耳に残る音楽と記憶に残るロコロコたちとのゆる〜い夏の過ごし方「LocoRoco」レビュー(2/2 ページ)

» 2006年08月02日 18時23分 公開
[篠崎薫,ITmedia]
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見た目とは裏腹に、やり込み要素がタップリ詰まっている

目標タイムを達成するには、一直線にゴールめがけて進むしかない。ロコロコの実を取ったりしている暇はないし、ロコロコは常に分裂させておかないと、狭い通路を通るときにタイムロスしてしまう

 イベントを起こすためには一定数のロコロコが必要になるわけだが、ロコロコの実はステージごとに必ず19個用意されていて、全部集めてゴールするとロコロコが20匹になるようになっている。ところが、20匹集めるのはかなり至難の業。初めて訪れたステージはクリアするためだけに歩き回るため、道中にあるロコロコの実を取るぐらい。当然ながら、1回目で集められる実の数はたかが知れているわけで、思うように集まらない。ただし、一度クリアしたステージは何度でも遊べるので、2回目以降はあちこち探索しながら進むことになる。それでも、全部のロコロコの実を探すのは大変のはず。その分、集めてゴールできたときの喜びはひとしおだ。

 ロコロコを全員集めると、今度はステージ選択時に目標クリアタイムが表示されるようになる。これを達成するとたくさんのピコリ虫がもらえるなど、素敵なことが起きる。なお、ロコロコはステージが進むと、さまざまなカラーバリエーションが登場する。メインメニューでロコロコを変更できるので、その時の気分に合ったものを選ぶと、いつもと違う雰囲気で遊べるかも知れない。ひと通りプレイした限りでは、ロコロコの色による違いは歌声以外ないので、純粋に好みで選ぶといいだろう。

ムイムイは、すぐに分かるところにいたり、隠し通路の奥に潜んでいたり様々。たくさん集めて、ロコハウスを大きくしよう

 ロコロコ集めと似たような要素として、ムイムイとパーツ虫探しがある。特に、ムイムイは各ステージに必ず3人が配置されていて、たくさん見つけると後述するロコハウスが大きくなったり、遊べるミニゲームが増えていく。これもまた、やり込み要素の1つとなっていて、各面をクリアするのにはほとんど関係しない。しかも、彼らは隠し通路の奥にいたり、普通では移動しないような場所に潜んでいることもあるので、各ステージで全員をきちんと見つけるのは、なかなかの手間。とはいえ、揃わないと気持ちが悪いというやり込み派の人にとっては、かなりチャレンジしがいのある項目だろう。しかも、ステージクリアまでの制限時間が設けられているわけではないので、延々と探し回ることもできる。やり込みたい人に優しい配慮がなされているのには、素直に感心する。通常のプレイ時においても、焦らずに遊べるのでうれしい限りだ。

 パーツ虫もまた、各ステージのあちこちに配置されている。これを回収すると、ロコハウスを飾るパーツの種類が増えていく。ロコハウスで使えるパーツの種類は144もあるので、それに近い数だけパーツ虫もいる。しかも、パーツにはそれぞれレア度が設定されているのだから、たまったものではない。レアなパーツを入手するために、つい時間を忘れて何度もプレイし直してしまったほど。これは危険だ。

オマケ要素も充実で、トコトンまで楽しめる

パーツを配置して、自分だけのロコハウスを作ろう。ロコエディターでは、ロコハウス用の144個+ロコエディター専用の12個で、計156個使える。他の人と同じになることはまずないはずだろう

 本編以外にも、集めたパーツで部屋を自由にレイアウトできる、ロコハウスが用意されている。最初は狭いロコハウスも、ムイムイを集めていくと広くなっていくので、かなりの数のパーツを配置できる。しかも、あらかじめロコロコも1匹いるので、彼の移動する様を見て楽しめてしまう。いわば、和み系の環境ソフトにもなるわけだが、ロコロコを自分が思った通りに移動させるのが、意外と難しい。パーツを配置してはロコロコの動きを確認し、またパーツを増やす……などということをしていると、時間がいくらあっても足りないほど。降りる駅が過ぎていた、などというよくある話を実践してしまったほど夢中になっている自分がいた。これがうまくいって、想像通りにロコロコが動いてくれたときの満足感といったら、それはもう!

 なお、ロコハウスのパーツを増やすには、パーツ虫を集める以外の手段もある。それが、あらかじめ用意されているミニゲームだ。ここでは、各ステージで集めたピコリ虫を消費して、ミニゲームを遊ぶことができる。そのうちの1つが、ムイムイクレーン。100ピコリで1ゲーム遊べ、景品をクレーンで釣り上げられればパーツをゲットできる。パーツにはレア度が設定されていて、いきなりレアパーツをゲットできるチャンスも巡ってくるわけだ。しかも、パーツ以外にロコロコも置かれていて、これを回収すればロコハウスに出現するロコロコの人数も増える。パーツとロコロコが増加していけば、殺風景だったロコハウスもにぎやかになり、見ていても非常に目に楽しい。ミニゲームはムイムイを集めると増えるので、本編をプレイしてムイムイを見つけだそう。

 意外なオマケとして、記念撮影モードがある。これは名前の通り、ゲーム中にセレクトボタンを押すとスクリーンショットを撮ることができ、しかもPSPの壁紙としても使用可能となるもの。お気に入りのシーンを見つけて撮影し、壁紙に設定すれば、和めること間違いなし。PCにデータを移せば、そちらでもロコロコたちの姿を堪能することが可能だ。

簡単そうに見えるが、半分くらいのパーツを回収した後からが大変。ロコロコを捕まえようとして欲張ると、何も取れずに100ピコリを無駄にすることも
SELECTボタンを押すと、構図が表示される。絶妙のシーンを選んで、自分なりのベストショットを集めれば思い出にもなる

誰もが遊べる簡単さに加え、やればやるほど味が出るタイトル

体験版は2種類。友達に両方プレゼントして、この面白さを周りに広めていこう

 このところ増えつつあるゲームシェアリングだが、本作でも他のPSPユーザに体験版をプレゼントすることができる。ロコロコのようなゲームは、遊んでみないと面白さが分かりづらいので、体験版の配信ができるのはプレーヤーを増やすためにもナイスな試みだろう。周りにプレーヤーが増えると、ロコハウスのデータ交換などもできるようになるので、そうすればパーツを全種類集めるのも夢ではないはず。どんどん体験版を配信して、周りの人をハマらせたいところ。体験版が2種類用意されているのも、なかなか親切だといえる。

 使用するボタン数が少なく、これ以上はないと思われる簡単操作&ルールもわかりやすいのに、長期間遊べてやり込み要素も豊富と、ここ最近のゲームにはない特徴を持っている本作。そろそろ夏本番を迎えるということもあり、いつまでも頭のトレーニングで脳味噌をカッカさせている場合ではない。ロコロコをのんびり和みながらプレイして、頭をクールダウンさせてみてはいかがだろうか。

LocoRoco(ロコロコ)
対応機種PSP
メーカーソニー・コンピュータエンタテインメント
ジャンルアクション
発売日2006年7月13日
価格5040円(税込)
(C)2006 Sony Computer Entertainment Inc.


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