世界が驚愕した「その日」が日本にやってきた:「Gears of War」レビュー(2/2 ページ)
最大8人同時プレイのオンライン対戦はハマリ度最高
GoWでは、最大8人での対戦プレイが可能。用意されているモードは、相手チーム全員を倒せば勝利できる「WARZONE」、相手チームリーダーを倒せば試合終了の「ASSASINATION」、ダウンした相手を接近して倒さなければならない「EXECUTION」の3種類。いずれも1チーム4人までエントリーできるチーム戦となっている。Xbox 360の他タイトルが16人対戦が可能な中、8人しか同時にプレイできないのは若干寂しい気もするが……。
プレイ可能なステージは日本版発売と時期を同じくして無料ダウンロードが開始された2つを含めた全12マップ。マップは、建物内や、運河、電車の走る駅などバリエーション豊富なものが多く用意されていて、いずれもバランス武器や障害物が配置されている。
オンラインプレイでは、GoWで取り入れられた要素の1つ「ダウン」が戦略に幅を持たせており、既存のFPSやTPSとは異なる楽しみを提供してくれている。GoWでは一定以上のダメージを受けると、がっくりとひざまずいて動作が一切出来ない状態になる。この状態で追い打ちを受けるか、一定時間経過すると、死亡となり戦線から離脱してしまう(EXECUTIONでは、一定時間の経過で復活する)。しかし、ダウン中に味方プレーヤーが自分に密着してXボタンを押すと、復活させてくれるのだ。
これにより、ダウンした味方を助ける、ダウンした敵を囮にして別の敵をおびき寄せる、といったいままでにないシーンをゲーム中に楽しむことができる。スナイパーにダウンさせられた味方を助けにいったら自分も撃たれてダウン、なんていう映画のワンシーンのようなシチュエーションがゲーム内で体験できるのはなかなか面白い。
本作はゲームのシステム上「1人のスーパープレーヤーが活躍する」というよりも「味方とうまく立ち回る」方が総じて勝てる印象がある。射撃が苦手な人でも、連携を取りながら立ち回りをしっかりと行えばかなりいいスコアを残せるはず。
また、プレイ環境などの問題もあるかと思われるが、ボイスチャットを使えば他プレーヤーとの連携が取れるようになり、さらにゲームが楽しくなる上、スコアも上昇すること間違いなしなので、可能な方はぜひともボイスチャットの利用をオススメしたい。最初は声を出すのが気恥ずかしいところもあるかと思うが、慣れてしまえば「なんで今までボイスチャットを使わなかったんだろう?」というくらいマイクユニットが手放せなくなるはず。
GoWは試合に勝利することで、レベルがあがったり、アイテムが手に入るわけではない。しかし、目には見えない「自分の熟練度」が徐々に上がっていく、という楽しみはこういった対戦ゲームならではのもの。現在、オンラインにはかなりのプレーヤーが参戦しており、いままでのXbox 360にはないほど盛況な状態が続いている(とある初代Xboxのゲームで、セッション開始まで1時間もプレーヤーを待ち続けていた時代が嘘のようだ)。まだオンラインにつないでいない、という方はぜひともXbox Liveの世界に飛び込んでみてほしい。
オンラインの仕様はやや貧弱だが、今後のアップデートに期待
筆者はGoWを「現時点で、Xbox 360の最高傑作」と評したいのだが、細かなところに不満が残る。残念ながら試合ルールが少なく、マイクロソフトの人気FPS「Halo」シリーズと比較すると、オンラインのマッチングシステムやルールの数と比較するとまだまだ不足の感がある。だが、今後もアップデートは行っていくという話なので、そこは徐々に解決されていくだろう。ただ、これは「ゲームをやっていく上で感じる些細なストレス」で、ゲームの魅力をなんら損なうものではないことも付け加えておく。
Zレーティングという敷居はあるものの、Xbox 360ユーザーはもちろん、非所有の方にもぜひプレイしていただきたい1本だ。
「Gears of War」 | |
対応機種 | Xbox 360 |
メーカー | マイクロソフト |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
発売日 | 2007年1月18日 |
価格 | 7140円(税込) |
CERO審査 | Z |
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