カセキを掘ったり、お菓子を作ったり、眠れない日々が続いたり――シンオウ地方は新しい発見がいっぱい:「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」レビュー その2(1/4 ページ)
前回の記事では追いきれなかった、シンオウ地方の新しい要素をお伝えするレビュー第2弾。ニンテンドーDSのインタフェースを得て実現した、カセキ採掘、ポフィン作りを筆頭に、さまざまな新しい遊びの魅力を探っていく。すべてのポケモンを集めるまで、シンオウ地方での楽しくも厳しい冒険は続くのであった。
おーっす! みらいのチャンピオン!
「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」が発売されて、はや数週間が経過したわけだが、みなさん、もう本作をプレイされただろうか。
買いたいけど手に入らなくてモンモンとしてる人、買ったはいいけどプレイする暇がなくてポッチャマがポッチャマのままな人(「あえてポッチャマのままにしてるんだ!」という人には失礼)、ジムバッジを集めるためにお気に入りのポケモンを育てている人、すでに何十時間もやり込んでポケモンリーグで何度も殿堂入りしている人、Wi-Fiコネクションで日夜対戦や交換に励んでいる人などなど、いろいろなスタンスの人たちがいることと思う。ただ、このレビューを読んでくれているということは、ポケモンの世界に少しでも興味がある人であろう。
あらかじめお伝えしておくと、このレビューは「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」レビューの第2弾なので、できれば前回の記事から読んでいただきたい。ここでは第1弾では伝えきれなかったシンオウ地方でのわくわくする新要素を中心にお伝えしていこうと思う。
地上も楽しいけど、地下にも行ってみよう――「ちかつうろ」でお宝ゲット!
本作が従来の「ポケットモンスター」シリーズの伝統を確かに踏襲し継承しつつも、さまざまな面でより遊びやすく、より楽しく進化した、という点についてはすでに述べさせていただいた(関連記事参照。ワイヤレスプレイやWi-Fi、ボイスチャットなどの快適さについても触れてきた。第2弾であるこの記事では、さらなる本作ならではの魅力を探っていきたい。まずお伝えしたいのが、新要素「ちかつうろ」である。
シンオウ地方には地上のマップとシンクロしている地下のマップが存在する。地下にもぐるためには「たんけんセット」が必要だ。「たんけんセット」はハクタイシティで手に入れることができるので、まずはそこまでプレイを進めなくてはならない。
ハクタイシティで「たんけんセット」を入手すると、最初は「ちかおじさん」からのレクチャーを受けることになる。ここで地下でできることを段階的に学べるのだ。地下では「カセキ」を掘ることができる。マップ上のキラキラしているエリアまで行き、下画面をペンでタッチすると、キラリと光る壁が見つかることがある。この壁を調べれば、いざ「カセキ」発掘。タッチペンでいわ盤を削るミニゲームのような画面に切り替わる。ハンマーなどを駆使していわ盤を壊していこう。ここでは「べにタマ 01」、「あおタマ 05」などのたからが見つかるはずだ。
見つけた「タマ」に表示されている数字は「タマ」の大きさを表している。「タマ」の数字が大きければ大きいほど、地下にいるおじさんからいいものがもらえるので、なるべく大きな「タマ」を探したいところだ。また、「タマ」を地下の地面に埋めてしばらく時間を経過させることで、「タマ」を大きくすることも可能。積極的に活用しよう。
「タマ」のほかにも「ほのおのいし」、「しめったいわ」、「ハートのウロコ」、「あかいかけら」など、地上での冒険で役立つうれしいめずらしい「たから」が掘れることがあるので、地下にもぐらない手はない。
また、自分だけの隠れ家「ひみつきち」が作れるのも楽しい。「ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド」においても、わざマシン43で覚えられる「ひみつのちから」を使うことでフィールド上の特定の場所に「ひみつきち」を作ることができた。そこにはいろいろなグッズを置くことができ、部屋のレイアウトを自由に変えることができた、というのはシリーズのファンならご存知だろう。それと同じ要領で地下に「ひみつきち」をかまえることができるのだ。
さらにちかつうろを魅力的にしているのがDSワイヤレスプレイによる仲間同士でのちかつうろ。ちかつうろは1人でもぐる場合でもDSワイヤレスプレイがオンの状態なのだ。近くにいる友人がニンテンドーDSと本作を持ち寄れば、同じ地下マップを共有してわいわい遊ぶことができてしまう。「タマ」やグッズの交換、あいさつなども可能だが、何と言っても熱いのが「ハタとり」だ。
それぞれのプレーヤーのひみつきちは、壁に穴があいている状態で表示されているので、他人から見ても一目瞭然。そして基本的に「ひみつきち」は誰でも入れる。他人の「ひみつきち」を見つけたら、ここぞとばかりに入ってしまおう。部屋の中央奥にあるハタを取って、自分のひみつきちまで無事に持って帰ればハタとりの成績が上がっていく。より多くのハタを集めることで自分のひみつきちに置けるグッズ数が増えたり、ひみつきち内のジャマないわをどかすことができるので、是が非でもハタを集めたくなってしまうだろう。
だがしかし、プレーヤーたちがただ手をこまねいてハタを取られるのを見ているだけなのかと言えば、さにあらず。相手の地下での移動を妨害する「トラップ」を仕掛けることができるのだ。このトラップもグッズ同様に「タマ」との交換で入手可能。本体のマイクに息を吹きかけなくては解除できないトラップや、下画面をこすらなくては解除できないトラップなどがあるので、大勢でちかつうろに入れば盛り上がること間違いなし。自分のひみつきちの周りにトラップを張り巡らせて、相手があたふたしている間に自分が相手のハタを奪う、という熱い駆け引きを楽しむことができるだろう。
このちかつうろだけでも、夢中になればかなり時間が過ぎていってしまうに違いない。周りの友人と遊び出したらなおさらだ。筆者も本作をプレイしている記者Iと一緒にもぐってみたのだが、トラップの掛け合いに「わーわー」言いながら盛り上がったり、実はお互いがものすごく近いところにひみつきちを作っていることがわかって「同じこと考えてるなー」と笑いあったりと、空間を共有してそれぞれが好き勝手に動きあっている感覚が何とも言えず愉快だった。1人でもぐっても十分面白いが、ぜひとも近くのプレーヤーと楽しんでほしい新要素だ。
残念なのは、ニンテンドーWi-Fiコネクションに対応していない点。部屋の模様替えをする要素とか、お互いが自由に行き来している要素などは、先駆けて発売されたニンテンドーWi-Fiコネクション対応の「おいでよ どうぶつの森」に似ているので、ぜひとも本作でも、ともだちコードを登録した友人とちかつうろで走り回って遊びたかった、というのが率直な感想だ。
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