かわいい我が子の人生は 親のひらめきにかかってます!:「右脳の達人 ひらめき子育てマイエンジェル」:レビュー(4/4 ページ)
右脳をムキムキにする、バラエティに富んだトレーニングクイズたち
さて。各モードについてお伝えしてきたが、肝心の右脳トレーニングって、いったいどんなゲームなのよ? ということで、私的なインプレッションも含めて、ここで各クイズを紹介していこう。
記憶力
違う絵どれだ?
パネルに描かれた絵を覚えたらボタンにタッチ。一部の絵が変わるので、さっきと違う絵だけをタッチする、というゲーム。1つだけしか変わらないうちはけっこう簡単だが、変わる絵の数が増えると難しくなっていく。長期的な記憶力ではなくて、瞬間的な記憶力が必要だ。ハイスコアを狙うなら覚える時間も短縮しなくてはならない。脳内で「りんご」「バナナ」「ポット」などと連呼して臨むよりは、絵を頭に焼き付けて残像で勝負するほうがいいだろう。
ペアをさがそう
要するに神経衰弱。「違う絵どれだ?」と同様に、瞬間的な記憶力が要求される。難易度が上がると、ふせられたカードが勝手に移動するのだが、これがかなりクセモノ。どこにあった○○がどこに移動した、というのを脳内の図像で把握する作業は、不思議なもので、慣れると楽しくなってくる。個人的に好きなゲームだ。
認識力
パネルはいくつ?
黒い枠の中に青い四角がいくつあるかを答えるだけ、というもの。答えるだけなら誰にでもできるが、速度を求めようと思えば慣れとコツが必要になってくる。まとまって6つ並んでたり、4つ並んでたりするところを、瞬時に「6!」、「4!」足して「10!」と計算するプロセスが、脳をビリビリと刺激している感あり。単純であるがゆえにハマるとハイになること請け合いだ。
展開図を作ろう
立方体の3面が見本として見えている状態で、その立方体の展開図に絵をはめこむ、というもの。個人的にはかなり手こずったゲームだ。展開の仕方にもいろいろなパターンがあるうえに、はめる絵の向きも考慮しなくてはならず、けっこうな思考を要求される。難易度が上がってパニクると、思考停止になったこともあるくらいで、まだまだ自分の右脳が未熟だということを痛感させられた。
判断力
どっちが多い?
パネル数が多いほうを選択して「>」や「<」を書いていくゲーム。最初は一目瞭然な問題ばかりで、へらへらと笑みもこぼれてしまうほどだが、難易度が上がると「こんなんパッと見じゃあ分かんねーよー」と言いたくなるほどに微妙な問題が続出する。最終的には勘も頼りか?
イラストしりとり
イラストでのしりとりを成立させるために、空白部分にパネルを当てはめるゲーム。最初は「女の子が笑っているイラスト」が「えがお」だったり「額縁に絵が飾られているイラスト」が「しょうぞうが」だったり、と「そんなん事前に言ってくれないと答えようがないよー」と軽くフラストレーションがたまった。ただ、イラストが何を表しているのかを言葉に置き換えてもんもんとしながら探すその作業も右脳にいいのだろう。
集中力
順番タッチ
指示通りにタッチするだけ、というもの。他のゲーム同様に最初はすこぶる簡単だ。ただこの“順番”というのを甘く見てはならない。難易度が上がると「そ→E→た→Fの順にタッチ!」などと変則的な要求がつきつけられる。それすらも慣れていけば精度が上がっていくが、慣れないうちは変則要求が出た瞬間にミスったりもするのでご注意あれ。
タッチでリバース
ある法則で反転するパネルが用意される。法則をもとに指定された手数以内に全パネルを真っ白にすればクリアだ。作業自体は異なるが、任天堂の「直感ヒトフデ」を何となく想起させる内容。かのタイトルが苦手だった筆者としては、このゲームもあまり得意ではなかったりする。と言っても、かわいい子どものためには避けては通れないので、今日もがんばってパネルをつんつんしているのだった
もちろんこの他にも多くの右脳トレーニングクイズが収録されている。どれもこれも一筋縄ではいかないものばかりだ。毎日少しずつでもプレイして、右脳に刺激を与えてやると、かなり効果があるのではないかと思う。子どもの成長も大事だが、自分自身も成長していこう。
子どもの成長も、右脳の鍛錬も、日々精進なのです
ニンテンドーDSに限らず、今や“脳トレーニング”系のタイトルはかなりの数が店頭に並んでいる。「脳は鍛えたいけど、いったいどれで遊べばいいのやら……」と迷ってしまうほどだ。そんな群雄割拠な“脳トレーニング”系なので、各メーカーもいろいろと趣向を変えアプローチを変え、他のタイトルとの差異を打ち出してきている。そういう点において本作はうまく個性を出せたタイトルだと言っていいだろう。
「子育てクイズ マイエンジェル」シリーズのテイストやシステムを継承しつつ、中身はしっかりと“脳トレーニング”。このリミックス的な発想が功を奏しているうえに、かわいいグラフィックやコミュニケーション面での遊びの要素なども非常に親和している。全ての“脳トレーニング”系タイトルをプレイしたわけではないが、筆者がプレイしたタイトルの中では、かなりよく出来ているほうだという印象を持った。
子どもの成長見たさに連続で長時間プレイすると頭がムキムキして疲れてしまうのが難点だが、元より、そういったプレイではなく「気が向いたときに少しだけプレイして、疲れたなと思ったらまた明日」というプレイに向いている(また、そういったプレイのほうが右脳にも継続的な刺激が与えられてよいのだと思われる)タイトルなので、あまり根を詰めてやらずに、適度に休憩を入れつつ臨みたい。
「ローマは一日にしてならず」
子どもがすぐに大人になるわけではなく、右脳もすぐに磨かれるわけではない。継続こそが力なのだ。
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