EAが実用「お酒選びの新ツール」3部作を発表――酒だ酒、酒持ってこーい!(2/2 ページ)

» 2007年04月26日 18時52分 公開
[加藤亘,ITmedia]
前のページへ 1|2       

 監修にあたった3人も挨拶に立ち、それぞれのタイトルについて意気込みが語られた。

「ソムリエ DS」監修:シニアソムリエ 濱田知佐さん、

 「話をもらった時、ゲームが身近になかったので当初は想像できなかったが、企画の内容を知り、お役に立てるのではないかと引き受けさせていただきました。実際、製作に携わると大変で、1000種類に絞り込むことすら容易ではありませんでした。基本的には世界銘柄辞典から選んでいるのですが、日本に流通しているものであったり、いわゆる61シャトーは入れないといけないのではないかなど、実際選んでみたら、フランスの銘柄だけど1000種類を越えてしまい、減らす作業が大変でした。また、普段はレストランの料理との相性を考えていますが、本作では家庭料理との相性を考慮しなくてはならず、その選定が難しかったです。『ソムリエ DS』で、より手軽にワインのある生活を楽しめるよう願っています」

「酒匠 DS(仮)」監修:横浜君嶋屋 君嶋哲至氏、

 「私の家にもニンテンドーDSが2台あるんです。海外では評価されている日本酒でも、あまり国内では評価されていないのが現状だと思います。日本酒で知らないことも多いと思うので、もっと身近に日本の文化を伝えていきたい。そういう意味では、ニンテンドーDSのように広く分布しているゲーム機で『酒匠 DS』が発売できることは意義があると思います。ワインに比べて日本酒は料理に合わせるのも難しいと思います。和食だけでなく、洋食にも合わせられるものをオススメできるよう工夫しています」

「バーテンダーDS」監修:サントリースクール校長 花崎一夫氏

 「カクテルは19世紀に製氷器が生まれてから急速に発展してきましたが、歴史的にはローマ時代まで遡ることができるんです。カクテルのイメージは、バーなどで冷やされたカクテルグラスに入れられたものですが、最近では若い世代が引っ張ってくれ、気軽に生活の中でも飲めるようになっています。しかし、実際分からないことも多いと思います。だから、手助けになればと監修に携わることにしました。本作では評価されている500くらいのスタンダードと新しいスタイルのカクテルを3分の1ほどを収録していきたいと思っています。カクテルの流行は5年が限界です。新しいものを可能な限り収録し、できるだけ長くゲームが愛されるよう努めていきたい。ただ、できることならバーテンダーの見えないところでゲームを開いて確認してもらいたいです(笑)」


 発表会の最後には、白と赤2種類ずつのテースティングも行われた。あまりワインに慣れ親しんでいない筆者でも、それぞれの香りと味は明らかに違うものだと判断できるもの。濱田さんは、ワインのテイスティングの仕方からその見分け方までレクチャーしてくれた。ちなみにテースティングに出されたワインは白が、焦げた匂いが特徴的でふくよかで重めな料理に合う「オー・ボン・クリマ シャルドネ 2005」と、軽い爽やかな料理に合う「クラウディー・ベイ ソーヴィニヨン・ブラン 2006」。そして赤が、タンニンの渋みの強弱がはっきりとしている「アルクール カベルネ・ソーヴィニヨン 2004」とそれほど重くない「J・フェブレ ブルゴーニュ・ルージュ 2004」。もちろん、筆者はどっちがどっちなのか、判断に苦慮してしまった……。

 本来ならばワインは経験でその味を知っていくものと聞く。だからこそ、ハードルが高く、リーズナブルには楽しめないという先入観が生まれたのも否めない。しかし本作では、安価に楽しめるワインも収録されており、知識がなくとも最適なものを提案してくれるという。

 ワインに限らず、日本酒やカクテルなども種類は莫大で、果たしてどの料理にどの酒がいいのかなど、分からないことも多いだろう。「お酒選びの新ツール」3部作は、そんなお酒素人でもお酒のことを知り、そして楽しめるようになる足がかりとなることが期待されるシリーズとなるだろう。本シリーズに限らず、このような実用モノは増えつつある。この分野ににわかに注目が集まっていることが伺い知れる発表会だった。

(C) 2007 Electronic Arts Inc. All rights reserved. Electronic Arts, EA and the EA logo are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. All other trademarks are the property of their respective owners. EA™ is an Electronic Arts™ brand.


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/07/news109.jpg 「ロッチ」中岡、顔にたっぷり肉を蓄えた激変ショットに驚きの声 「これ…ヤバいって」「すごい変身っぷり」
  2. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  3. /nl/articles/2405/06/news040.jpg 「東京チカラめし」約2年ぶりに東京で“復活” まさかの出店場所に驚き「脳がフリーズしそうに」
  4. /nl/articles/2405/03/news025.jpg 「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
  5. /nl/articles/1611/04/news117.jpg 「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出
  6. /nl/articles/2405/07/news114.jpg 大谷翔平がエスコート 真美子さん「ドジャース奥様会」に再び登場で頭ひとつ抜き出る
  7. /nl/articles/2405/08/news030.jpg 「新紙幣出てきたんだけど」 レジで“千円札”見た若者がポツリ→まさかの正体にショック広がる 「そうだよねえぇ」
  8. /nl/articles/2405/07/news043.jpg 16歳お姉ちゃんと0歳弟、赤ちゃんが泣くとすぐに抱っこして…… 愛をそそぐ姿に「愛しさ溢れてて号泣」「いいね1万回押したい」
  9. /nl/articles/2405/05/news018.jpg 地元民向け“バリカタ仕様”の袋麺だと思ったら……思わぬ落とし穴に「トラップ仕掛けられてる」「自分も引っかかった」
  10. /nl/articles/2405/06/news001.jpg 川をせき止めるほどのゴミ→ボランティアがを徹底的に掃除したら…… 見違える変化に驚き
先週の総合アクセスTOP10
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評