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2006年11月02日 00時08分 更新

ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」:

寝台列車で「ドラゴンクエスト」をクリアできるか? (1/3)

昔のRPGは、今のものよりプレイ時間が短かかった。確か「ドラゴンクエスト」は、十数時間でクリアできたような気がする。そこで、寝台特急はやぶさ号の車内でプレイしてみた。終点の熊本に着くまでに、果たしてクリアできるのか?

東京駅に寝台特急「はやぶさ」がやってきた

 最近のゲーム、特にRPGは長いものが多い。もちろん“コストパフォーマンスがいい”とも言えるのだが、時間のあるときに一気にプレイしないと、前のストーリーを忘れてしまいやすいというデメリットもある。

 昔のRPGの中でも優れたものは、短い時間でどうプレーヤーを満足させるかを考えた、濃密なものが多かった気がする。

 だからエンディングにたどり着いても、なおプレイを続けて、キャラクターのレベル上げを続けていたものだ(もちろん、ゲームの数が今より少なかったからということもあるが)。

 今回は、昔のゲームがいかに短時間でクリアできたかを証明するために、こんな実験をやってみた。

「寝台特急・はやぶさ号の車内で『ドラゴンクエスト』をプレイ。終点に着くまでにクリアできるか?」

画像 A寝台個室「シングルデラックス」にて。洗面台つき(写真は翌朝、防府付近にて撮影)

 はやぶさは東京駅を午後6時3分に発車して、終点の熊本駅には翌日午前11時48分に着く。走行時間、実に17時間45分。睡眠時間をちょっと減らせば、「ドラゴンクエスト」だったらクリアできるんじゃないだろうか?

 午後5時48分、東京駅10番ホームに、はやぶさ・富士号入線。もし個室寝台にコンセントがあったら、ファミコンと携帯テレビをつないでプレイしようと思っていたのだが、なかったので、携帯型ファミコン互換機・ポケファミを使用する。文字は読めるし、ゲームをやるのに支障はないだろう。

横浜で待っていた悲劇

 “ドラクエ”こと「ドラゴンクエスト」(エニックス、1986年)は、ファミコンで初めて登場した、アクション要素のないRPG(ロールプレイングゲーム)だ。西洋中世社会をモチーフにしたファンタジー世界が舞台。プレーヤーは勇者となって、ローラ姫をさらった竜王と戦うのだ。

 シナリオは堀井雄二氏、プログラムは中村光一氏率いるチュンソフト。キャラクターデザインは漫画家の鳥山明氏、音楽は作曲家のすぎやまこういち氏が手がけている。

画像 ローラ姫がさらわれた話を、王様本人が言わないという演出が、気丈に振舞うさまを表現していて泣かせる
画像 「II」以降とはコマンド体系がちょっと異なる。宝箱の中身を取るときは「しらべる」ではなく「とる」。また、勇者は常に正面を向いており、人と話すときには向きを指定する

 「とびら」コマンドで扉を開け、「かいだん」コマンドで階段を下りたところで車掌さんが検札に来たので、ポケファミをテーブルに置く。再開しようと思ったらバグってた。頭からやり直しだ。

 実は電池が切れかけていたのだが、しばらくそのことに気づかなかった。ポケファミをテーブルにも置けず、手にずっと持ったままでプレイするはめに。

画像 見た目はコミカルだが、「多くの勇者が殺された」とか、「ローラ姫の捜索隊が全滅した」とか、魔物による被害は、意外に深刻だった

 いざフィールドへ。まずはラダトーム城周辺にいるスライムとスライムベスを倒して、経験値を稼ごう。


画像 森に入るとモンスターの出現率が上がり、山だとさらに上がる。山では険しさを表現するためか、1マス動くたびに一瞬ずつ動きが止まる
画像 ドラクエシリーズの人気キャラクターとなったスライム。テーブルトークRPGでは厄介な敵だが、「ウィザードリィ」や「ドルアーガの塔」など、テレビゲームでは弱いモンスターであることが多い

 午後6時28分、はやぶさ号が横浜を出発してすぐに、レベルが上がった。だがここでまたも悲劇が。

 うっかりリセットボタンを押してしまった。しかも、途中でメモしていた復活の呪文(パスワード)が間違っていたのだ! また頭からやり直しだ。

 「はじめから、ゲームボーイ版かケータイアプリを使っていたら、こんなことにはならなかったのに」と、早くも後悔し始める。

 気持ちを落ち着けるため、東京駅で買った弁当を食べた。九州ブルートレインには食堂車も車内販売もないから、夕食はあらかじめ買っておかなくてはならない。

 あと、車内ではのどが渇きやすいので、水も多めに買った。もっともこちらは自動販売機でも買えるけど。

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