トップ10
2008年01月17日 18時59分 更新

走れメロス

気がつけば今年最初のトップ10。CESの記事が並んでいる中、出荷完了となったPS3を購入しに走ったユーザーについて、ちょっと考察してみた。

 そういえば、今年最初のトップ10でございます。とっくに明けておりますが、本年もよろしくお願いいたします。さて、新年最初のトップ10では、米ラスベガスで開催された世界最大級の家電の祭典「International CES(Consumer Electronics Show)」のリポートがいくつかランクイン。大丈夫か? と、こっちが心配しちゃう怪しげなゲーム機に注目が集まりました。

 CESは、毎年この時期に開催される家庭向けエレクトロニクス製品の最新機種や新技術、トレンドが紹介される恒例のイベントなのですが、ここ数年はゲーム関連も充実しておりました。ゲーム専門のブースが構えられていたりと、なかなか目が離せません。

 そんな中、筆者が注目したのは、「PS3、HDD 20Gバイトと60Gバイトモデルの国内出荷完了」の記事。HDD 40Gバイトの新型PS3(「CECHH00」シリーズ)が発売されたことで、値下げしていた両従来機が店頭から姿を消すこととなったという内容です。すでに国内での出荷は完了し、現在市場に出回っているものだけとなっています。

 この40Gバイトの新型PS3は、何度も触れられていますが、PS2との互換性がありません(20Gバイトモデルと60Gバイトモデルは互換していた)。それゆえに、PS2ソフトを遊びたいユーザーは、別にPS2をつなぐか、出荷完了となった20Gバイトモデルか60Gバイトモデルを持っていなくてはならないのです。それゆえ、この記事が掲載されるやいなや、一部のユーザーが在庫を求めたのは理解できる行動でした。事実、各店舗やショッピングサイトから一斉に在庫がなくなっていきました。

 確かに、現在日本国内で生産出荷されているPS3は、昨年末時点で約160万台と言われており、そのうち20Gバイトと60GバイトのPS3を持っているのは150万台くらいと勝手に推測すると、その数がいかに稀少かが分かります。持っていて損はないでしょう。しかし、ただPS2のソフトで遊びたいというだけならば、以前計算したように、別に購入すれば済むはずです。ではなぜ20Gバイトモデルか60Gバイトモデルがほしいのか(ま、大体の方は60Gバイトモデルを購入されていたようですが)。それはPS3でPS2を遊ぶことに意味があると考えているからではないでしょうか。だって、キレイじゃないか! と。

 ゲームを遊ぶ文化として、とりあえず画質とかリアルさとかは問題ではなく、そのアイディアと手軽さ、そして脳内補完して楽しめる世界観を持った確固とした“中身”を楽しみたいというプレイヤーと、描写のリアルさやシステムの複雑さ、そして表現力の素晴らしさなど、技術の進歩を共有したいというプレイヤーがいると考えています(もちろんそれだけではないでしょうが)。転売とかを抜きにすると、今回慌てて店頭に走って20Gバイトモデルか60GバイトモデルのPS3を買い求めた方は、そっちの欲求が高かったのではないでしょうか? もしくは、単に希少だから飛びついたというハードマニアも実は多いのかもしれませんが……。

 ちなみに、筆者の隣にいる記者Iは、この記事を見るや60Gバイトモデルを確保するため、仕事を投げ出して某量販店に走りました。結果は、見事獲得。おみそれしました。しかしその間、残された筆者は、まさにメロスを待つセリヌンティウスの心境でございました……「ひょっとしてこのまま帰って来ないのではないか?」と。めでたしめでたし。

[加藤亘,ITmedia]

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