レビュー
2007年10月03日 00時00分 更新

「シータ」レビュー:

回転に頭を悩まし、水槽に心を癒され――世にも不思議な「シータ」の世界 (1/2)

ニンテンドーDS用ソフト「シータ」は、リラクゼーション&回転パズルという今までになかったニュージャンルのゲーム。水槽の中の魚たちを眺めて癒されたい! と思ったら、シンプルかつハードな思考型パズルに挑まなくてはならない。頭は悩まされ、心は癒される……。一風変わったパズルゲームの登場だ。

「シータ」って何だ? 謎多きソフトがニンテンドーDSで登場

画像 癒しとパズルが手を組んだら、何とも不思議な作品になりました

 任天堂から「シータ」というニンテンドーDS用ソフトが発売された。

 「シータ」……? 何だろう「シータ」って……。筆者の脳裡をまずよぎったのは「天空の城ラピュタ」に登場する少女の名だ。シータとともに旅をするアドベンチャーゲーム? いやいやいや。ジャンルをよく見ると“リラクゼーション&回転パズル”と書いてある。心をほぐす癒しと頭を悩ますパズル……。これまた不思議な組み合わせだ。任天堂が提供する全くの新機軸タイトル「シータ」はいったいぜんたいどんなゲームなのだろうか。

 本作はニンテンドーDSならではの操作で楽しめる回転パズルをメインとしつつも、水槽の中の魚を鑑賞するなどの癒し要素も入った、非常にユニークなタイトルだ。大きく分けてフィッシュモード、パズルモード、マイアクアリウムという3つのモードがある。ちなみに、シータとはギリシャ文字の1つで、「Θ」もしくは「θ」と表記される。本作のタイトルが「シータ」である理由は、この文字の形によるものであろう。回転パズルに登場するギアがまさにこの「Θ」の形をしているのだ。まずはその回転パズルについてお伝えしよう。

ギアをひたすら回すのみ 〜シンプルで奥深い回転パズル

 パズルモードは、穴のあいた複数のギア(歯車)を回転させて、アトムと呼ばれる色のついた玉を同じ色のギアにすべてはめこむことが目的だ。ギアとアトムの配置はバリエーション豊かで、問題を解くようにしてプレイを進めていくことになる。

 基本的な操作はタッチペンのみで行う。ギアは上画面と下画面、それぞれにあるのだが、下画面のあるギアをタッチペンでスライドして回転させると、上画面の別のギアが連動するようになっている。その法則は各パズル画面ごとに決まっている。

 ギアにはそれぞれアトムがちょうど収まるほどの穴があり、アトムはその穴の中を重力に忠実に下へ下へと移動する。ただし、下画面の一番下まで到達したアトムは、上画面の一番上のギアの穴に移動することになる。アトムは上から下へ、そして下から巡り巡って上へと、無限にループするギアの中を動いてくというわけだ。百聞は一見にしかず、実際にプレイしてもらった方が早いかとは思うが、歯車でできたシンプルなおもちゃのようなその造形と挙動は、どこか懐かしさすら感じる不思議な感覚がある。

 プレーヤーにできることは、ただただギアをスライドさせることのみ。最初のうちは青いアトムを青いエンドギア(最終的にアトムをはめこむべきギアをエンドギアと言う)に入れるというだけの簡単なパズルだが、プレイの進行につれてパズルの難易度は確実に上がっていく。アトムの色の増加、アトムの数の増加はもちろんのこと、ギアの配置はより複雑になる。ギアとギアの間にあり強制的にアトムを移動させるパイプが登場したり、ぐるぐると常に動いているギアが登場したり……。そうして配置やギミックが複雑になればなるほど、クリアへの道のりは長く険しくなっていくのだ。

画像画像画像 さまざまなパズルが用意されている

 この回転パズルの難しくも楽しいところは、一度エンドギアにアトムをセットしても油断できないという点だ。エンドギアも他のギアと同様にプレイにともなって回転している。赤いエンドギアに赤いアトムが収まっていても、青いアトムを青いエンドギアに入れようとギアを回転させている途中で、赤いアトムがエンドギアから下のギアに落っこちてしまう! というたぐいのミスが相当な頻度で起こり得る。あっちを立てればこっちが立たず、というどうしようもない状況になってしまうのだ。これを防ぐためには、エンドギアの下に位置するギアを調整して穴のあるところをエンドギアとつながらないようにする、などの配慮が必要。プレイしていけばこのコツは分かってくるのだが、それでもアトムやギアの数が多くなると、あるべき場所にあるアトムをぽろぽろと下へ落としてしまう。その度に「あー!」とか「うっわ!」とか1人で声が漏れてしまう筆者であった。

 元々パズルゲームが大好きな筆者であるのだが、本作の回転パズルはなかなか面白く感じた。落ち物系のようなアクション性があるわけでもなく、ただひたすらに愚直なまでにギアをじわじわとスライドさせていくのみの操作……。しかしこれが、ひとたびハマると不思議な味わいとともに「もっとやりたい!」と思わせる魅力を放ち始める。ピクロスや数独に近い感覚だろうか、1つのパズルをクリアすると次のパズルをプレイしたくなってしまうのだ。空き時間に1つだけクリアしよう、と思って始めたら、いくつもクリアして何10分も経っていた…ということもあるかもしれない。

 ただ、このパズル感覚がツボにはまる人もいれば、はまらない人もいるかと思う。じっくり思考型のパズル好きにはオススメできるが、そうでないなら、途中でプレイに詰まってしまってフラストレーションを感じるケースもありえそうだ。プレイが進むとかなり骨太な難易度のパズルが多く用意されているので、そのあたりは覚悟しておいていただきたい。

画像画像画像 ちょっとしたミスが命取り!油断大敵である
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[仗桐安,ITmedia]

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