ボウガンかついで青年リンク登場! 気軽に遊べて奥が深いWiiザッパー入門タイトル「リンクのボウガントレーニング」レビュー(2/2 ページ)

» 2008年05月26日 14時01分 公開
[仗桐安,ITmedia]
前のページへ 1|2       

3つのゲームでボウガンが火を噴く――繊細かつ大胆にハイスコアを目指せ

 本作には「スコアアタック」「みんなであそぶ」「れんしゅう」という3つのモードがある。いずれのモードでプレイする場合も、最初に照準調整をしておこう。照準調整画面では、照準の高さと移動速度を自由に調整できる。微調整しつつ、最もしっくり来る設定にしておけば、プレイしやすくなるはずだ。

画像 1人用、多人数用、練習用というシンプルなモード構成だ
画像 照準調整をするだけで、ぐんとプレイが楽になるかもしれない。照準操作に違和感を感じたら、調整してみよう

 まずはMiiをアイコンとして登録しよう。アイコンを選択したら、次はレベルセレクトだ。ボウガントレーニングのレベルにはレベル1〜8、そしてレベルファイナルがある。もちろんレベルが進めば進むほど難易度は上がる。最初はレベル1、2、3しか選択できないが、目標スコアを越えてメダル(「銅のメダル」、「銀のメダル」などのランクがある)を手に入れることで次のレベルをプレイできるようになる、という流れだ。

 各レベルには必ずステージ1、2、3があり、ゲーム内容の違いからそれぞれ「ターゲットシュート」「ディフェンダー」「レンジャー」の3つが存在する。いずれも制限時間があり、60秒、90秒という短い時間でサックリと終わり、スコアが出る。プレイ時間が短いからと言って侮ってはならない。その限られた時間の中で、どこまでもハイスコアを狙っていける面白さがあるのだ。

画像画像 幻想的できれいなマトがあったり、地面を潜る厄介な敵がいたりと、ステージごとに雰囲気がガラリと変わる。各ステージはそれぞれ趣向が凝らされており、多彩な演出を楽しむことができる

 ターゲットシュートは、次々に現われる標的を撃つゲーム。視点は固定されており、画面移動がある場合は強制スクロールする。もっとも多く出てくるマトは中心部が30点、周辺部分が10点、レアな高得点マトは中心部が150点、周辺部分が50点だ。そして撃つと100点マイナスされるマトもある。最初のうちは狙いやすいが、マトが動くようになったり、遠くに見える小さなマトが出てくるなど、だんだん狙い撃ちが難しくなる。正確な射撃術が要求されるストイックなゲームだ。

画像画像 はずさずに撃ち続けるとスコアボーナスがどんどん上がっていく。ミスらずに正確な射撃をすることが重要だ

 ディフェンダーは、プレイヤーの位置は固定されたまま、周囲に群がる敵を倒していく、というもの。敵の行動パターンはレベルごとに変わり、その姿やステージのロケーションも含めて、かなり多種多様。レベルごとに戦略は変わってくる。多くの敵が一度に襲ってくることもあるので、そういう時はBボタンため押しで火薬つきボウガンで一網打尽にするといい。この火薬つきボウガンが決まるとかなり爽快だ。

 ディフェンダーでは周囲360度を囲まれているので、油断すると背後に敵がいた、なんてこともある。右下のレーダーをよく見て、もっとも効率よく攻撃できる視点を常に確保しよう。敵の攻撃を受けたらスコアが減るので、要注意だ。プレイヤーの視点は、左、右などの画面外にWiiザッパーを向けることで移動できる。

画像画像 強制スクロールしていく中で、的確に倒していかなくてはならない

 レンジャーは、ディフェンダー同様に敵を倒すゲームだが、視点が固定されていたディフェンダーとは違って、リンクは自由に動くことができる。ヌンチャクのコントロールスティックでぐりぐりと移動できるのだ。視点の移動はポイントで、リンクの移動はコントロールスティックで。まさにFPSやTPSのようなガンシューティングのごとき移動システムで、ボウガンを撃ちまくることができる。レンジャーでは遠くから敵が弓矢を撃ってきたり、マップ上のレーダーには反応しているのに分かりにくいところに隠れているなど、プレイの自由度がかなり上がる。

 敵を探しつつ、1匹1匹仕留めていくスナイパー的な楽しみ方もできるし、フィールド上に点在するツボ、タル、カボチャなどをやたらめったらに撃ちまくってスコアを稼ぐプレイもあり(これらのアイテムにもスコアがあるほか、たまに壊したあとに出てくるルピーを撃つと高得点がもらえたりもする)。制限時間いっぱい自由に動いて敵を駆逐する楽しさは、ターゲットシュートやディフェンダーでは得られないものだ。

画像画像 分かりにくい場所に隠れている敵もいる
画像 敵からダメージを受けるとスコアが下がってしまう

 スコアアタック、みんなであそぶ、れんしゅう、いずれのモードでも各レベルで上記の3つのステージをプレイすることになる。れんしゅうとスコアアタックは基本的に1人用だが、本作には8人までセーブデータを作れるので、別の人とのスコアランキングが閲覧できるようになっている。ライバル心をくすぐられて「兄貴より、いいスコアを出してやる〜」と意気込む弟なんかもいるかもしれない。家族全員や仲のいい友人とスコア勝負をすれば、きっと盛り上がるだろう。

 もちろん多人数で遊ぶならば、“みんなであそぶ”を選ばない手はないが、多人数同時プレイができるわけではなく、1つのWiiザッパーで交代でプレイするというスタイルだ。最大4人でスコアを競うこのモード、シンプルではあるが、元々のゲーム性が面白いうえに上級者でも毎回同じスコアを出すとは限らないので、けっこう白熱する。他人のミスに「おぉ」とうなったり、下手だと思った人が突然ハイスコアを叩き出したり、なかなかの大騒ぎでわいわいと楽しむことができるはずだ。パーティーゲームとしても優秀なツールだと言っていいだろう。

画像画像 ピンチになってもやられてしまうわけではなく、スコアが減るだけというのは、本作のよいところ。制限時間いっぱい撃ちまくれ!

Wiiザッパー入門には最適な一作。お手ごろ価格でレッツボウガン!

 Wiiザッパー登場から半年以上を経ての任天堂初の対応タイトルということで、期待も大きかったと最初に述べたが、個人的には期待を裏切らない楽しいゲームに仕上がっていると感じた。まず前提にしたいのが、Wiiザッパー単体が1500円であるのに、本作が3800円で販売されているという点だ。要するに本作単体の値段は2300円。2300円でこのグラフィック、このゲーム性、このボリュームならば申し分ないだろう。ガンシューティング好きにもオススメできるし、「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」好きもきっと楽しめるだろう。作品の世界観をしっかりと継承しているので、“ちょっとしたスピンオフ作品”と言ってもいい出来にはなっている。

画像 ゴロン族もマトをかかえて貴方のプレイを待ってます

 欲を言えば、多人数同時プレイを実現してほしい、とか、自由に動けるステージをもっと増やしてほしい、とか、もっと冒険っぽいモードも欲しい、とか、Wi-Fiで全国ランキングを表示してほしい、などなど……言い出したらキリがない。そういう要望が湧いてこなくもないが、本作のタイトルにもあるように、これは“トレーニング”だ。ゲームのタイトル自体がトレーニングと銘打っているわけだから、それはやっぱりトレーニングであり、実戦ではないのだということで。となると「リンクのボウガン実戦」(いや、そんな、そのまんまな野暮なタイトルではないでしょうが……)などの続編も考えられるかもしれない。

 なにしろ、任天堂自らがWiiザッパー同梱タイトルを出してきたということは、これは今後への布石というか、Wiiザッパーを普及させた先に、もっと本格的なFPSなりTPSなりを用意しているような気もする。任天堂がWiiザッパーの普及を牽引することで、他のメーカーもWiiザッパー対応のシューティングゲームなどを出しやすくなるだろうし、ガンシューティング好きな筆者としては願ったり叶ったりだな、とほくそ笑んだりしてしまう。次なる任天堂のWiiザッパー対応タイトルは何だろうか。「メトロイド」?「ダックハント」?それとも「ワイルドガンマン」? とまあ冗談半分なコメントはさておき、次なるタイトルを待つ間、しばしゼルダの世界でリンクとトレーニングに励んでみることにしよう。

(C)2007-2008 Nintendo


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」