リトルの父親バック・クラック。今回、父と子の“信頼”が大きなテーマになっている。そしてチキン・リトルの友人たちの占い雑誌とおしゃべり好きのアビー、大きな身体をしているが恐がりのラント、潜水ヘルメットのおかげで陸上で生活することができる好奇心の塊のフィッシュ。彼ら3人はいつもチキン・リトルを気にかけている

 1700年代のイギリスの田舎で生まれたとされる寓話「チキン・リトル」をベースに、大胆に宇宙戦争という要素と親子や友情をからめた物語は、憎たらしいまでに可愛い動物たちと悪ノリ感たっぷりのユーモアで、ディズニー映画としては異色の作品となっている本作は、かなり早い段階でゲーム化が決定していたとランディ氏は明かす。

ランディ・フルマー(プロデューサー)
「ロジャー・ラビット」でトゥーンタウン部分の効果アニメーターとしてディズニー作品にはじめて参加、「リトル・マーメイド/人魚姫」や「美女と野獣」などに貢献。アーティスティック・コーディネーターとして「ライオン・キング」や「ノートルダムの鐘」の視覚的演出の重責を担った。なにげにロックバンド「The Isle of Phyve」のリードギタリストでもある。作中、多様なポップスが登場するのもその影響なのかもしれない

 プレイステーション 2、そしてゲームキューブ用として製作されたゲーム「チキン・リトル」は、映画のストーリーを追う形で進んでいく。映画でのストーリーを追体験しながら、チキン・リトルやその仲間たちを操作することによってステージをクリアしていくことになる。

 ゲームは追体験できる「メインモード」と、ミニゲームが遊べる「エクストラモード」の2種類。映画の舞台となったオーキー・オークスの街以外にも映画に登場しなかった場所も含めて全16のステージと、8つのサイドクエスト(ミニゲーム)が収録されている。

映画の1シーンを再現。炭酸ジュースの勢いを利用して空を飛ぶチキン・リトルや、仲間たちと野球、ドッジボールとステージをこなしていく。そしていつしか舞台は宇宙へと広がりを見せていく
学校への登校だって持ち前の運の悪さでトラブルばかり。うまく障害をかいくぐり移動しなくてはならない
道なき道をひた走る。時々飛ぶ。対戦も可能。
宇宙ステージでは写真のようにフィッシュを使用してのボードを使ったゲームもある。映画にはないストーリーを補完することもできる?
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