その不気味さはトラウマレベル!――不快指数マックスの巨大昆虫たちから逃れられるか?:「ネクロネシア Necronesia」レビュー(1/2 ページ)
少年のころ、誰もが夢中になったカブトムシやクワガタムシ。だが、そんな虫とは正反対の、不気味でおぞましい虫がタップリ現れるゲームが登場した。巨大で気持ち悪い虫をガンガン倒せるのが魅力の本作、そんな魅力があってたまるかと、虫嫌いな筆者が体験してみた。
巨大にしてはいけないものを巨大化させてしまった……
巨大昆虫が“これでもかっ!”と登場するアクションゲーム「ネクロネシア」が、スパイクより発売された。巨大化した虫や異様なモンスターたちの楽園となった無人島を西へ東へ駆け回り、鳥肌を立て、涙目になりながら、仲間を助けていくことが目的だ。本作の特徴は、登場する虫が、ゴキブリ、ゲジゲジ、カマドウマといった、いわゆる“ゲテモノ系”の虫ばかりということだ。Wiiの、ほのぼのとしたその他のローンチソフト(本体と同時発売タイトル)と比較すると、本作はホラー色が強いためか、ちょっとダークな印象が強い。
今回本作をプレイする筆者は、虫という虫が大のニガテ。ヤツラの奇怪なフォルムやツヤ、異様なほど多い脚、そしてあの予測不可能な動きは、想像しただけで鳥肌が立ってしまう。そこまで駄目だと言っているにも関わらず、なぜこの編集部は涼しい顔で「プレイしてきて」とシレーッと言うのか。もしかして筆者は嫌われているのではないか、と本気で悩むほどショックを受けた。「虫好きなライターに書かせればいいじゃないですか!」と本気で訴えるも、ニヤニヤされるだけで結局取り合ってもらえず。やるしかないのかー。
さて、実際のプレイに入る前に、ストーリーをざっと紹介しておこう。本作の主人公は、大学生のレイ。ガールフレンドのミシェルが「研究レポート作るの手伝って〜ん」とお願いしてきたから(誇張含む)、無人島“ベルゼバーブ”へ探索に行くこととなったのだ。ちなみになぜか、友人のマイクも同行してきた。すったもんだがあって無人島に到着したが、あるハプニングで3人はバラバラに別れてしまう。こりゃイカン、ということで、ミシェル(とマイク)を助け出すため、島の奥へ足を踏み入れる……。
というストーリーらしいのだが、正直そんな細かい設定より、いつ虫に飛び掛られるのかとそればかりが気になって、きっとゲームに集中できないだろう。つまり、レビューにならない。結果、原稿が確実に遅れる。それでも筆者に書かせると!? ……そうですか。あきらめてプレイします。
虫、ムシ、蟲のオンパレード
というわけで早速プレイ開始。実はWiiで遊ぶのが初めての筆者、あの話題を呼んだリモコン型コントローラーに触れるのもこれが初めてだ。本作は、リモコンを振り回すと、ゲーム中のキャラクターも武器を振り回すというシステムを採用している。バットやカマといった武器で巨大昆虫を殴りまくるという攻撃を、文字通り体感できるわけだ。ちなみに移動は、リモコンに接続する追加コントローラー「ヌンチャク」で行う。ヌンチャクについているスティックを動かして、キャラクターを操作できるのだ。
ゲームを始めて、いきなり驚いたのが、森の暗さだ。ビビる筆者をあざ笑うかのように、本当に暗い。これじゃ何も見えないッスよ、先へ進めないッスよ、もうやめようよ! と泣き言をいうも、「ライトを点けると明るくなりますよー」と笑顔で教えてくれるスパイク広報さん。
ゲーム内容とは全然関係ない話だが、今回のゲームはスパイク内でプレイさせていただいた。「あのライターさん、超ビビりでさあ……」と、後日筆者がスパイク内で話題にならないか、不安である。
仕方なしにライトを点けてみると、なにやらうごめく大多数の物体がぞぞぞぞっと近づいてきた。なんだこれ……超でけぇカマドウマだ!! 「ぎゃーーーっ!」と内心叫びつつ(あくまで、内心ですよ?)、一目散に逃げる筆者! 攻撃なんてしてられねぇ! だが、某恐怖映画のホッケーマスクの人のごとく、カマドウマはずーっと追いかけてくる。なんで? 日ごろの行いが悪いからか? ごめんなさい、これからはマジメに生きます……と心の中で神に約束をしてみるが、事態はいっこうに改善しない。後で分かったことだが、これは虫たちがライトの光に反応して近づいてくる、走光性というものを再現しているらしい。大群でついてこられると、かなり怖い。そんなとこまでリアルにしなくてもいいッスよ!
依然として逃げ続ける主人公。だが善戦むなしく(編集部注:戦っていません!)、スキを突かれカマドウマに取り付かれてしまった。ぬわーーー気持ち悪すぎる! しかも、取り付かれている間は徐々に体力が減ってしまうのだ。ここで再びスパイクの広報さんが、「ヌンチャクとリモコンを振りまわせば、虫を振り払うことができますよー」と笑顔でアドバイスしてくれる。無我夢中で振りまくる筆者。1秒間に16回くらいは振ったね。恐怖は、名人を超えるのだ。
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