まず基本をそろえて、そこからさらなる高みを目指す――「DEKARON」大型アップデートを実施して「DEKARON」インタビュー(3/3 ページ)

» 2006年12月21日 13時47分 公開
[聞き手:麻生ちはや,ITmedia]
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――3種類の乗り物、「魔獣」の人気はいかがでしょうか。

パク こちらもアップデート内容の中では、すぐに試せて目に触れやすい物なので、騎乗生物の評判はかなり良いようです。ただ、乗り降りがやや面倒という声がすでに出ていますし、今は移動速度が速まる以外のメリットがありません。種類もこれから浮遊感のある生物や、成長とともに外見が進化する生物など、ペットの概念をもっと拡張していく予定です。いずれは騎乗したまま戦闘できるようにもしたいです。

画像画像画像 左から「グラニー」、「シルフィード」、「ベントゥス」。一番人気はシルフィードだという

――今回発表されているアップデート内容以外に、インタフェースやシステム面で、何か変更された点があったらぜひ教えて下さい。

パク 2点ほどありまして、1つは「nProtect GameGuard」の導入になります。とにかくチート行為やマクロツールが一時は激しく行われていましたが、これから攻城戦が実装されますから、そこでチートを使われては正直たまらないです。ですからnProtect GameGuardは必須ということで導入を決めましたし、効果は確実に出ています。

 もう1点は、非常に細かいことなのですが、チャットの改善です。「DEKARON」では一度に入力可能なテキスト量が少なく、プレーヤーは独特な、「「DEKARON」用語」を生み出して対応されていたようです。慣れてしまえば気にならない部分ですけども、より利便性を高めるために改善を試みました。

――少しアップデートの詳細から離れて、「DEKARON」全体のお話をさせてください。運営移行を挟んだとはいえ、オープンβテスト開始から今回のアップデートまで、かなりブランクが空いていますよね。なぜこんなにも時間がかかってしまったのか、何が障壁になっていたのでしょう?

画像

パク その点に関しては、ユーザーの皆様には大変ご迷惑をおかけしました。これは日本運営側の問題なのですが、日本モリアからネオウィズへの引継ぎに、予想以上に手間と時間がかかってしまったことが、一番の大きな理由でした。しかし今回大きな経験を得られましたので、今後の大規模アップデートについては、韓国実装から2カ月以内に、日本にも導入したいと思います。現在クライアントのバージョンもちょうど2カ月遅れまで縮めました。さらに縮めることは可能ですので、より一層努力します。

――冒頭でも少し触れましたが、以前行われたアップデートの時点で運営は日本モリアでした。運営移管の経緯などを簡単に教えていただけますか。

パク 日本モリアは「DEKARON」の開発元である「ゲームアイ」の関連企業ということで、日本サービスでも運営を担当していました。しかし、運営はやはり専門のパブリッシャーに任せるべきという判断でお話をいただきました。当時ネオウィズ側には、抱えているタイトル数が少ないという悩みもあり、お互いの条件が合致して「DEKARON」の国内運営をお引き受けしました。

 2007年は季節イベントやGMイベントを始め、ユーザーとの交流をもっと積極的に企画して、運営とユーザーの距離を縮めたいと思っていますので、よろしくお願いします。

――攻城戦に騎乗生物、インスタンスダンジョンや生産システムなど、「DEKARON」は従来のMMORPGも備えている機能の多くを同様に持っていますが、「DEKARON」ならではの際立った特徴がこれといって見られないように感じます。パクさんが考える「DEKARON」だけの魅力、というのはどこなのでしょう。

パク モンスターとの戦闘時に得られる、打撃感や爽快感が「DEKARON」の特徴の1つです。これは、他のシステムやインタフェースを変えたとしても、絶対に失いたくない魅力だと考えています。ただ、今の「DEKARON」はまだまだ、持っていて当然の基本機能すら全て揃っていない状態と言えるでしょう。まず基本をそろえて、そこからさらなる高みを目指して行きたいです。

――最後に、読者と「DEKARON」プレーヤーに向けてメッセージをお願いします。

パク 「DEKARON」では、日本のプレーヤー向けの独自仕様などを多数企画している真っ最中です。さらに飛躍する「DEKARON」を楽しみにしていてください。


 クローズドβテストを開始したのが2005年の12月。MMORPGのタイトルとしては、既に目新しさはない「DEKARON」だが、今回のアップデートでようやく、新たな一歩を踏み出したと言えるだろう。ネオウィズジャパンのパク氏はインタビュー中に「韓国と同じ仕様を、そのまま日本に持ってきて受け入れられるとは思っていません。むしろその地域に合わせた調整ができないなら、持ってこないでと言いたいぐらいです」と力強く語るなど、「DEKARON」は今までにない展開を期待させてくれるタイトルになりそうだ。

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