ボウガンかついで青年リンク登場! 気軽に遊べて奥が深いWiiザッパー入門タイトル:「リンクのボウガントレーニング」レビュー(1/2 ページ)
任天堂初のWiiザッパー対応タイトルは「リンクのボウガントレーニング」。お値段もお手頃で、シンプルに射撃の面白さを味わえる作品だ。ガンシューティングは苦手なんだよなぁという方、試しにこれでガンシューティングの世界に入門してみませんか?
満を持して任天堂が放つ、Wiiザッパー対応タイトル第1弾
「Wiiザッパー」というWiiの周辺機器がある――。Wiiリモコンやヌンチャクを取り付けられるアタッチメントで、形状は銃を模したものだ。Wiiリモコンをカッチリとはめ込むことで、BボタンがWiiザッパーのトリガー部分とフィットし、まさに銃を撃っているような操作感覚を得ることができるアイテムである。
このWiiザッパーは、昨年の10月25日に任天堂オンライン販売での専売商品として登場。また、同日に発売されたセガのガンシューティングゲーム「ゴーストスカッド」にも同梱された。その後も単体販売はオンラインのみだが、ソフトとの同梱は数多く展開している。
昨年10月にはセガの「ゴースト・スカッド」、11月にはカプコンの「バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ」、今年2月にはエレクトロニック・アーツの「メダル・オブ・オナー ヒーローズ2」、3月にはセガの「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド2&3 RETURN」で、それぞれWiiザッパー同梱版がリリースされている。いずれもWiiで楽しめる良質なガンシューティングゲームだ。
セガ、カプコン、エレクトロニック・アーツなどのメーカーが、こうしてWiiザッパーを積極的に同梱しているのは、それだけ優れた周辺機器だからだろう。Wiiリモコンのポイント機能が、元々FPS(一人称視点シューティング)やTPS(三人称視点シューティング)と相性がいいと評価されてきたWii。実際に筆者はWiiザッパー対応タイトルをプレイしたことがあるが、Wiiザッパーでプレイすることで、さらに射撃感覚が増し、プレイの面白さやプレイしやすさに直結していると感じた。“WiiでガンシューティングをやるならWiiザッパーで”という流れは確実に来ているように思う。
さて。前置きが少々長かったが、既存の各タイトルでWiiザッパーでのプレイを楽しむユーザーが増える中、いよいよ任天堂から初のWiiザッパー対応タイトルが発売された。それが本作「リンクのボウガントレーニング」だ。本作も既存のWiiザッパー対応タイトル同様に、Wiiザッパー同梱でのお目見えである。
よくよく考えたら、れっきとした任天堂純正周辺機器なのに、今まで任天堂から対応タイトルが出ていなかったのが不思議といえば不思議である。新しい試みに対して大胆な戦略を打ち出す任天堂ではあるが、妙に慎重な面もある、というのは、筆者の勝手な任天堂評だが、今回に関して言えば、Wiiザッパーを生かしたタイトルを自社で出すということに関して、多少慎重だったのではないかと推察する。そして、出すからにはWiiザッパーの魅力をしっかりと伝えられるタイトルに仕上げてくるだろうとも期待していた。
そんな期待もあり、大の“ゼルダ”好きだというのもあり、そしてすでにWiiザッパー同梱タイトルを買って遊んでいるWiiザッパーユーザーとしても、本作はかなり楽しみなタイトルだった。筆者と同じように本作に注目し期待していたユーザーも多いのではないだろうか。任天堂初のWiiザッパー対応タイトルは、いかなる魅力を持ち合わせているのかを、お伝えしていこう。
“ゼルダ”最新作の世界で、射撃、射撃、ひたすら射撃っ!
タイトルに“リンクの”とあるように、プレイヤーは「ゼルダの伝説」シリーズの主人公「リンク」を操作して射撃を行うことになる。「ゼルダの伝説」と言っても今までに数々のタイトルが出ており、さまざまなリンクが存在するわけだが、本作に登場するリンクはニンテンドーゲームキューブとWiiで発売されたシリーズ最新作「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のリンク。スラッとした体型におなじみの緑色の服と帽子をまとった青年リンクなのである。各ステージのビジュアルや敵キャラなども徹底して「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」の世界観を踏襲しており、Wiiの美麗なグラフィックで緻密に描かれている。
いつもは剣、ブーメラン、爆弾、弓など多彩な武器を使い分けながら冒険をするリンクだが、本作はあくまでも“ボウガントレーニング”。リンクはただひたすらに、愚直なまでにボウガンを握りしめ、ひたすら射撃を繰り返す。もちろんプレイヤーはWiiザッパーにWiiリモコンとヌンチャクを装着し(いやしかし、必ずWiiザッパーを使わなくてはいけないということもないのだが)、リンクとなってボウガンによる射撃の世界に身を投じることになる。
本作の操作において重要なのは、もちろんWiiリモコンによるポイント操作だ。Wiiザッパーをぎゅっとかまえて画面を狙い撃つ、というプレイは、直感的にして非常に楽しい体験だ。ボウガンはBボタンで撃つことになるのだが、この射撃には3つのスタイルがある。Bボタンを普通に押せば通常のボウガン攻撃、Bボタンを押し続けて放すと、火薬つきボウガンによる攻撃ができる。威力と攻撃範囲が格段に上がるが、ためるのに時間がかかるので連射はできないというデメリットもある。そして、プレイ中に緑色の敵を倒すと、ボウガンが「れんしゃモード」に切り替わり、しばらくの間はBボタンを押しっ放しで連射できるようになる。
Wiiザッパー後方にはめこんだヌンチャクは、コントロールスティックでリンクの移動(移動できるステージと移動できないステージあり)、Zボタンを押している間は画面のズームイン(拡大表示)ができる。
基本的にはこれだけの操作でプレイできる。いたってシンプルなのである。だが、操作がシンプルだからと言ってプレイも簡単かというと、けしてそんなことはない。間口は広く、やり込みは深く……そのあたりはさすが任天堂、だんだんと難しくなり、プレイヤーも上達していけるよう、絶妙のゲームバランスで仕上がっているのだ。
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