MMOだからと敬遠するのはもったいない。「テイルズ オブ」好きなら、まずはプレイするべし「テイルズ オブ エターニア オンライン」レビュー(4/4 ページ)

» 2006年03月22日 14時49分 公開
[原田一,ITmedia]
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コミュニケーション部分を活かしたユニークなシステム

 最後に、TOEO(というよりもシリーズのテーマ)として“仲間との絆”が重視されていることにも触れておきたい。キャラクター作成のところで触れたフェイスチャットもその一例だが、何といっても大きいのが「おんぶシステム」だ。オンラインゲームには、一般的にデスペナルティ(死亡した場合にキャラクターが何らかの不利益を被ること)があるが、この作品にもそれがある。レベル9以上になった場合、戦闘時などに死亡してしまうと、せっかく稼いだ経験値を失ってしまうのだ。

 ところがこの時、ほかのキャラクターに自分の亡きがらをおんぶしてもらって街の教会まで運んでもらえれば、デスペナルティがなくなるのである。これをきっかけに仲の良くなることもあるかもしれない。

 実際に、筆者もプレイ中に何度か死んでしまったが、ほぼ必ず通りかかった人が“おんぶしましょうか?”と言ってくれた。おんぶをしていると、走ることができなくなり、アクティブなモンスターから逃げることができなくなってしまうというデメリットもあるが、多くの人はこういったことを気にすることもなく、快くおんぶして運んでくれる。これは本当にありがたい行為なので、話しかけるのが苦手で、フレンドはもちろん、パーティを組む相手もいないという人は、片っ端からおんぶして回るという方法もあるかもしれない。

photo 死んだ時に知り合いを呼んで助けてもらうのもいいが、待っていると通りかかった人が助けてくれることも多い。仲間との助け合いが大事だと思わされる一瞬だ

 また、死亡時のおんぶだけでなく、体力を回復させるために道ばたで寝転がっていると、通りかかった人が回復や補助の晶術を掛けてくれることも非常に多い。シリーズファンだからというわけではないだろうが、テーマである“仲間との絆”を意識した、親切なプレーヤーが多いことも、TOEOの魅力のひとつだと個人的には考えている。

 初心者でも手軽に遊べるように工夫されながら、シリーズ伝統の価値観をも共有しているTOEO。シリーズの、そしてMMORPGの入門編としてオススメできる作品だ。


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