レビュー
2006年06月05日 17時16分 更新

「.hack//G.U. Vol.1 再誕」レビュー:

そこには確かにオンラインの世界が広がっていた (1/2)

「The World」という仮想ネットゲーム空間をベースに、物語が展開される「.hack」シリーズの最新作。続き物ではあるが、新シリーズ開始ということで、この機会に始めようと思っている人もいるだろう。実際に今から手をつけても面白くプレイできるのかどうか、それも同時に探ってみた。

アクションRPG好きなら要注目となる1本

wk_060602gu01.jpg コマンド選択式のターン制バトルではないので、戦闘シーンは忙しい。しかし、アクションゲーム好きにはたまらない

 メディアミックス展開しているタイトルは数多くあるが、中でも「.hack」シリーズは、かなり気合いが入っていたという記憶がある。シリーズ作品として過去4本発売されていたのは知っているのだが、内容はというと、RPGであること以外はまったく知らなかったりする。

 しかし、以前にオンラインでも遊べる「.hack//fragment」をプレイしたときに、面白いタイトルだったという印象が強く残っていた。そんな折り、「.hack」シリーズの新作が、今度はオフライン専用タイトルとして出るとのこと。これはぜひともプレイしてみよう、と思ったのが事の始まりだった。実際に体験してみると、良い意味で予想を覆すタイトルに仕上がっている。アクションRPGということで、個人的にもかなりハマってしまった、その中身をチェックしていこう。

ゲームの中の、世界(The World R:2)で繰り広げられる物語

 「.hack」の世界は、「The World R:2」という仮想のネットゲーム空間が構築されている、その中で起きている物語、ということになっている。そのため、ゲームを起動して最初に現れるのは、PCのデスクトップ画面だ。ここから「The World R:2」を選択してゲームへログインすることで、初めてゲームがプレイできる。

 デスクトップ画面からはメールの送受信が行えたり壁紙の変更ができるなど、実際のPCとそれほど変わらない操作が行えてしまう。「The World R:2」へログインすれば、オフィシャルサイトやオフィシャルBBSの閲覧も可能だ。

wk_060602gu02.jpg デスクトップとはいえ、インタフェースはシンプル。ゲームの入り口を担うべき場所なので、迷うような作りにはなっていないのだ
wk_060602gu03.jpg 後には壁紙なども変更できるようになる。本当のPCのように、カスタマイズできる楽しみもあるのだ
wk_060602gu04.jpg オフィシャルBBSでは、ゲーム進行に重要な役割を果たす書き込みが行われることもある

wk_060602gu05.jpg ゲームが進むと、自動的にメールが着信する。これを見ないと、シナリオが進まない

 とはいえ、ここで行われていることは、すべて仮想世界での出来事。あたかもネットワークに接続しているように思えるかもしれないが、当然ながらオフラインで進行している。つまり、ゲームの進行状況に応じてメールが着信したり、BBSの書き込み内容が増えていくだけなのだ。こう表現してしまうと、味気ないように思うかもしれないが、雰囲気はオンラインゲームそのもの。

 かなりリアルに作ってあるので、オンラインゲームの感覚を擬似的にでも体験してみたい、という人にもピッタリかもしれない。BBSの書き込みなども想像以上にリアルなので、意外に違和感がない。そのため、プレイしていくうちに実はオンラインに繋がっているのでは? と思ってしまうこともしばしば。ハマってしまうと、そう感じる要素もたくさん入っているので、雰囲気作りは大成功と言えるだろう。

今のオンラインRPGへ一石を投じるテーマ……かも?

 本作のゲーム内での主人公は、ハセヲと呼ばれるキャラクター。初めて「The World R:2」の世界にアクセスしたその日にPKされてしまうという悲惨な過去をもつ人物だ。その後、ハセヲを操作するプレーヤーは、PKするキャラたちを見つけては殺していく“死の恐怖”と呼ばれるPKKとなっていった。だがある日、仲が良かったキャラの志乃をPKした相手、三爪痕(トライエッジ)と遭遇する。志乃の仇を討つために戦いを挑むが返り討ちにあい、データドレインと呼ばれる謎の技でレベルを1に落とされてしまう。同時に、ゲームをプレイするために使用していたPCに保存していたメールやアドレスデータなども、全部消されてしまうのだった。ショックを受けつつも志乃を取り戻すため、すべてを失ったレベル1のキャラを育てるところから、本作はスタートする。

 ここで登場するPKとはプレイヤーキルのことで、「The World R:2」ではプレーヤーが他のプレイヤーを倒すプレーヤーキル・PKが容認されている。ゲーム中に登場する一部のプレーヤー達は、ゲームを始めたばかりのキャラを誘い、PKすることでゲームを楽しんでいるのだ。また、そんなPKを倒すキャラとして、ハセヲのようなPKK=プレーヤーキラー・キラーがいる。そんな、ちょっと荒廃した世界が「The World R:2」なのだ。

wk_060602gu06.jpg ゲーム開始直後にPKされたハセヲだが、彼はレベル100を超えるPKKとなって復活する
wk_060602gu07.jpg すべてを失い落胆するも、志乃のために再び「The World」へ向かう
wk_060602gu08.jpg 街中は、いたって平穏。会話が交わされているのを見ていると、本当にオンラインゲームをプレイしているように感じでしまうかもしれない

何度遊んでも飽きることがない、アクション要素の濃い戦闘シーン

wk_060602gu09.jpg ここでキーワードを選ぶことで、さまざまなパターンのダンジョンが探索可能に

 ストーリーを進めていくと、新しい仲間とともにダンジョンへ行き、敵と戦いを繰り広げることになる。行き先は、3つに区切られたキーワードをそれぞれ指定することで、難易度を調整することができる仕組みになっている。それに応じて、出現する敵の特性や達成すべき難易度、得られるアイテムの善し悪しなども変わるため、ほぼ無限大のバリエーションがあるといえるだろう。物語を進行させるときは、最初から3つのキーワードが揃った状態のものを渡されるので、そのダンジョンへ行くことになる。


wk_060602gu10.jpg 不意打ちが成功すれば、最初にアタックできる。この間はシームレスに繋がるので、戦闘に入る前のエフェクトや余計なロード時間がないのがうれしい

 ダンジョン探索中に敵を見つけても、すぐには戦闘にならないのがユニークなところで、背後から近づき○ボタンを押せば、不意打ちをかけられるのだ。ただし、正面から近づくと通常戦闘となってしまうので、なるべく後ろに回りたいところ。

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[篠崎薫,ITmedia]

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