レビュー
2007年01月22日 14時07分 更新

「シャイニング・フォース イクサ」レビュー:

「シャイニング・フォース」シリーズの輝かしい歴史にニューフェイス誕生 (1/2)

2005年に「シャイニング・プロジェクト」として復活を果たした伝統と栄光の「シャイニング・フォース」ブランド。最新作の「シャイニング・フォース イクサ」は前作のバトルに磨きをかけてさらなる高みを目指す。

 セガの伝統あるRPGブランドといえば、やはり“シャイニング”シリーズだろう。筆者にとってもシャイニングシリーズは思い出深いシリーズだ。何しろ、「シャイニング・フォース」遊びたさに、欲しい服もガマンしてセガのハード・メガドライブを手に入れたのだから。あれから十数年、“シャイニング”とは長い付き合いになる。ゲーム歴が短い人には“伝統ある”という部分がピンとこないかもしれないので、まずは簡単にシャイニングの系譜を振り返りたい。

タイトル名 年代 ハード 概要
「シャイニング&ザ・ダクネス」 1991年 メガドライブ 記念すべき第1作。3人パーティ制の3DダンジョンRPG
「シャイニング・フォース」 1992年 メガドライブ 「シャイニング」シリーズの評価を高めた名作シミュレーションRPG
「シャイニング・フォース外伝I〜III」 1992年、1993年、1995年 ゲームギア 早すぎた携帯ゲーム機・ゲームギア向けの外伝
「シャイニング・フォースII」 1993年 メガドライブ 初代「フォースI」の続編にあたるシミュレーションRPGだが、RPG色が強まっている
「シャイニング・ウィズダム」 1995年 セガサターン シリーズ初のアクションRPG。CGの3Dキャラが印象的
「シャイニング・ザ・ホーリィアーク」 1996年 セガサターン 3DダンジョンRPG。戦闘時タイミングよくボタンを押すピクシーアタックも面白かった
「シャイニング・フォースIII シナリオ1〜3」 1997年、1998年、1998年 セガサターン 3人の主人公の冒険がディスク3枚で展開される、ボリューム感たっぷりの3部作
「シャイニング・ソウルI〜II」 2002年、2003年 ゲームボーイアドバンス 最大4人同時プレイが楽しめるアクションRPG。シャイニングとしては初のセガハード以外での発売
「シャイニング・フォース 黒き竜の復活」 2004年 ゲームボーイアドバンス 初代「シャイニング・フォース」のリメイク版。カード集めの要素も加わった
「シャイニング・ティアーズ」 2004年 プレイステーション 2 初めてのPS2用タイトル。好きな仲間とペアを組んで戦えるアクションRPG。キャラクターが魅力的
「シャイニング・フォース ネオ」 2005年 プレイステーション 2 大量の敵を切り倒す、手ごわさが話題となったアクションRPG

画像 演出部分もパワーアップしたシリーズ最新作「シャイニング・フォース イクサ」。美麗なムービーも必見

 書き出してみたがすごかった。圧巻のラインアップである。「ドラクエ」や「FF」のような華々しさはないが、これだけ続いているということは、根強いファンがいる証拠だ。現に筆者も“シャイニングの新作”と聞くと、条件反射的に「おっ、プレイしなきゃ」と思ってしまう。シャイニングは不思議と心に焼きつくシリーズなのだ。

話題だった「ネオ」を継ぐ新作

 今回の「シャイニング・フォース イクサ」(以下、イクサ)は、前作「シャイニング・フォース ネオ」(以下、ネオ)の流れを受け継いでいる。どちらも開発したのはネバーランドカンパニー。最近ではニンテンドーDSの「新・牧場物語 ルーンファクトリー」でもスマッシュヒットを飛ばした、アクションRPGに定評があるソフトハウスだ。

 前作の「ネオ」の魅力はなんといってもバトルに尽きる。ワラワラと群がる敵をガッツンガッツンと倒しまくる爽快感は、「ディアブロ」と「三国無双」を足した感じといっていいだろう。基本的にはサクサク進めるRPGだが、ちょっと色気を出して脇道に入ると強敵が出現する。雑魚の一撃でも即死する“ワンパン”は「ネオ」の名物だった。だが、むしろそのシビアさに惚れ込むファンが続出した。圧倒的に強いといっても、きちんと対策を立てればどうにか倒せる。ガンガン進んでもいいし、やり込んでもいい、その自由さが「ネオ」の魅力だった。

 「イクサ」もこれらの長所は完璧に継承している。キャラクターやストーリーはすべて一新されたが、キモとなるゲーム性はそのまま。カスタマイズで好きな能力を伸ばし、武器を鍛えて奥義を宿らせる……。着実に強くなっていく手応えに熱中度は増すばかりだ。

画像画像 「ゲーム進行には無関係です」と、注意を促す表示があり、それでも奥へ進むと敵が大量に潜む場所が! 最初のダンジョンからこうした脇道が登場。もちろん敵を倒せば美味しいアイテムが手に入るのだが……

聖剣のマスターとなったトウマの運命は?

 ――人間が治める「ノスワルド帝国」と魔族の国「フィアランド」。2つの勢力の対立は、大刀を操る若獅子帝ラグナダームIII世と、圧倒的な魔力を持つ女王リームシアン、2人の強力なリーダーの登場によって一気に深まりつつあった。

 そのころ、大自然の中で育った野生児トウマは、旅の途中で出会ったシリル、ガドフォール、メーベルの3人と辺境の地にいた。「スッゲー力がほしい!」と、伝説の聖剣シャイニングフォースを探すトウマ。ある日、渓谷の遺跡を探索中、ついに地面に突き立つ巨大な剣を発見する。トウマがつかを握った瞬間、聖剣はあっけなく抜けた……。

 実は聖剣があった遺跡は、古代の機動要塞ジオフォートだった。聖剣の力を継承したトウマは超科学で動くメカメカしいジオフォートの持ち主になる。ここを拠点に物語は進んでいく。

 シナリオ担当は名作RPG「グランディアI」を手がけた火野峻志氏。熱血で直球、ただ「王様になりた〜い!」とだけ思っていたトウマが世界の運命を握ってしまった。世界はどうなるのか?

画像 神の力が宿る聖剣シャイニングフォース。以前、この剣を手にした勇者は世界を滅ぼそうとする「贄神」を倒したが、生きて戻ることはなかったという……
画像 100年ぶりに起動した古代の要塞ジオフォート。長年土に埋まっていたためか、当初はほとんどの施設が起動していない。まずはこれを動かすのがトウマの仕事

機動要塞に集まる仲間たち

 今回のイクサはキャラクターにも注目してほしい。キャラクターデザインは、人気ライトノベルシリーズ「レンタルマギカ」(角川スニーカー文庫)のイラストレイターとしても知られる新鋭・pako氏。淡めのトーンと柔らかな線のキャラクターは取っつきやすくて魅力的だ。それでは各キャラクターを紹介していこう。

画像 序盤は仲間と離れてひとりで行動することも多いシリル。ひとまずトウマたちと同行しているが、真意は別にある様子……

 「……あ〜あ! 早く聖剣を見つけて、王様になりてえよ!」 トウマ(声・朴ろ美):主人公。考えるよりも先に体が動く熱血少年。ノスワルド帝国とフィアランドのどちらの国にも属さず山で育ったためか、自分の感情に素直に動く。その表裏のない性格が多くの仲間を惹きつける。得意な武器は剣。

 「……なんにも、わかってない。皮肉を言ってるのに」 シリル(声・桑島法子):W主人公のひとり。いつも片手に魔法書を抱える歴史学者の少女。W主人公の1人。仲間ではあるがどこか謎めいていて、トウマとも距離を置く。使い魔のような小動物ジラといつも一緒。魔法やボウガンを使う。

 ちゃらんぽらんで無鉄砲なトウマと、いつも斜に構えたクールなシリル。太陽と月ともいえる相反する2人のコンビは、なかなか絶妙だ。また、ともに戦う仲間たちもシャイニングシリーズらしく多彩な種族から構成されている。

画像 誇り高きガドフォールとマイペースなメーベルは、冒険の先輩として頼もしい存在。物理攻撃の前衛と後衛を務める

ガドフォール(声・井上和彦):ケンタウロスの騎士。元はノスワルド帝国に所属していたが、正義を世に示す力を求めて聖剣を探す。トウマと出会い剣の師匠的な存在になる。堅物で女性はちょっと苦手。

メーベル(声・久川綾):エルフのアーチャー。おっとりした癒し系のお姉さん。戦場ではハープのような巨大弓を操る。見た目に反してかなりの大食い。滅びゆくエルフの民を救うため聖剣の力を必要とする。

 その他、途中で加わる魔族のアミタリリ(声・水樹奈々)とお供の獣人少年ファークリン(声・田村ゆかり)のコンビもにぎやかで楽しい。パーティには自分以外に最大2人の仲間が入れられる。彼らはAIで勝手に攻撃してくれるオプションに近い存在だ。攻撃方法に個性があるので効果的な組み合わせを考えたい。

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[立花裕壱,ITmedia]

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