レビュー
2006年05月19日 00時00分 更新

「KOF マキシマムインパクト2」レビュー:

この爽快感はクセになる?――2D生まれの3D格ゲー (1/2)

本作では新システムの追加とさらなるバランス調整が施されて遊びの幅が格段に広がった。今回はその「KOF MAXIMUM IMPACT 2」の魅力あるストーリーと、新たに採用されたシステムがどれほどプレイに幅を持たせてくれているのかを紹介していきたい。

プレーヤーを飽きさせないストーリー展開

wk_060517mi01.jpg 主人公のアルバ(右)とソワレ(左)。ソワレが半透明なその訳は……

 本作「KOF MAXIMUM IMPACT 2」(以下、MI2)のストーリーは「KOF MAXIMUM IMPACT」(以下、MI1)から引き続いての主人公となる「アルバ・メイラ」と「ソワレ・メイラ」を中心に展開する。サウスタウンの裏社会を牛耳る「キング」であったと同時に、前回のKOF大会主催者でもあった「デューク」がアルバによって倒され、街にも秩序が戻った頃。2人の元に新たなKOF大会の招待状が届いた。それぞれの思惑を持って再び出場を決意するが……。彼等の過去にまつわる謎、たびたび姿を現す謎の美女、そして「アデス」とは。事態は彼らの思惑とはまったく別の方向へと進んでいく。

 当初、筆者はMI2のストーリーにはまったく期待していなかったのだが(失礼な言い方だが、今までプレイしてきた格闘ゲームでストーリーを楽しめたものがほとんどなかったため)、今回はメインストーリーはもちろんのこと、その他のキャラクターたちのストーリーまで非常に楽しめたものだった。それぞれの内容が魅力的なのはもちろんだが、プロットが非常に良く作られている。例えばアルバでクリアするとそのエンディングではソワレについて語られ、「テリー・ボガード」でクリアすると敵対関係にある「ビリー・カーン」の話が語られる。こういったキャラクター同士の関係がうまくストーリーに盛り込まれているので、飽きることなくプレイしていける。

wk_060517mi02.jpg 人間離れした美貌を持つルイーゼ。その戦闘スタイルも特異な技が多い。女性は謎があるものと言うが、彼女は謎そのもの

 そして今回新キャラクターとして登場する「ルイーゼ・マイリンク」はアルバとソワレの過去に関わる重要な人物で、2人の行動にも大きく関わっている。彼女自身にも謎が多いのだが、それは彼女の戦闘スタイルや意味深な発言から想像するしかない。残念ながら本作ではそのすべては明かされないので、このあたりは次回作を期待したい。

 その他のキャラクターたちについてはメインストーリーには直接関係してこないが、当然彼らにもそれぞれの背景があってKOF大会に出場している。同じように謎を含ませたまま終わる内容が多いが、こちらも関連するキャラクターたちがいるので同じように楽しめる。

12年に渡って登場する豊富なキャラクターたちの魅力

wk_060517mi03.jpg 誰を使うか迷ってしまうほどの豊富なキャラクター数。隠しキャラクターを含めると、ここからさらに14人が増える。多すぎる数だがプレイする側としてはやはりうれしい

 ゲームモードを選択するとまず驚かされるのはその豊富なキャラクター数(デフォルトキャラクター24人と隠しキャラクター14人の総勢38人)だ。そしてそのすべてがMIシリーズのオリジナルキャラクターというわけではなく、SNKプレイモアが保有する膨大な数のキャラクターからも多数登場する。代表的なキャラクターたちを少し挙げると、過去のKOFシリーズの主要人物であった「草薙京」や「八神庵」、「餓狼伝説」からは「テリー・ボガード」や「ビリー・カーン」、「餓狼伝説2」からは「不知火舞」、そして「龍虎の拳」からは「リョウ・サカザキ」などがいる。


 そういった昔なじみのキャラクターたちもわたしたちと同じように時を重ね、技やプロフィールなどもそのつど追加されている。テリー・ボガードを例に挙げると、彼のメインタイトルである「餓狼伝説」時代はもちろん、KOFに出場してからの経緯や出会いもプロフィールや行動に反映されている。

wk_060517mi04.jpg リョウ(左)とテリー(右)、昔と変わらない姿の彼ら。そのシルエットを見ただけで心躍る

 オープニングムービーの冒頭ではテリーとリョウが戦っているのだが、彼らがいまだに第一線で戦っていることは筆者にとってこれ以上なくうれしい光景だった。ストーリーをプレイしていると、セリフにも懐かしさとともに貫禄を感じたりと思わずニヤリとしてしまう。現在では続編がリリースされていないタイトルのキャラクターや、元々は違うタイトル同士の主人公たちが、MI2を舞台に拳を交えている。こういう場面を見られるだけでも、なにか得した気分になれるのではないだろうか。

従来のスタイルを崩さず、グレードアップした戦闘システム

 本作は3DCGで描かれた格闘ゲームだが、リアル感を追求したような3D格闘ゲームとは少し異なった作りとなっている。2D格闘ゲームが持つ必殺技や派手な視覚エフェクト、スピード感などに加え、3D格闘ゲームで多く採用されている連携攻撃や3D空間を利用した戦闘スタイルといったものがうまく使われている。

 基本的なシステムから順を追って紹介していこう。まずは「スタイリッシュ・アート」。これはMI1から採用されている連携技で、キャラクターごとに決められた順番で方向キーの入力とボタン操作を組み合わせていくと発生する。

 そして3D格闘ゲームではあまり見ないものだが、本作には「必殺技」がある。通常攻撃や連続攻撃、スタイリッシュ・アートなどをキャンセルして出すことができ(一部不可な攻撃はあるが)、さまざまな技に組み合わせて使える。

 さらに必殺技の上位技として「超必殺技」があり、キャラごとに最低でも3種類が用意されている。これは技によって威力と消費するパワーゲージの本数(1〜3本)が違い、コマンド入力も必殺技に比べて複雑になってくる。威力は劣勢からの大逆転も可能なほど強力な技が多く、視覚エフェクトも必殺技に比べさらに派手なものが多い。

 パワーゲージとは通常攻撃や必殺技、相手の攻撃をガードしているとたまるゲージのことで、さらに各ラウンド開始後に先手を取ったキャラクター(最初にダメージを与えた側)には1本分が瞬時にストックされる。これを使用して超必殺技のほかにも有利な行動を取ることが可能となり(後述)、さらにラウンドが終了してもストックされているゲージ分は次ラウンド以降にも持ち越される。このストック数の上限は通常3本だが、試合形式が2試合先取の場合は3ラウンド目に、3試合先取の場合は4ラウンド目以降に5本に上がる。これにより前半のラウンドは温存しておいて後半のラウンドで一気に使用するといった戦法もプレーヤー次第、こういったパワーゲージの使い方も対戦で勝利するために重要な鍵となるだろう。

       1|2 次のページへ

[中山琢満,ITmedia]

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


-PR-Game Shopping