出世指南のシリアスゲーム「太閤立志伝」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/5 ページ)

» 2008年05月19日 14時52分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

墨俣一夜城の築城

 信長は、斎藤龍興と戦端を開くにあたり、その拠点として墨俣の地に城を築こうとした。まず柴田勝家に築城させるが、斎藤軍の攻撃に遭って失敗。信長が、次に誰かいないかと呼びかけたときに選択肢が出るので、ここで名乗りを上げれば、藤吉郎が築城を任される。

 さて任されたはいいが、どうすれば斎藤軍の攻撃を防ぎながら城を築けるかが分からない。そこで前田利家の助言に従い、稲葉山の町にいた蜂須賀正勝の協力を仰ぐことにした。

 ゲームでは、この築城にかかる時間は運次第で、時間がかかると斎藤側の軍勢に攻撃されてしまう。だがうまく撃退すると、秀吉の戦術レベルが上がるので、今後の剣術訓練が楽になる。

 首尾よく墨俣築城に成功すれば、信頼値も一気に上がる。

画像 藤吉郎は、織田家の家臣に取り立てることを条件に、蜂須賀正勝の協力を取りつける
画像 見事、墨俣の築城に成功。高台から城をながめる藤吉郎と正勝

 清洲城に続いて、墨俣城にも行ってみた。JR岐阜駅前からバスに乗って、かなり渋滞にはまりながら進むこと30分余り。さらにバス停から歩くこと12分。墨俣一夜城に到着した。戦国時代の墨俣城より、はるかに立派な天守閣が建てられている。

画像 墨俣城は長良川と犀川の分岐点にある。川の流路は戦国時代とはかなり違うらしい

 景色がいい。周りは寺町で風情があるし、長良川沿いには桜の木が並ぶ。わたしが来たときにはまだ咲いていなかったが、見頃のときにはきれいだっただろう。天守閣の展望室からは、長良川の向こうに金華山が見え、山頂には岐阜城(かつて稲葉山城があった所)もかすかに見える。

 また城内では、前野家古文書(武功夜話)に基づいて、墨俣築城の概要や、秀吉の生涯が解説されている。

 “豊臣秀吉が墨俣に一夜で城を築いた”という話は有名だが、古い時代の文書にそうした記述がなかったため(墨俣に砦があったこと自体は「信長公記」に記述がある)、現在では「史実ではなかっただろう」という見方が大勢を占める。前野家古文書は、「太閤立志伝」にも登場する前野長康の子孫に伝わったとされる書物だが、後世の地名が記されているなど、偽書ではないかとの疑いが強く持たれている。

 だが少なくとも、ゲーム「太閤立志伝」の中では、藤吉郎が短期間で墨俣に城を築き、それによって信長からの信頼を勝ち得たことは事実である。

情報収集しまくり

 墨俣築城後、藤吉郎が目付に昇進すると、軍馬購入、鉄砲購入、新田開発など、いろいろな仕事を担当することができる。

 軍馬購入では、町によって馬の値段が違い、また1つの町では必要な数が調達できないので、いくつもの町を回ることになる。遠くの町ほど値段が安いが、行くまでに時間がかかる。

 鉄砲購入は、鍛冶屋に発注して2カ月くらいで作ってもらうのが基本だが、商人と仲良くなればただちに多くの鉄砲を調達してくれる。大和の鍛冶屋と、堺の商人ミゲルスーザには、偽物を売りつけられるので注意(ミゲルスーザは仲良くなると、まれに本物を売ってくれる場合もある)。

 新田開発では、庄屋たちに伐採や耕作などの仕事を割り振るのだが、庄屋それぞれに得手不得手があり、しかも能力の高い庄屋は、藤吉郎の魅力が低いと働かない。成果を上げるのが難しい主命である。

画像 大和の鍛冶屋はこんな感じで、鉄砲に似たものをこしらえる。うっかり買うとひどい目に遭う
画像 新田開発では、庄屋たちの発言を参考にして、誰に何を任せるか決める

画像 普段はデータを見るために使う「情報コマンド」だが、情報収集の際は主命達成に不可欠なコマンドとなる

 藤吉郎が目付になったら、主命を果たし終えた後、その月の20日より前に信長に内謁すれば、新たな主命を受けることもできる。内容はある程度選べるのだが、“情報収集”がいい。これはどこかの大名に関するデータを調べてくるもので、その大名の城に近づいて情報コマンドを使えばいい。秀吉の能力が低くても実行できるので、序盤から成果が上げられる。

 城はできるだけ多く調べるのがいいが、全部調べなくてもある程度の評価は得られる。次の月の評定に間に合うように動けばいい。

 より万全を期すなら、大和の町にいる天海か、堺のフロイスか、厳島の安国寺恵瓊にお金を払って情報を聞く。さらに宿屋や酒場で旅人から情報を得ることもできるが、旅人がその大名の話をしてくれるとは限らない。

 あとは、相手の城に入って武将から噂を聞けば完璧。ただし捕まったり斬りかかられたりすることがあるので、武力が低いなら無理しない方がいい。徳川家や、この時点での浅井家のように、織田家と友好関係にある相手の城なら危険は少ない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」