レビュー
2007年03月02日 16時00分 更新

「ジェットインパルス」レビュー:

「エースパイロット」――男はその言葉の響きにロマンとあこがれを感じずにはいられないのだ (1/2)

ニンテンドーDS用リアル系本格フライトシューティングが新登場。さまざまなジェット戦闘機を操りミッションをこなしていくこの作品は、操作も簡単で、手軽にリアルな空戦の雰囲気が味わえる内容となっている。

DS開けばそこは大空

 ミリタリーメカニックの中で一番の花形といったら、何を想像するだろうか。おそらく、多くの人が「戦闘機」を思い浮かべるのではないだろうか。ただでさえ、自由に空を飛ぶというのは人間が持つ大きなあこがれなのに、その上、戦闘機は華麗さと力強さをも備えているのだ。

 さらに、第一次世界大戦において登場して以降、戦闘機は、複葉機からレシプロ機へ、レシプロ機からジェット機へと進化を続け、その時代の航空技術の最先端ともいえる存在でもある。天を駆け、強く、美しく、そして、時代の最先端。まさに、男の子のあこがれを凝縮したかのようなメカではないか。

 しかし、そんな完璧メカである戦闘機を、さらにもう一段高いところへ押し上げてしまう存在がある。「エースパイロット」である。エースパイロット……もう、その響きだけでシビれてしまうこの言葉。天空の騎士たちの中でも一流の者だけに与えられる輝かしき称号だ。その存在に対するあこがれの強さは映画を始めとして、さまざまなメディアで物語の題材となっていることからもよく分かる。

画像 ちなみに、エースという言葉は、トランプからの引用(最強の切札)。フランス軍が最初に使ったらしい
画像 機体は条件を満たすとリストに加わり、ミッションクリアの報酬「エースポイント」を使って購入することで使用可能となる

 もちろん、それはゲームでも同様だ。これまでも、戦闘機を扱ったフライトシミュレータータイプの作品が、いくつも人気シリーズになっているが、携帯ゲーム機用ソフトとなると、残念ながらその数はあまり多くなく、数タイトルが挙がるのみだ。

 これは、このジャンルのゲームが、扱う情報量の多い内容だけに、携帯ゲーム機になじまないという面もあってのことかもしれないが、そこで登場したのが今回紹介するニンテンドーDS用ソフト「ジェットインパルス」だ。この作品は、操作の複雑さがぐっとシェイプアップされ、携帯ゲーム機にマッチした、誰でも手軽に楽しめる内容となっている。しかもそれでいて、リアル系フライトシューティングとしての雰囲気を充分に残しているのが大きなポイントだ。

敵は飛行空母に巨大戦艦

 このゲームにはいくつかのモードが用意されているが、中でもメインになるのが、物語に沿っていくつものミッションをクリアしていく「STORY」モードだ。

画像 物語は、主人公がアキツ州軍航空基地へ新隊員として配属になった日から始まる

 物語の舞台となるのは、現代の地球によく似た架空の世界。ここでは、3度に及ぶ大戦ののち、軍事経済大国アヴァロン、西方共同体ウェスト・コミューン、北の大国ソラリス、中原の雄ミッドガルド、独裁体制下の産油国マルドークなどの国家が、「ユニオン」と「アリーズ」というふたつの国家連盟を結成し、水面下で対立している。

 そんな中、アヴァロンのアキツ州(かつては独立国だったが、大戦後アヴァロンに併呑された列島)軍に属する新人パイロットである主人公は、ある事件をきっかけにして、世界平和のために活動する秘密組織グローブフォースの一員に迎えられ、謎の多国間軍事結社ネオパックスとの戦いに身を投じていくことになるのだ。

 ミッションの合間に挿入されるドラマ部分では、ヒロインのジャスミンを始めとした個性的なチームメイトや、敵味方のさまざまな人物が登場し、それぞれのエピソードや各国家の思惑などが次第に明らかになっていく。これらの物語は、日本語によるボイスが加わりながら語られていくこととなる。

 また、「STORY」モードには、実に多くのタイプのミッションが用意されていて、プレーヤーを飽きさせずに楽しませ、時に悩ませてくれる。基本となるのは、味方の僚機とともに敵の航空機部隊と戦闘を行うパターンだが、他にも地上戦力や海上戦力の掃討、特定の標的の破壊、味方戦力の護衛、夜間戦闘、敵エースパイロットとの一騎打ちなど、いろいろな状況がある。中には、ひたすら逃げ回るだけ、などというものもあるほか、時間制限やその他の条件が付加されている場合もあるので、なかなか一筋縄ではいかないことも多い。

 ただ、いろいろと戦い方を工夫したり、ちょっとした発想の転換で、それまで苦戦していたミッションが楽に切り抜けられるようになったりもするので、操縦技術を磨くだけでなく、頭を使ったプレイが好きなプレーヤーにも、かなり楽しめるはず。1つのミッションはごく短いので、失敗してもやり直しが苦にならないところもうれしい。

画像 4つの視点が選べるリプレイ。カメラワークの関係もあって、自機の動きはかなり格好良く見える
画像 フリープレイでもエースポイントを稼ぐことができる。強力な機体を入手するためにハイスコアを目指せ

 ほかにも、リプレイ映像を見るのが結構楽しかったりもする。これは、ミッションクリア後に、そのミッションでの自機の様子を視点を変えながら眺めることができるもので、思っていたよりも案外格好良く動いていたりするため、エースパイロット気分で悦に入ることができるのだ。

 「STORY」モード以外では、通信対戦用の「VS MODE」と、自由にミニミッションを遊べる「FREE PLAY」がある。フリープレイのミニミッションは、次々に現れるさまざまな敵を時間内に撃破する「サバイバル」、地上の的に爆弾を落としていく「ダーツボム」、フィールド内に現れては消える風船を機銃で割っていく「バルーンファイト」の3種類。これらはハイスコアを目指すだけでなく、機体操作に習熟するためのトレーニングメニューとしても活用できる。

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[鷲尾トモノリ,ITmedia]

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