レビュー
2006/02/08 00:16 更新

「DIRGE of CERBERUS -FINAL FANTASY VII-」レビュー:
シリーズ初の“ガンアクションRPG”で「FFVII」の世界を改めて堪能する (1/3)

「ファイナルファンタジーVII」から3年後の世界を描く本作は、「ヴィンセント・ヴァレンタイン」に焦点を当て、ガンアクションを主軸とした、従来のシリーズとは一線を画す作品となっている。

 ファイナルファンタジーシリーズの中でも、根強い人気を誇る「ファイナルファンタジーVII」(以下FFVII)。本作「ダージュ オブ ケルベロス」(以下DC)は、そのFFVIIのエンディングから“3年後”の世界が舞台となっている。DCではFFVIIの主人公だったクラウドではなく、謎の多かったキャラクター「ヴィンセント・ヴァレンタイン」にスポットを当てた作品。さらに、FFと言えばRPGという既成概念を崩すべく、DCはガンアクションを主にしたゲームであり、既存のFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム=一人称視点のゲーム)に近いゲームシステムと言える。そのDCをオンライン専用「マルチプレイヤーモード」を含め、多角的にレビューする。

アクションゲームが苦手な人でも、プレイしやすい環境作り

 本作DCのジャンルはガンアクションRPGであり、FFシリーズの作品としては異色のジャンルだ。異色なのはジャンルだけでなく、主人公に「ヴィンセント・ヴァレンタイン」を起用したことも挙げられる。ヴィンセントが主役だからガンアクションRPGにしたのか、ガンアクションRPGにしたいからヴィンセントを主人公にしたのか。そのどちらでもないのかもしれないが、ジャンルと主人公がマッチした作品である事に変わりはないだろう。

 ガンアクションが主となっているDCでは、FPSで固定ではなくTPS(サードパーソン・シューティングゲーム=3人称視点のゲーム)の要素も含んでおり、任意で切り替えられるようになっている。ここだけを捉えると、アクションゲームやFPSが苦手な人には敬遠されそうだが、DCには難易度が3種類用意されてたり、チュートリアルがあるので安心してほしい。

 そのチュートリアルは、実戦を交えて丁寧に教えてくれるので、本編を遊ぶ前に操作に慣れたり、自分の腕を確かめてから難易度を決めるのにも重宝する。また、チュートリアルをプレイしたうえで、どうしても操作に慣れないと感じたり、多少なりとも不安を感じるようなら「Easy」で本編をプレイすることをオススメしたい。「Easy」は敵の出現率が少なくなったり、敵自体が弱いうえ、プレーヤーが強めに設定されているためだ。「Easy」でプレイすることによって、ストーリーが変化したり、隠し要素などに変化が起きたりするデメリットもない(とはいえ、実は操作系で特殊な縛りがあるので、それは後ほど)。

 そのうえで、ゲームがヌルイと感じるようならば、難易度を上げて各ステージを再挑戦するなり、2周目をプレイするのもアリだろう。正直な話、筆者もアクションゲームは好きでよくプレイするのだが、NormalよりもEasyの方が合っていると感じた。特殊な操作方法なため、慣れるまでに時間が掛かるというのもあるが。

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チュートリアルでは基本操作から順番に実戦形式でレクチャーが始まり、メニュー内の使用方法も教えてくれる。初プレイ時は、いきなりゲーム本編から遊ぶのではなく、まずチュートリアルをプレイする事を強くオススメしたい

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FPSの視点だとこのような感じで、銃の照準しか表示されない。周囲(特に足元や上空)が見にくくなるため、突然ダメージを喰らう事がある。ただ、ヴィンセントが画面上に出ないため、操作にすんなり入りやすいと言える

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TPSの視点だと、ヴィンセントも画面上に表示される。FPSよりは多少周囲が見やすくなるが、操作に慣れるのは多少時間が掛かると思われる。FPS・TPSは任意に切り替えられるため、状況に応じて使用するのがベストなのだが……。

操作に慣れてからが、本作の魅力を存分に感じられる時

 ゲームのキモとなるガンアクションだが、その操作感覚はかなり特殊と言える。前述した通り、まずはチュートリアルをキッチリとこなす事が大事。操作に慣れ始めると、ヴィンセントを自在に操れるようになり、プレイの快感も増していくだろう。動きながら照準を合わせたり、連続攻撃(チェイン)などが決まるようになってくると、本来のゲームのおもしろさが感じられるようになるはず。最初は難しいと感じるかもしれないが、根気よくプレイを繰り返し、操作に慣れるところまで頑張ってもらいたい。

 逆に、操作に慣れる事で、不満を感じる部分が出てくる事もある。個人的には緊急回避後の行動が、必ずしゃがんでしまう事に納得がいかなかった。その次の行動にすぐに移りたい場合は、緊急回避後ジャンプするか×を押せば流れるように動く事が可能ではある。ただし、無駄な動きが生じてしまうため、使い所が難しいのも事実。敵の機銃などを連続で避けたい時に、もっと使い勝手のいいアクションだと嬉しかった。

 また、入れて欲しかったアクションとしては、「ジャンプ攻撃」と「銃を構えての平行移動」の2種類がある。特に銃を構えての平行移動は、物陰から横移動で撃つ事ができないため、動きに自由度が感じられなかった。ここで挙げた3つのアクションが変更・追加されるだけで、かなりアクション部分が変わり、さらに快適なゲームになったであろうと感じられ、とても残念でならない。と、思ったらこれはEasyモードだけの仕様。前途した特殊な縛りとはこれのことで、Easyモードだと初心者向け用ということで、スティックを両方使いこなせない人のために、銃を構えたあと左スティックだけで旋回できるようになっている。Easyモード以外ではちゃんと「銃を構えての並行移動」はできるので安心されたし。また、Easyモードでもスコープを外せば、銃を構えての平行移動が可能なデフォルト状態にすることができる。覚えておいて損はないだろう。

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敵を連続して倒せ、チェインが繋がったりし始めると、ゲームとしての楽しさが感じられる事だろう。最初は操作が取っつき難いかもしれないが、慣れるまで頑張ってプレイしてみてほしい

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連続した緊急回避が、もっと使いやすければ良かったと感じられる。ただ、緊急回避後にしゃがむ事を前提にアクションすれば、物陰に隠れる時には便利。ただ、そのような場面はあまり多くはないが……

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ジャンプ攻撃が無い事は非常に残念。ガンアクションとしてだけでなく、アクションゲームとしても入っているべき仕様ではないかと個人的には思う。ジャンプ攻撃があるだけでも、相当印象の違うゲームになっていたことだろう

自由度の高いシステム要素は、プレイオリジナリティを演出

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[桜山憂太,ITmedia]

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