あらゆる面で“進化”したポケモンの世界は、宝石のようにキラキラとまぶしい:「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」レビュー(2/4 ページ)
10年前から変わらない面白さが、ここにある
ではここから、実際に「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」をプレイしたインプレションについてご紹介していこう。なおITmedia +D GamesのI記者が「ポケットモンスター ダイヤモンド」、筆者が「ポケットモンスター パール」をプレイした。なのでWi-Fiも含めた通信関係も実際に試すことができたのだが、それは後述するとしよう。
まずはその、シリーズを一貫して変わらない、ポケモンとしての魅力について触れていきたい。「ポケットモンスター ダイヤモンド」と「ポケットモンスター パール」は、かつてのシリーズ作品同様に、大まかな内容や流れは2タイトルにおいて同じだと言っていい。ただ、これも従来同様に、両タイトルでは出現するポケモンが異なっているので、「ポケモンずかん」を完成させるためには、おのずと通信プレイが必要になってくる。
プレーヤーはポケモントレーナーとなって、ポケモンをつかまえながら各地を旅することになる。ゲームを始めるとまずは主人公の名前と性別を決めることができるので、お好みで設定をしよう。
ひょんなことからポケモンと出会い、ポケモントレーナーとして「ポケモンずかん」を埋めるという目的を得る主人公には、せっかちな性格の幼なじみがいる。この人物は、ライバルとしてその後何度も主人公とバトルを繰り広げることになる。ライバルに負けないようにポケモンを育てていかなくてはならないのだ。
モンスターボールでポケモンをつまかえながら各地をめぐる主人公の前には、毎回行く手をはばむ敵の集団が存在するのだが、今回の敵集団はギンガ団。何やら“宇宙”規模で悪いことをたくらんでいるらしい。そんなギンガ団をけちらしつつ、各所に建てられたポケモンジムにいるジムリーダーを倒し、バッジをゲットする、というのも主人公の大きな目標だ。
最初は行けなかったエリアも、物語が展開し、「ひでんマシン」(特殊な「わざ」が収録されたマシン)を手に入れたり、ジムリーダーを倒すことで進むことができるようになる。縦横無尽にマップ内を行き来して、ポケモンを探し求める冒険は続く……。
今まで踏襲されてきた、この大きな流れに関しては、本作でも同様だ。もちろんマップはまったくの新規だし、すべてが新しく設定されてはいるが、「ポケットモンスター」シリーズの正統な続編としての“ツボ”は外していない、ガッチリと手堅い内容になっている。
各ポケモンのタイプの相性も、今までの知識が役立つ局面が多い。「ほのお」は「みず」に弱く、「みず」は「くさ」に弱く、「くさ」は「ほのお」に弱い、という3すくみを筆頭に、そのほかの複雑な相性についても、ほぼ通用すると言っていいだろう。
グラフィックに関しても同様のことが言える。ニンテンドーDSの描画能力を持ってすれば、おそらくもっと派手で見違えるような描写もできたのだろうが、ゲームボーイアドバンス版のグラフィックから大きく飛躍してはいないものの、3Dグラフィックとなり、確実に進化している。ただしその雰囲気はほとんど変わらないので、安心してプレイできるはずだ。
また、テーマ曲も含めて、BGMやSEも前作ファンにはなじみの深いものが多く採用されている。各種どうぐの名前や、わざの名前についても、従来のものはそのままなので、前作のファンがプレイして大きく戸惑うようなことはないだろう。とにかく、前作の世界観をくずさないように基本の部分ができている、というのは間違いない。街の住人からカントー地方などの話が聞けたりもするので、前作の世界と完全に地続きな世界観を楽しむことができる。
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