2度の挫折を経て「FFXI」にハマりつつある独身男性の物語(その15)ヴァナ・ディールをもう一度(1/2 ページ)

少し遅れた冒険者がお届けするヴァナ・ディール奮闘記。バージョンアップされたばかりの頃がこの原稿の締切日だったので、まだ新要素を堪能しきれていません。ごめんなさい!! なので今回はそのなかでもっとも楽しみにしていた、過去世界に追加された獣人拠点での物語をメインに紹介しています。

» 2008年03月19日 15時43分 公開
[山本博幸(ねこひげLLC),ITmedia]

敵の本拠地へ、いざ行かん!!

現代と過去ではゲートクリスタルが存在する場所が異なるが、何か理由があるのだろうか……。「アルタナの神兵」のイベントでその謎が明らかになるかも?

 3月11日に行われたバージョンアップでは、踊り子と学者のAF(アーティファクトの略称でジョブ専用装備)が実装されたり、一部のジョブにアビリティや魔法などが追加されたりと、多くのプレイヤーが待ち望んでいたに違いない追加要素が目白押しだが、公式ホームページでバージョンアップ情報が掲載されたときから個人的に楽しみにしていたのが「過去世界で獣人拠点のエリアが解放される」ことだった。つまり現代のヴァナ・ディールに存在するオズトロヤ城、ベドー、ダボイの過去バージョンが拝めるわけで、新たな活躍の場が増えたというわけだ(実際にこれらのエリアで僕が活躍できるかどうかはさておき)。となれば、早速出向きたくなるのが冒険者の性。十分に探索できるように準備を万全に整え、禁断の口から過去世界へとダイブした。

 所属国からテレポサービスでメリファト山地〔S〕へ移動し、最初に向かった先はオズトロヤ城〔S〕。次はベドー〔S〕、ラヴォール村〔S〕(現代のダボイ)の順にブラリ拠点巡りを行った。なぜこの順番にしたのか。理由は「ただ、なんとなく」だ。強いて挙げるならオズトロヤ城〔S〕と隣接しているメリファト山地〔S〕にあまり行く機会がないので久しぶりに……ということにしておこう。

 道中に思い出したのだが、各獣人拠点と隣接しているエリア(メリファト山地〔S〕、パシュハウ沼〔S〕、ジャグナー森林〔S〕)には今回のバージョンアップで追加された新たなテレポ系の白魔法とリンクしているゲートクリスタルが配置されているので、拠点へ行く前に入手しておくことにした。おそらくすぐに必要になることはないだろうが、今できることは忘れないうちに済ませたほうがいいのは確かだ(確定申告も然り)。広いエリアのどこにゲートクリスタルが建てられているのか事前に調べてなかったので、探し回るのに多少の時間はかかったものの、特に急ぐ必要も理由もない。獣人の本丸へ潜入するまえに、ちょっとした冒険を満喫するのもたまにはいいものだ。

過去世界の獣人拠点は迂闊に移動できない危険区域

 ゲートクリスタルを探し終え、ようやく獣人拠点へとたどり着いた。前述したとおり、最初はオズトロヤ城〔S〕が拠点巡りのスタートとなる。侵入するまえから危険な場所であることは覚悟していたつもりだったのだが、城内に大勢のヤグード族が徘徊している見ると戦慄が走る。単身で敵の本丸に乗り込んでいるからなおさらだ。しかも過去世界のオズトロヤ城に生息している敵は、入口からさほど距離もない区域にも関わらず、知覚遮断効果が必須の強敵ばかり。もちろんこれはベドー〔S〕、ラヴォール村〔S〕を訪れたときにもまとわりつく恐怖だ。ほんの少しの油断、ミスが即戦闘不能を招く……。それを身を持って証明してしまったのが、ラヴォール村〔S〕探索での出来事である。

オズトロヤ城〔S〕には出入り口がある最下層にヤグード族のNM、Yagudo High Priestが生息している。現代では最深部に生息し、かつ視覚遮断効果を見破る強敵なのだが、過去世界では見破る能力はないようだ
スライム族と勘違いして、視覚感知のフラン族にうっかり近づいてしまった! このあと、攻撃を受けて戦闘不能を余儀なくされる……

 初めてオークの拠点を訪れたとき、メッセージウィンドウに「ラヴォール村」と表示されていることに気付いた。どうやら過去世界ではダボイという名称ではなく、ラヴォール村と呼ばれていたらしい。「村」という響きは一握の安堵感を与えてくれるが、いざ入ってみるとそこにはやはり……オーク族をはじめとする強敵が多数徘徊していた。覚悟を決めてラヴォール村〔S〕を進んでいくと、1件の洋館らしき建物を発見した。ダボイでは朽ちた建物でしかなかったそれが、20年前では綺麗に原型を留めていたことに感動した僕は浮足立って洋館へ続く階段を上ろうとしたとき、1体のある敵の名前を見て驚愕した。なぜなら、おもにカダーバの浮沼をはじめとする拡張ディスク「アトルガンの秘宝」で追加されたエリアに生息する敵のインプ族が、階段を塞いでいたからである。まさかこんなところにもいるとは!

 インプ族とは視覚で敵を感知するタイプの敵なのだが、知覚遮断効果を見破る能力が備わっているため、たとえインビジで姿を消していても視覚可能範囲内にいる標的(プレイヤー)を襲う。カダーバの浮沼でインプ族の凶悪さを何度か体験している僕は、すぐさま現在地から離れようとしたが、(洋館をもっと近くで見たい!)という強い思いがそれを実行させてくれない。このまま諦めるか、別のルートを探して何としても洋館を間近で拝むか……。相反する思考が互いに葛藤し、その苛立ちからかコントローラーの左スティックを動かして無意味にキャラクターをジタバタさせる。刹那、姿は小さいが僕に大きなプレッシャーを与え続けているインプ族が、僕の姿を見つけだし黒魔法「アスピル」を唱え始めたのだ。

個人的に洋館で連想してしまうのは惨劇……。もしかしたらそのせいで、20年後の歳月を経て朽ちてしまったのかも、と想像してしまう

 最悪の事態が起こってしまった。急いで射程範囲外へ逃れようとするも間に合わない。アスピル自体はMPを吸収する魔法なので、MPを持たないジョブである僕にとっては痛くも痒くもないのだが(そのときはメインジョブを戦士、サポートジョブを踊り子にしていた)、攻撃が命中すると知覚遮断効果が切れてしまう。それは僕が安全を期してキープし続けていたインビジ状態が解除され、周囲にいるオーク族に襲われる危険性を秘めているのだ。嫌な予感は見事に的中し、大勢のオーク族が突然目の前に現れた侵入者に対して攻撃をしかける。こうなれば逃げても仕方がない。なぜなら、出口へ通じる経路にもオーク族がいるからだ。モーグリキャップやデジョンカジェルで逃げようかとも考えた。しかし事前に装備していないので発動までに時間がかかりすぎる。万策尽きた僕は潔く諦め、無情に減り続けるHPがゼロになるのを待った。今思えば、なぜあんなに洋館が見たかったのだろう。洋館に何を期待していたのだろう。自分自身のことなのだが、この謎は迷宮入りになりそうだ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」