レビュー
2007年10月31日 00時00分 更新

「バルドバレット イクリブリアム」レビュー:

鉄と硝煙の匂い漂う戦場で育まれる純愛物語――人気美少女ゲームシリーズがPS2に登場 (1/2)

熱いロボットバトルと、女の子たちとの恋愛が楽しめることで人気を博したPCゲーム「バルドバレット リベリオン」が、PS2ゲーム「バルドバレット イクリブリアム」となって移植された。新要素をこれでもかと盛りこんだ本作がどこまでパワーアップしているのか確かめてみました。

“バルドシリーズ”とはなんぞや?

 本作に触れる前に、まず“バルドシリーズ”について説明しよう。実はこの作品、発売されるのが3回目であり、ちょっとした変遷をたどった作品でもある。最初は、2000年に美少女ゲームメーカーの戯画から、PCゲーム「バルドバレット」として登場した。その後、キャラクターデザインなどを一新させたリメイク版「バルドバレット リベリオン」が、同じく戯画からPCゲームとして2006年に発売された。そして今回、アルケミストによってPS2へ移植されて登場したのが「バルドバレット イクリブリアム」。年数で考えると7年という長い期間を経て、ファンに愛され続けている作品でもある。

 ほかにも「バルドヘッド〜武装金融外伝〜」や「バルドフォース」など、共通したアクションパートを持つ作品も発売されており、これらすべてを含め“バルドシリーズ”と呼ばれることもある。

 ちなみに本作は、テキストを読み進めていき女の子たちとの関係を深め、途中に出現する選択肢を選んで物語を楽しむアドベンチャーパートと、ロボットを操作して敵と戦いを繰り広げるアクションパートがある。これらのパートを交互にプレイしていき、クリアを目指していくことが目的となる。

重厚なシナリオを楽しむべし

 アドベンチャーパートではテキストを読み進めていき、途中に出現する選択肢を選んで物語を楽しむことになる。では、物語について説明していこう。

 舞台は、世界のライフラインを管理するコンピュータ「バルドルシステム」を崇拝する人間“バルディスト”と、それに疑問を抱く人間“反バルディスト”が対立する世界。彼らを監視する軍隊「BS監視機構軍」の「南米方面第14実験機動連隊(SERR14)」に配属された主人公 セルゲイ・カークランドとなり、同じ部隊の仲間たちと泥沼化していく戦争をともに戦い抜いていくというのが、本作のおおまかな内容だ。

 なお、PC版からの移植ということで、シナリオは新しく加筆や修正が入っている。それに合わせて、イベントCGも多数追加。さらに、セルゲイのボイスも新たに追加しており、一段と感情移入もしやすくなっているのだ。

画像画像画像 オーソドックスなノベル形式のパートなので、誰でも簡単に楽しめるハズ。スタートボタンでメニューを呼び出せば、シナリオチャートを見ることができる。これを見れば、今どのルートを遊んでいるかが一目瞭然

アクションパートで燃えろ!!

 次にアクションパートについて紹介しよう。このパートでは、戦闘ロボット「HAWS(ホース)」を操作して敵のHAWSと戦いを繰り広げていく。コントローラーの□、×、○ボタンの3つに使用する武器を割り振って使用する。敵との距離や、ダッシュ中などの行動によって、武器を使い分けて攻撃していくのだ。

 タイミングよく攻撃をヒットさせられれば、コンボ(連続攻撃)としてつなげることが可能。うまくコンボを決められれば、相手に攻撃する暇も与えずに撃破できる。ちなみに、同じ攻撃を連続して出すことができないので、画面左上に表示された“コンボリストウインドウ”を見ながらコンボを決めるといい。このウインドウには、まだ出していない攻撃が表示されるので、コンボを繰り出す際に活用するのがベターだ。

 武器を使い続けると、画面左下に表示された「HG(ヒートゲージ)」が上昇してしまう(そのすぐ上に表示されたゲージは自機の耐久力値)。MAXまでゲージが溜まると下降するまで武器が使えなくなり、受けるダメージ量も多くなってしまう。一定時間経てばゲージは下降するので、ゲージがMAXになった場合は、しばらく敵から逃げるのがよいだろう。

 装備する武器は戦闘を行うことで経験値が上がり、3段階までレベルアップさせられる。レベルが上がれば、攻撃範囲が広がったり攻撃力が上がるといった具合にパワーアップするのだ。また、装備している武器の経験値が一定以上溜まったり、ゲームが進むと、新たな武器を開発できるようにもなる。

 さらに本作では、新要素として「ハイパーモード」を搭載している。これは、戦闘中にL3ボタンを押すことで一定時間防御力が上昇した状態でいられるモード、敵が強すぎて勝てない! 憎いアンチキショウがどうしても倒せない! といったときに役に立つはずだ。また、敵をロックオンすると画面がズームアップして見やすくなったり、爆発時や高速移動中に、ブレや残像の演出を画面に生じさせるブラー効果を取り入れていたりと、戦闘時の演出もパワーアップしている。

画像 右下に表示されるのが敵のステータス画面。敵にもヒートゲージがあるので、できるだけ相手が攻撃してゲージが上昇している時を狙って攻撃していこう
画像 戦闘前には武器の装備と開発ができるので、一戦交える前にここで装備を整えよう
画像 ハイパーモードになると画面左にメーターが現れ、MAXへ上昇しきるまで防御力が上がる

何周でも遊べる抜群のやり応え!

 ここからはプレイリポートをお届けしよう。アクションパートで操作方法を覚えることが重要そうだったので、本編を始める前に、チュートリアルを確認してみた。ここではHAWSでの攻撃方法や武器開発の方法など、アクションパートに関係する説明がうけられる。さらっと見終えた後、プレイスタート。ゲームを始めると、アクションパートをどの難易度で進むかという選択肢が現れる。「EASY」、「NOMAL」、「HARD」から選ぶのだが、チキンな筆者はここでEASYを選んだ。腕に覚えのある人はHARDを選んで、歯ごたえある戦闘を楽しむのもいいだろう。

 ムービーを見終えるといきなり戦闘開始。チュートリアルを読んでいたにもかかわらず、いきなりの実戦だったので操作に戸惑う。まさに、戦場では何が起こるかわからないってことなのだと、勝手に解釈。敵のエース「白兎」が登場するも、なんとか撃退。なんだか、初めてロボットに乗るのに、プロが乗る敵ロボット2体をいとも簡単に撃破しちゃう15歳の少年のような気分になった。すべてはEASYの恩恵ということも忘れ、プレイを続行する。

 アドベンチャーパートは、筆者がいつもプレイするような美少女ゲームと同じ感じなので、ノベルを読むような感覚で進めていくと、ゾロゾロと本作のヒロインたちが登場。彼女たちを見て一番に驚いたのが、制服のエロさ。作画を担当する菊池政治氏の描く女の子たちの魅力が、バッチリ現れているなと実感した瞬間である。

画像画像画像 軍人のハズなのに、女の子はけしからんくらいミニスカート。最高です。兵士の士気に影響あるんじゃないかと思うのだが、どうなんでしょうか

 サクサク進めていくと、プレイ時間が1時間くらいで同じ部隊の仲間であるレベッカに早くも“好きだ”と告白される。展開早いな! と思いながらも、主人公は答えを保留にする。ここで選択肢が出れば迷わずOKするのに! 何かの伏線かと考えつつも八方美人に選択肢を選んでいく。やっぱりかわいい女の子の前ではいいカッコ見せたいワケで……と進めていると、やはりというか当たり前というか、あっけなくバッドエンドを迎える。分かってはいたけどへこむなぁ。

 なお、本編をクリアすると3つのモードが遊べるようになる。どのようなモードかは以下の通り。

SURVIVAL MODE:敵を倒し続けていき、自機が倒れるまで何ステージまで戦えるかを試すモード。ランキング形式で記録が残る。

HELL MODE:ミサイルの弾雨をかいくぐって敵を全滅させたり、ボス全員が一度に襲ってくる特殊なステージをチャレンジするという、まさに名前どおり地獄のモード。本編を一周クリアしたくらいでは、最低難度のステージすらクリアできない鬼仕様。ステージをクリアすると、ヒロインの好感度が上がり、100パーセントまで溜めると各ヒロインのイベントCGが見られる。

SERR14 TRIAL:“コンボで敵を倒す”や“対空攻撃で敵を倒す”などの試験が受けられる。敵を倒しステージをクリアすると、評価が下され、自分の階級が言い渡される。


 雰囲気を楽しむための1周目だったので(決して言い訳ではないのであしからず)、あえなくバッドエンドで終わったが、2周目はグッドエンドを狙ってプレイしてみた。2周目以降は、アクションパートでの武器の経験値と、開発が終わった武器が引き継がれるので、強くなった状態ではじめることができる。1周目では倒せなかった敵も強力な武器を駆使すれば、簡単に倒せるハズ。また、2周目では選択肢も増えているため、行けなかったルートへ進むことが可能だ。ネタバレを伏せて書いたが、SERR14の面々に待ち受ける危機をどう乗り越えていくのか、ここから先は、プレイして実際に体験してみてほしい。

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[雛見澤秀一,ITmedia]

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