静かに熱いオンライン格闘ゲーム――「覇拳伝」クローズドβテスト参加プレイ体験記(3/3 ページ)

» 2008年03月18日 12時00分 公開
[小形聖史,ITmedia]
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対戦に挑戦! 余計な挨拶など不要だ!!

 おもっきり1人遊びの部分に時間を費やしまくる筆者だったが、ある程度、自信もついてきたところで「覇拳伝」の目玉というべき対戦モードに挑戦してみた。

画像画像 「ロビー」画面と「ルーム」を開いて挑戦者を待っている画面。対戦ではなく観戦することもできるため、最初のうちは強いキャラの対戦ルームで観戦してみるのも良いかも?

 対戦は「ルーム作成」で挑戦者を待つ方法、「ルーム参加」で「WAITING」と表示されているルームに挑戦する方法、レベル差や階級差などを指定できる「クイックプレイ」で可能な対戦に挑戦しまくる(もしくは挑戦者を待つ)方法などがある。

 というわけで、同じレベル1のムエタイキャラのユーザーに挑戦だ!

画像画像

 ストレートのパーフェクト負けでした orz

 だが、これで諦めるライカ様ではない! ええい、このまま再挑戦だ!!

画像画像

 負けました orz

 その後も対戦を繰り返したが、クローズドβテストでの対戦では、オンラインゲームでよくある最初の挨拶なども滅多になく、ストイックなまでの次から次と戦い続けることが多かったように思える。おそらくユーザーの多くがゲームパッドなどでプレイしており、いちいちキーボードに手を伸ばすのが面倒だったためだろう。

 筆者も途中から挨拶抜きで、とにかく対戦しまくった。それは“ゲーセンで見知らぬ人と対戦しまくっている感覚”に非常に近く、気が付くと指が痛くなるほど遊び込んでる自分がいた。対戦格闘ゲームなのだから、そう感じさせるのが当たり前と思う人もいるだろう。だが、考えて欲しい。これはオンラインゲームであり、基本プレイ料は無料なのだ。それなのにここまで遊べるなんて……ガンホーさん、いい意味で何か間違ってますよ?

対戦格闘ゲームとしては初心者向けだが……?

画像 ローディング画面では各スタイルごとの代表的なコンボが紹介されている。最初はここで紹介されるコンボを練習し、さらに使える連携や戦い方を自分なりに練っていくことになる。ちなみに画面は柔道スタイルのもの。技の名前が特徴的なのは、アメリカ版のカタカナ表記を採用しているため。

 マシンスペックや回線速度にもよると思うが、まるでコンシューマーゲームを遊んでいるようなレスポンスの良さには驚かされた。少なくとも現段階で、対戦格闘ゲームとして充分遊べるレベルにあることは間違いない。

 ゲーム性については、今回がまだβテストであることや、大きな魅力と言えるスキルの微調整などが体験しづらかったことなどから、保留としておこう。ただ、現段階では“手数の多いほうが勝ちやすい”というバランスになっており、どちらかといえば対戦格闘ゲームにそれほどなじんでいないユーザーに寄せた作りをしているように感じられた。もっとも、コアユーザーならどんどんスキルを調整し、独自の戦い方を編み出していくだろうから、入り口にあたる現段階では、ちょうど良いバランスであるように思う。

 もうひとつ重要な点として、対戦時のマッチングに関するルールの問題がある。これは対戦ゲームにおいて、極めて重要なポイントだ。

 レベルは「シングルミッション」などで時間さえかければ比較的容易にあげることができるもの。レベルがあがるとスキルの調整などができるため、時間さえかければ、それなりに強いキャラを作ることもできるという方式が採用されている(あくまで“それなり”の域を出ないが)。

 一方、階級は対戦結果によって上下するもの。つまり階級とは、ユーザー本人のプレイスキルを表したものとして設定されている。

 「覇拳伝」では、このふたつを対戦時の条件に指定できる仕様になっているため、これをうまく使えば、自分の臨むレベルの相手とだけ対戦ができる……はずなのだが、今回のテスト中は、時間も限られていたため、レベルと階級に大きな違いがなかなか現れず、このマッチング方式がどう機能しているか、確かめるまで至らなかった。個人的には妥当な方式だと思うため、是非とも正式サービス開始後に、うまく機能するか確かめたいところでもある。

 5種類のスタイル――「覇拳伝」では「テコンドー」「ムエタイ」「太極拳」「八極拳」「柔道」という5つの格闘スタイルが用意されている――についても、上記の理由からあえて論評は避けておく。

 ただ今回のプレイでは、“手数の多さ”が勝敗を決める場面が多く、間合いが詰まった状態での乱打戦になりやすかったため、リーチの長い足技が中心のテコンドーより、近距離でのP連打が機能するムエタイが勝ちやすかったように感じた。同じ理由で、発生の早い中段攻撃を持っている太極拳もなかなか強く、個人的には、むしろテコンドーより太極拳のほうが使えるように思えた。このあたりは個人差もあるだろうが、おそらく返し技の判定がシビア過ぎる八極拳と、投げを狙うタイミングが難しい柔道が、とにもかくにも難しいというあたりは、多くのテスターが同意してくれると思う。

画像画像 筆者がとにかく遊びまくったのは、テコンドースタイルのライカではなく、柔道スタイルのナオだったりする。スキル練習ばかりやっていたため、長時間遊んだわりにレベルは最後の最後でも3の状態だった。ちなみに画面中でキャラが背中を見せているのは、対COM戦の勝利後にP+Kを押すことで出せるモーションの一種。対戦では最初に挨拶モーションが自動的に行われ、勝利すると勝利モーションを自動的に行う。モーションはショップで購入可能。

 ところで――柔道。「スト2」のザンギ、「バーチャ」のウルフ、「鉄拳」のキングに燃えるものを感じた筆者にとって、柔道スタイルは、とにもかくにも燃えた。燃えに燃えまくり、終わってみると「期間の半分を柔道キャラのシングルミッションに費やしました。てへっ」な状態だったりしたが、それでも対戦では連敗続きだった。筆者が下手なだけという話もあるが。

 だからこそ、ガンホーさんにお願いしたい――ことがあります、と言葉を改めつつ、少し本気で、お願いしたことがあったりします。

 柔道キャラに、ダウン攻撃として関節技を使わせてください。

 あと、新スタイルとは言いませんから、プロレス技を追加してください。お願いです、しゃがみ投げのパワーボムとか、横にステップした状態で発生する裏投げとか、バックをとるためのコマンドとか、そのままジャーマンスープレックスとか……それができるようになったら、絶対に盛り上がります。少なくともここの1人、盛り上がる人間がいます。どうでしょう、考えていただけませんか?

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