子供の頃にロボットのおもちゃで遊んだ記憶が呼び覚まされる――DSの特性を生かしたアナクロテイストのゲーム「超操縦メカ MG」レビュー(1/2 ページ)

ぜんまい仕掛けのブリキのおもちゃや超合金のロボットで遊んだことがある世代なら、このゲームはきっとツボにはまるはず。「マリオネーションギア」と呼ばれる多種多様なメカをタッチペンで操作する感覚は、当時の懐かしいおもちゃで遊んだときのそれとどこか似ていて、まるで童心に返ったようにワクワクする。

» 2006年09月21日 12時00分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

操縦するのはロボットではなく“マリオネーションギア”

画像 ニンテンドーDSで発売された「超操縦メカ MG」。開発は、「リモートコントロールダンディ」(PS)や「SIMPLE2000シリーズ THE 地球防衛軍」(PS2)などを手がけたサンドロットという会社

 「超操縦メカ MG」。まるで子供向けのロボットアニメをほうふつとさせるようなタイトルだが、これはニンテンドーDS向けの新作ソフト。このゲームに登場する多数のロボットたちは、ちょっぴりチープかつレトロな雰囲気があって、今風の路線とは明らかに違う。そもそも、このゲーム中では“ロボット”という言葉が一切使われていない。タイトルにある「MG」は“マリオネーションギア”の略で、これはマリオネットをもじった造語。糸繰り人形のマリオネットが大幅な進化を遂げて、全長30メートル以上の巨大な機械仕掛けの人形“マリオネーションギア”を生み出した……というのがこのゲームの世界設定になっている。

 このゲームの主人公(=プレーヤー)は、人形使いの見習いという13歳の少年。彼が初めてマリオネーションギアに乗り込むことを許されたその日、無人で動く“オートマン”が現れ、街を破壊し始める。暴走したオートマンを止めるべく、主人公の少年はまだ操縦にも慣れていないマリオネーションギアを使い、戦いに挑んでいくというストーリーだ。

画像画像画像 初めてマリオネーションギアに搭乗することを許された人形使い見習いの主人公。そこへ、暴走したオートマンが現れ、街を守るために戦うことに。しかし、搭乗した機体というのがかなりの旧式で、何の武装もないはずが、実は主人公の親友で人形師見習いのケイが密かに機体を改造していて……

画像 これはカブトムシをモチーフとした「人形甲虫ヴィーガル」のコクピット。左下にあるレバーを動かすと、それに合わせて角の部分が上下する。また、右下の丸いハンドルは、速く回すことで高速移動が可能になる

 主人公が搭乗できるマリオネーションギアは100種類以上もあって、これには甲虫をモチーフにしたものや、ブルドーザーから人型に変形するものなど、実にさまざま。そして、ニンテンドーDSの下画面(タッチパネル)がコクピットに見立ててあり、タッチペンを使ってマリオネーションギアを操縦するというのが独創的だ。たとえば、タッチペンで画面上のレバーをスライドするとメカが剣を振るったり、ボタンにタッチするとミサイルを発射するといった具合。しかも、コクピットのデザインはマリオネーションギアのタイプでも異なり、搭乗する機体によって操縦方法ががらりと変わる。変形できるタイプに至っては、機体の変形に合わせてコクピットの形状も変わるという凝りようだ。

 レバーを倒した分だけ腕が動き、レバーを速く倒せば腕も大振りになるといったアナログ感覚の操作性に加え、機体ごとに操作のしかたが変わるという点が本作最大の特徴であり、おもしろいところ。子供の頃、ロボットのおもちゃを買ってもらったときに、取扱説明書などろくに見もせずに遊んだ記憶が誰しもあると思う。ボタンを押してみたら腕からロケットが飛び出したとか、目が光ったとか、遊びながらにいろいろなギミックを発見するものだ。「超操縦メカ MG」に登場するマリオネーションギアの操縦は、ちょうどそれに似ている。新しいマリオネーションギアを手に入れると、コクピット画面のレバーやボタン類が何を意味し、どんな役割をするのかがわからないだけに、初めは戸惑う。それらを試しに動かし、機体の応答を見ることで新しい発見があり、操縦にも徐々に慣れていくというプロセスが楽しい。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/25/news016.jpg 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  2. /nl/articles/2404/23/news090.jpg 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  3. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  4. /nl/articles/2404/25/news043.jpg 娘の給食の献立表を見たら…… 正体不明の“謎の料理名”が「これはわからんw」と話題に その意外な正体に納得!
  5. /nl/articles/2404/25/news129.jpg プロ野球チップスでまた“不良品”流出 伊藤大海「176m」表記に続き…… カルビー謝罪「深くお詫び」
  6. /nl/articles/2404/24/news018.jpg 1年半ケージに引きこもっていたシャーシャー猫が、ある夜布団に入ってきて…… 感涙の行動に「まるで別猫」「こんな日が来るなんて」
  7. /nl/articles/2404/24/news017.jpg メルカリで300円の紙モノセットを買ってみたら…… 出品者のあたたかな心遣いに「利益は考えていないんでしょうね」「見ててわくわくします」
  8. /nl/articles/2404/23/news185.jpg 子どもに高級キーボードのパーツを捨てられた → 公式の“先読みしすぎた対応”が話題「そういうこともあろうかと」
  9. /nl/articles/2401/18/news015.jpg 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
  10. /nl/articles/2404/22/news124.jpg ダイソー「マルチ万能ほうき」が家事ラクの救世主 名前負け知らずの便利さに「これやばっ!!」「220円に驚き」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」