最近ゲームに時間を割けないあなたへ――お手軽だからこそ布教にも最適「タイトーメモリーズ ポケット」レビュー(1/4 ページ)

以前、PS2用タイトルとして発売された「タイトーメモリーズ」が、PSP用となり新たに登場した。PSP購入層とも重なると思われるゲームだけに、収録作品や出来映えが気になるところだ。今回はアレンジ版も入っていると言うことで、オリジナル版とともに細かく見ていこう。

» 2006年01月11日 14時29分 公開
[篠崎薫,ITmedia]

持ち運べる懐ゲー、登場!

 1本のソフトに25タイトルも収録し、懐ゲー世代に衝撃を与えたPS2用ゲーム「タイトーメモリーズ」上下巻。2つ合わせて50タイトルも遊べるということで話題を呼び、当時ゲームセンターで過ごしたプレーヤーに大きく訴求した作品だ。あれから半年もたたないうちに、今度は舞台をPSPに移して懐ゲーが復活。それが今回の「タイトーメモリーズ ポケット」となる。

 1980年代にアーケードデビューした16作品を収録しているだけでなく、新たな試みとして4作品を現代風にアレンジ。ニューバージョンとして遊べるようにしてあるのだ。なお、本タイトルが収録しているのは「クレージーバルーン」「ルナレスキュー」「バルーンボンバー」「クイックス」「アルペンスキー」「エレベーターアクション」「ちゃっくんぽっぷ」「影の伝説」「フェアリーランドストーリー」「奇々怪界」「ラスタンサーガ」「功里金団」「ニュージーランドストーリー」「レイメイズ」「レインボーアイランド・エクストラ」「キャメルトライ」となっている。

バラエティ豊かな作品が収録されている本作。名作が多いだけに、思わず“懐かしい!”と声が出てしまう人もいるだろう
「クレイジーバルーン」:ボタン4つで風船を上下左右に移動させる、珍しいシステムだった。コースのアスタリスク「*」が、トゲトゲに見えるから不思議。同じ場所で止まり続けると顔が現れて吹き飛ばされたり、先に進むと移動するトゲなどが登場するので、当時としてはなかなか飽きがこなかった。今でも、思わず熱くなってしまうタイトルだろう(画面を縦に回転しています)。
「バルーンボンバー」:「ゲームセンターあらし」にも登場した、有名なタイトル。爆弾をつけた風船をすべて破壊すればクリア。爆弾が地面に落ちると地面が破壊され、そこから先へ移動できなくなってしまう。だが、風船を破壊し落ちてくる爆弾を撃破すると高得点がゲットできるため、上級プレイヤーはあえて危険を冒したものだ(画面を縦に回転しています)
「ルナレスキュー」:名前の通り、月面で待つ宇宙飛行士6人を救助するのが目的。左右移動とボタン1つで自機を操作し、ボタンは宇宙船から下りてくるときは逆噴射装置として、上昇するときはショット&ジェット噴射として使用する。上昇時には突如、巨大な隕石が救助船をめがけて襲いかかってくるので、油断は禁物(画面を縦に回転しています)
「QIX」:陣取りゲームの元祖。移動スピードが速いボタンと遅いボタンを使い、陣取りをしていく。敵であるQIXを小さな場所へ追い込むようにして囲み、最後に遅いボタンで一気に決めるのが攻略のコツ。その後、リメイク作品が続々と登場したが、個人的にはヴォルフィードが一番楽しめただけに、一緒に収録して欲しかったところ(画面を縦に回転しています)
「アルペンスキー」:1982年に登場した、スキーゲームの原点。初心者スキーヤーやスノーモービルなどをかわしながら、制限時間内にゴールを目指す。ステージが進むと、初心者スキーヤーがものすごい勢いで滑っていたり、スノーモービルがあからさまに邪魔をしてくるなど、なかなか腹立たしい(笑)ゲームだった。アルペンスキーなのに、なぜかジャンプ競技がボーナスステージとして入っているのも謎の1つ(画面を縦に回転しています)
「エレベーターアクション」:30階建ての高層ビルから、重要機密書類を盗み出すのが目的。しかし、どう見ても主人公より敵の姿のほうがスパイに見えるのが不思議なところ。銃弾は見て避けられるほど遅かったり、エレベータで敵を潰したりと、コミカルさがたっぷり入っているのも当時ヒットした要因だろう。ステージが進むと、敵が伏せて撃ってきたりする
「ちゃっくんぽっぷ」:かわいいキャラクターが大人気となった、固定画面パズルゲーム。檻に囚われたハートを助け出し、迷路から脱出するのが目的なのだが、むしろキャラクターの受けが非常によかった。ちゃっくんやもんすた、まいたなどはその後「バブルボブル」などの作品に、末永く登場することになる。ちなみに、もんすたを1匹も倒さずに脱出すると、2万点+ちゃっくんが1人追加
「影の伝説」:伊賀の里の忍者“影”となり、魔性の軍団にさらわれた霧姫を助け出す。驚異的なジャンプ力を持つ主人公を、自由自在に操作できるようになるまでが大変。主人公の武器は、手裏剣と刀の2種類のみ。敵の手裏剣は刀で切り落とせるものの、タイミングが合わないとサクッと刺さって残機を失うことになる
「フェアリーランドストーリー」:魔法で敵をケーキに変えて倒すか、ケーキを敵の上に落として潰し、画面内の敵を全滅させればクリアとなる。主人公トレミーのかわいさに、思わずハマった人もいると聞くほど、ゲーム性だけでなくキャラも良くできていた。全部で101面あるが、この流れが後にバブルボブルへと受け継がれることに
「奇々怪界」:タイトーを代表する萌えゲーの1本(?)。妖怪にさらわれてしまった七福神を、巫女の小夜ちゃんが助けに行くアクションゲーム。コミカルなキャラとは裏腹に、難易度は少し高めに出来ている。制限時間ギリギリまで粘り、ガイコツを倒し続けるという稼ぎが、当時は当たり前のように行われていた……らしい(画面を縦に回転しています)
「ラスタンサーガ」:ラスタンが主人公をつとめるゲームの第1弾。パターンを知らずに突っ込んでいくと、1面もクリアできずにゲームオーバーという凶悪な難易度を誇るが、BGMの出来は当時としては突出していた作品。ラスタンシリーズは、ウォリアーブレードまで都合、3作品がリリースされている
「功里金団」:横スクロールのアクションゲームだが、何もしないでいるとオーラを身にまとったり、逆にボタンを押し続けると出せる飛び道具“グーチョキ波”を出せる、ユニークなシステムを採用。しかし難易度は思いの外高く、また同年にはグラディウスIIやテトリスなどもリリースされたこともあり、影の薄い作品になってしまった
「ニュージーランドストーリー」:タイトーらしいかわいいキャラが活躍する作品。ヒョウアザラシにさらわれてしまったキウイたちを助けるべく、1人残ったティキが仲間奪取に旅立つ。様々な武器や乗り物が登場するので、最適なアイテムを選ばないと難易度が激変する。また隠し扉などもあり、それを利用することで、5つ集めると1upするEXTRAアイコンを簡単にゲットできた。コースが非常に広く、1コインクリアはなかなか難しい。
「レイメイズ」:昔懐かしい、ドットイート型のアクション。セガのヘッドオンを現代に甦らせた感じといえる。画面内にあるドットを全て取ればクリアだが、中には3回通らないと取れないドットがあったり、取るとレーザーが撃てるようになるなどのパワーアップアイテムも出現。今風に仕上がっている
「レインボーアイランド・エクストラ」:「バブルボブル」の続編という位置づけではあるが、難易度ははるかに高くなっており、かなりマニア向けに仕上げられている。元となった「レインボーアイランド」のマイナーバージョンアップ版で、虹を操りゴールまでたどり着くのは同じ。シークレットがいくつか隠されており、それらを出せるかどうかがプレイヤーの腕の見せ所だった
「キャメルトライ」:パドルを使い、背景を回転させてボールをゴールまで導く。タイトーF2ボードの能力をふんだんに使った作品だが、ゲームの完成度も非常に高い。極限までタイムを削るために、様々な技が編み出された。ゲームスタート時に難易度を4種類から選べるので、誰もが楽しめる作品に仕上がっているのもナイス
       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」