レビュー
「クロムハウンズ」レビュー:
隊長、もっと指示を出して下さい――戦場ではチームワークこそがものを言う (1/3)
フロム・ソフトウェアが開発に携わり、「アーマード・コア」とは異なるロボットアクションを目指した、セガの新作「クロムハウンズ」が発売された。対人戦を重視した本作、その魅力に迫る。初回受注完全限定版にしか同梱されなかった“アレ”のプレゼントあり。
ゴメンナサイ、第一印象は「地味」でした
ちょっぴり洗練されていない鈍重なメカ(ハウンド)を操り、山脈などでドンパチ戦う……2005年の東京ゲームショウで本作をプレイした第一印象が、これだった。正直、非常に地味に感じた。時は流れてついに発売、その魅力とはいったいどこにあるのであろうか。
「クロムハウンズ」は、巨大なメカを自在にカスタマイズし、それを操って戦うアクションゲームだ。プレーヤーの立場は傭兵、戦乱が絶えることない荒れたアナザーワールドが舞台となる。オフラインである「ストーリーモード」では、RT(ロールタイプ。ハウンドの役割のこと)別に、シナリオが各7本用意されている。これらをすべてクリアすると最終ミッションに挑むことができる仕組みだ。
RTには「アタッカー」、「スナイパー」、「ディフェンダー」、「スカウト」、「ヘビーガンナー」、「コマンダー」といったものがある。それぞれの役割は以下の通り。
●アタッカー:前線で戦う平均的な戦闘力を持ったタイプ。敵陣司令部の破壊を行うことが多い。
●スナイパー:遠距離から敵ユニットを狙撃し、アタッカーを補佐する。
●ディフェンダー:攻撃力と耐久力に特化し、敵ハウンズの撃破に特化したタイプ。ただし移動速度は遅いため、自陣や味方を守ることが多い。
●スカウト:最前線での偵察を行う。機動力を上げるため軽装で、戦闘は不向き。機動力を活かしたコムバスの占領にも向いている。
●ヘビーガンナー:超遠距離かつ高威力の「曲射砲」を用いて、遠くから味方を援護したり、敵司令部を爆撃するタイプ。攻撃力はピカイチだが、重装備のため移動力は最低。さらに、狙った場所に着弾させられるかどうかは、プレーヤーの腕前による。
●コマンダー:敵と味方の位置を把握し、指示を出す指揮官タイプ。「Na Maker」というパーツが必須のため、攻撃力は不足する。
RTはハウンドを構成するひとつの指針で、この役割しか行えないというわけではない。アタッカーの武器をスナイパーライフルに変えても良いし、コマンダーに曲射砲を搭載することもできる。かなり自由度の高いカスタマイズが可能だ。
カスタマイズに関しては後に詳しく語るとして、まずは「ストーリーモード」のプレイリポートをお届けしよう。プレーヤーは初めからハウンドを持っているわけではなく、最初は支給されるハウンドを操ることとなる。ミッションをクリアするとパーツがもらえるので、ある程度ゲームを進めていきオリジナルのハウンドを構築する、といった感じだ。
ストーリーモードはボリューム不足かも
総合チュートリアルを終えて、筆者が選んだのは最もスタンダードであろうアタッカータイプのミッション。移動速度は心持ち遅いが、ガシャガシャと音を立てながら移動するハウンドの重厚感はかなりのものだ。ただし、移動速度に加えて弾速の遅い武器も多いため、相手の移動先を予測して狙い、攻撃する必要がある。お手軽ではないが、プレイするごとに自身が上達することを感じたい、という人にはお勧めだ。
ほかのRTの操作感を確認したところ、アタッカーとスナイパーはかなり扱いやすく、ほぼ思った通りに動いてくれた。逆にヘビーガンナーは、機動力がかなり少なく、メカと言うよりは“ちょっとだけ移動できる砲台”といった感じだ。旋回速度も遅いため、急な方向転換も苦手で、かなり操りにくいという印象を受けた。人それぞれだとは思うが、自分がプレイしたいRTは、オンラインの世界へ飛び出す前にしっかりと操作を練習しておいたほうが良いだろう。
ストーリーモードのミッション数は、43個(+総合チュートリアル)となかなかのもの。だが、1つのミッションはかなり短い。評価を最高のSランクにする、というやり込みはあるものの、オールクリアを目指すだけならば約15時間ほどで行える。パーツ数もあまり多くないため、筆者はオフラインだけに限れば、ボリューム不足だと感じた。
スカッド入隊が傭兵への第一歩
オフラインのストーリーモードをある程度体験したら、今度はいよいよオンラインである「ワールドモード」にチャレンジ。ここでメインとなるのは、「タラキア民主共和国」、「モルスコイ共和国」、「シャル・カール王国」の3カ国が覇権を争う「ネーロイムス戦争」だ。
プレーヤーは、3つの国家のどれかに所属し、「スカッド」とよばれるチームに入ってお国のために戦うこととなる。筆者が選んだ国は、初期状態では最も小国と思われるシャル・カール王国。理由は“逆転の気持ちよさを味わってみたいから!”。つまり、第一印象で選んだわけです。
所属国を決めると、好きなRTのハウンドを1機もらうことができる。このハウンドと、ストーリーモードで集めたパーツやショップで購入したパーツを元にして、オリジナルのハウンドを組み上げていくことになるのである。ちなみに筆者は、スナイパータイプのハウンドをゲットした。
次はいよいよスカッド入隊。“出直してきな、ボウズ”とか言われたらどうしようという不安を抱えつつ、とりあえずは検索でヒットした適当なスカッドに入隊希望を出してみたところ……これが1発で成功し、仲間に入れてもらうことに。見知らぬ人ばかりだが、みんなフレンドリーですぐにうち解けることができた。
なお、スカッドでは入隊希望のオン・オフ、入る時のパスコードなどが設定できる。パスコードを設定しているところは「仲間内で遊びたいスカッド」である可能性が高く、逆にパスコードを設定していないのは「誰でもウェルカムなスカッド」であることが多い。
覇権を争うという目的はあるものの、一般的なオンラインゲームのクランやギルドに比べ、あまり気兼ねせずに入隊や脱退を繰り返しても良さそうだと感じた。入るきっかけをつかめない人は、とりあえず手当たり次第に入隊希望を出してみてはいかがだろうか。もちろん自分でスカッドを創設することも可能なので、その気になれば1人でネーロイムス戦争に参加することもできる。1人で遊びつつ、知らない人がスカッドに入隊してくれるのを待つという、何とも言えないプレイも可能だ。
[板橋舟人,ITmedia]
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