レビュー
2006年02月27日 16時32分 更新

「Mr.インクレディブル〜強敵アンダーマイナー登場〜」レビュー:

ゲームだけで明かされるMr.インクレディブルのその後 (1/2)

ディズニー/ピクサーの大ヒットCGアニメ映画「Mr.インクレディブル」には、まだ続きがあった。映画のラストで現れた“アンダーマイナー”との戦いは、どうなったのか。それは、このゲームの中だけで明かされるという。

映画のゲーム化ではなく、映画の“続き”をゲームで描いた作品

 近年、映画とゲームの関係がより密接になりつつあるのを覚える。映画のヒットを受けてゲーム化が検討されるのではなく、初めから映画本編とゲーム作品が並行して制作され、映画の公開に合わせてゲームも発売されるというケースが非常に多くなった。単なるライセンシー商品という位置づけに留まらず、映画の制作スタッフがゲーム開発にも直接携わったり、映画とゲームの制作現場でデータを共有することも積極的に行われている。

近年の主な「映画のゲーム化作品」
タイトル 日本での映画公開年月 日本でのゲーム発売年月 備考
ハリーポッターと炎のゴブレット 2005年11月 2005年11月 映画公開日と同日発売。日本ではGC、DSの2機種に供給されたが、海外ではPS2、Xbox版なども発売されている。
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 2004年2月 2004年1月 シリーズ3部作最終章のゲーム化。映画の公開前にゲームがリリースされるという異例のケースで、未公開映像もゲームに収録されていた。
スパイダーマン2 2004年7月 2004年9月 日本では、PS2版が映画公開の2ヶ月後にリリースされたが、海外では映画とほぼ同時期に発売されている。
スターウォーズ エピソードIII/シスの逆襲 2005年7月 2005年7月 映画公開日と同日発売。また、映画のDVD版発売(2005年11月)に合わせて、ゲーム版も価格を少し下げて再発売された。
ヴァン・ヘルシング 2004年9月 2004年9月 海外では、2004年5月に映画が公開され、ゲーム版もほぼ同時に発売。日本は、どちらもその4ヶ月後にリリースされた。
バットマン ビギンズ 2005年6月 日本未発売 海外では、映画公開の前日にPS2、Xbox版などが発売された。日本でも映画はヒットを記録したものの、ゲーム版は未発売。
ポーラー・エクスプレス 2004年11月 日本未発売 海外では、映画公開の約1週間前にPS2、GC版などがリリースされたが、その評判が低かったためか、日本では発売されず。
ENTER THE MATRIX 2003年6月 2003年6月 映画2作目とほぼ同時期に発売。映画では語られなかった部分を補完するような内容で、単なる映画のゲーム化作品とは趣が異なる。
ロボッツ 2005年7月 2005年7月 20世紀FOXによるCGアニメ映画で、日本では映画公開の2日前にゲーム版が発売された。海外でも、映画公開の約2週間前に先行発売。

 2004年に公開されたディズニー/ピクサーのCGアニメ映画「Mr.インクレディブル」でも、やはり同様の手法がとられた。映画本編の制作と同時進行的にゲームの開発も行われ、映画の上映(日本では2004年12月)にタイミングを合わせて各ゲーム機向けにソフトがリリースされている。その内容は、映画本編のストーリーに沿ったアクションアドベンチャーで、映画の一部シーンがそのままムービーとして使われていたり、映画の中では語られなかったエピソードも盛り込まれていた。

 それから1年あまりを経て、ゲーム第2弾の「Mr.インクレディブル〜強敵アンダーマイナー登場〜」が発売された。今回の作品では、映画のラストから続くストーリーが描かれている。映画本編をそのままゲーム化するだけでなく、この作品のように後日談をゲームだけで展開したり、「ENTER THE MATRIX」のように映画の1作目と2作目の間を埋めるものとして用いたりと、ゲームはさまざまな形で映画とリンクすることが増えた。

画像 映画「Mr.インクレディブル」のラストから話が始まる「Mr.インクレディブル〜強敵アンダーマイナー登場〜」。前作はディースリー・パブリッシャーから発売されたが、今回はセガが日本版の販売を行う。プレイステーション 2ゲームキューブニンテンドーDSゲームボーイアドバンスの4機種同時リリースだが、PS2、GC版は3Dアクション、NDS、GBA版は2Dスクロールアクションと内容が異なる。以下の記事はすべてPS2版のもので作成しているので、そこのところはご了承いただきたい。

Mr.インクレディブルと盟友フロゾンの連係プレイが見どころ

 映画では、一連の事件を解決し、再び平和が戻ったMr.インクレディブルこと“ボブ・パー”一家の前に、地底から新たな敵“アンダーマイナー”が現れるところで終わっている。今回のゲームは、そのアンダーマイナーとの戦いを描いたものだ。

画像 映画のラストシーンがムービーでそのまま収録されていて、ここから話は始まる
画像 今回の敵は、この“アンダーマイナー”。ちなみに、映画の日本語吹き替え版でアンダーマイナーの声を担当していたのは高田延彦氏だったが、ゲーム中の声は別のボイスアクターになっている。Mr.インクレディブルの声も違うが、フロゾンの声は映画と同じ

画像 1人プレイでは、Mr.インクレディブルかフロゾンのどちらかを操作し、もう一方のキャラクターはCOMが操作する

 今回の一番の見どころは、Mr.インクレディブルと彼の古くからのスーパーヒーロー仲間であるフロゾンの2人が一緒に戦えるというところ。1人プレイの場合は一方を自分で操作し、もう一方はCOM操作になる。操作するキャラクターは、方向ボタンの上を押すことでいつでも変更可能。もちろん、2人同時プレイなら、それぞれがどちらか一方のキャラクターを操作して協力プレイもできる。

 この2人のキャラクター特性を活かしながら敵を効率的に倒したり、さまざまなトラップを解いていくのが、今作のおもしろさにつながっていると思う。Mr.インクレディブルはパワー系で、強力なパンチで敵を素早く倒せたり、重いものを持ち上げて投げつけることができる。一方のフロゾンは、敵を凍らせて動きを一時的に止めたり、ジャンプでは渡れないところに氷の橋を架けたりするのが得意。たとえば、フロゾンで敵を凍らせたあと、Mr.インクレディブルに切り替えて凍った敵を持ち上げ、敵の集団に投げつけて倒すといった連携プレイも可能になる。また、イベントシーンだけでなく、プレイ中にもキャラクターたちがとにかくよくしゃべり、その内容が場面によってさまざまに変化するところも飽きさせない。

画像 フロゾンがフリーズビームで凍らせた敵を、Mr.インクレディブルが持ち上げて敵に向かって投げつけるといった連携がおもしろい
画像 特定の場所では、どちらかの固有の能力を使わないと先へ進めないところもある。たとえば、足場がないところでは、フロゾンを使って氷の橋を架ければ向こう側へ渡れるといった具合だ
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[小泉公仁,ITmedia]

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