レビュー
2006年02月27日 16時55分 更新

「このクイズ野郎っ!!」レビュー:

熱血でノリノリ。されど中身は“純粋に知識の量を競う”本格派クイズゲームなり (1/2)

ナムコが贈る、最近では珍しいコンシューマーオリジナルのクイズゲーム「このクイズ野郎っ!!」。クイズといえば静かなる頭脳の戦い、かと思いきや、なぜか熱血でギャグ満載のシナリオが待っていた!

シナリオに注目のクイズゲーム

photo 熱血主人公に白いガクランのライバル、三頭身の子分……。キャラクターデザインはあえてレトロな路線で迫る

 最近、テレビの世界では早押しで知識の量を競う、直球のクイズ番組が少なくなってしまったように思う。右脳の柔らかさをチェックする番組や、トーク形式で相手の心理を探り合う番組は増えてきているが、その分、昔ながらのクイズ番組は割を食ってしまった。

 もう十数年以上前になるが、大規模な視聴者参加型のクイズ番組が大ブームを迎えたことがあった。フジテレビ系の「FNS1億2000万人のクイズ王決定戦」、TBS系の「史上最強のクイズ王決定戦」、そして日本テレビ系の「アメリカ横断ウルトラクイズ」。特に、アメリカの各地を巡って、ユニークな出題形式で知力・体力・時の運を競うウルトラクイズは、クイズファンの憧れだった。

 ナムコの「このクイズ野郎っ!!」は、いってみればウルトラ形式のクイズゲームだ。大会に出場し、世界各地の秘境を回ってクイズ王を決定していく。ただし、その中身は過激で、熱血でギャグ満載! 自らの知識量を試すクイズそのものも面白いが、シナリオ部分も楽しめる、一風変わったタイトルになっている。

命がけのハチャメチャクイズ大会

 クイズゲームというと主人公は無色透明でプレーヤーの分身というパターンも多いが、本作ではキャラクターが濃い味付けで、ストーリーも決まっている。

photo クイズを愛する熱血野郎、解道究児。全国的には無名だが、なぜか悪の組織につけねらわれている

 全世界最強クイズ王座決定ウルトラトーナメントの幕が開けた。優勝者には、「クイズ世界一」の栄誉と優勝賞金100億円が与えられる。国立クイズ競技場には、世界中から20万人ものクイズ挑戦者が押し寄せた!

 解答パネルに16連打を繰り出す日本のクイズ王・中浜大吉、10歳にしてハーバード大卒のIT長者・クリエモン、出っ歯で青白いメーテル風の欧州女流チャンピオン・パラソル女史……。その中でも一際観客の注目を浴びる存在がいた。
「お〜!! 去年の全国中学クイズ大会で母校、ラ・メール学院中等部を優勝に導いた『プリンス』、若ノ宮未知流(わかのみやみちる)選手だっ!!」
「ほんとだ!! プリンスだ!! 既に実力はトッププロ級との評判らしいぞ」

 そしてその様子を眺める熱血少年、久井豆東高の解道究児(かいどうきゅうじ)と「やんス」が口癖の子分・チョロピン。
「誰も振り向きゃしないでやんス! 悔しいでやんス!」
「まぁまぁまぁ、いいじゃねえか。中学の時の実績なんて、関係ないぜっ!! 今度こそは、若ノ宮っ!! 絶対オマエに勝ってやるぜっ!!」
だが、彼らは何も知らない。この大会の裏で悪の組織がうごめいていることを……。


 こんな感じで本作のメインとなるシングルモードは始まる。話は4人のキャラクターを中心に進む。「熱血クイズバカ」で女性のお色気に弱い主人公の解道究児(必殺技「稲妻打ち」)。その子分ですばしっこいが空回り気味のイガグリ頭のチョロピン(必殺技「頭突き」)。究児の幼なじみでしっかり委員長、ツッコミ担当のマヤッペこと小森マヤ(必殺技「回し蹴り」)。究児のライバルでバラを手に持つキザなプリンスの若ノ宮未知流(必殺技「ローズショット」)。最初はプレーヤーキャラとして究児だけが選べるが、クリアすると次々とほかのキャラのシナリオが開いていく。

 ちなみに必殺技とは、発動すると「選択肢が減る」「出題ジャンルが決められる」など、特殊な効果が得られる能力。速く解答するほどゲージがたまり、MAXになるとXボタンで使うことができる。画面エフェクトも入り、無意味に熱血なのがまた笑える。

photo 4択クイズではタッチペンで正解をタッチする。問題文をすべて表示したあとに選択肢が出る

 本作の魅力は、普通のクイズ大会ではありえないデフォルメされた熱血なノリだろう。究児のもとに「解道究児、大会を棄権しろ。さもなくば、キサマの命はないと思え」という脅迫状が舞い込んできたり、予選の舞台がドクロの形をした「死神島」だったり、参加者の中に悪の組織の四天王が紛れ込んでいたりと、どう考えてもまともなクイズ大会ではない。罰ゲームも、人間大砲やピラニアのエサともう命がけだ。往年のスポ根ものやヒーローものの雰囲気も混ざり、クイズゲームとして非常に斬新な世界観となっている。

 これだけすごい設定だと、肝心のクイズのほうもハチャメチャと思うかもしれないが、これが意外と真面目でシビアだったりする。○×クイズや4択クイズでノルマを達成できないと、もちろんゲームオーバーになってしまうのだ。しかも、厳しいことにコンティニューもないので、もう一度最初からプレイするハメになる(中断はできるが再開するとセーブデータが破棄されるので、やり直しは効かず緊張感は高い)。

 また、大会の途中には知識を問うクイズ以外にも、特別な「スペシャルゲーム」が登場し、これがいいアクセントになっているのだ。いくつか紹介すると……。

photo マッチ棒クイズ
決められた回数だけマッチ棒を動かして、数式を正しく完成させる。「6-3=6を1本動かして、次の数式を完成させよう」といった数式もののほかに、「FATに1本足して、太った原因をわからせよう」なんて言葉の問題も出る
photo 間違い探し
上下画面の絵を見比べて、違っている部分をタッチペンで丸く囲む。間違いは見え見えのものから微妙なものまでさまざま。一見簡単そうに思えるが、制限時間が短いので“あと1個が見つからない!”と慌てることも多い
photo 左右をつなげろ
絵を見て、正しい言葉とペアになるように線をつなぐ。地図記号や星座のマークなど、見たことはあるけど詳しくは知らないといった問題が並ぶ。往年のナムコのゲームキャラを当てる問題が懐かしい。なお、線は1度つなぐと訂正できないので慎重に

 ほかにもバラバラのピースを並べ直す「ジグソーパズル」や上画面の見本と同じように石を配置する「同じ配置にしろ!」など、多彩なスペシャルゲームが用意されている。一度大会で出たものは、「オマケ」でいつでも自由に遊ぶことができるので、自信がなければ練習しておくといいだろう。

 ちなみにオマケはミスをせずに最高9ラウンドまでクリアしていくモードとなる。その点数によって「うんちく自慢野郎っ!!」、「ミトコンドリア野郎っ!!」、「マイコン研究部野郎っ!!」と評価が下される。残念ながらマッチ棒クイズなどは問題の種類が少なく、オマケモードでは何度も遊ぶと問題がかぶってしまうこともあるのだが……。

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[立花裕壱,ITmedia]

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