新モデルの投入と既存モデルの価格改定で年末商戦に挑むXbox 360：Xbox 360 Media Briefing 2008（2/2 ページ）

[遠藤学，ITmedia]

東京の超高層ビル郡を駆け巡る――「NINJA BLADE」

竹内将典氏

　フロム・ソフトウェア 取締役 プロデューサーの竹内将典氏から、シネマティックアクション「NINJA BLADE」が発表された。「映画のようなゲームではなく、ゲームの中で映画のような体験ができるアクションゲーム」（高橋氏）だというNINJA BLADEでは、東京の街を舞台に、ハイスピードで超人的なアクションが楽しめる。

　主人公のキャラクターデザインに「ロストプラネット」シリーズのデザイナーを担当するカプコンの中岡恵司氏、ゲーム楽曲制作に「メタルギアソリッド3：サブシスタンス」や「龍が如く2」などを手がけたジェム・インパクトの日比野則彦氏、イベントシーンのアニメーション演出にプロダクション・アイジーの川崎逸朗氏を起用しており、発売は2009年初頭を予定。10月に千葉・幕張メッセで開催される「東京ゲームショウ2008」にプレイアブル出展されるという。

稲船敬二氏、カプコンのワールドワイド戦略を語る

泉水氏とがっちり握手を交わす稲船氏

　「ロストプラネット エクストリームコンディション」（以下、ロストプラネット）や「デッドライジング」など、早い段階からXbox 360でのタイトル開発に着手しているカプコンを代表して、カプコン 常務執行役員 開発統括本部長 兼 オンライン事業統括の稲船敬二氏が登場。ワールドワイドにおける同社のこれまでの戦略を語った。

　「『ストリートファイター』や『バイオハザード』など、昔から世界で売れるタイトルを数多く作ってきている」と切り出した稲船氏だが、会社全体として世界に向けた考え方をするようになったのはXbox 360の立ち上げ時のころだったと振り返る。ただし、すぐに一枚岩とはいかず、「デッドライジングならブラックなユーモアに対して、ロストプラネットならシューターという、日本ではどちらかと言えば嫌われているジャンルに投資する理解を得られなかった」と、反対意見も多かったと稲船氏は続ける。

　そういった状況に直面した時、一番大切なことは「いかに売れるタイトルにするかではなく、どういう作品を作って勝負したいのか」だと稲船氏は述べる。「クリエイターがそういった気持ちを持ってゲームを作ることが大切であり、面白いものを作るために妥協しないこと、何より単発で終わらせずに続けていくことが大事だ」（稲船氏）と語り、続いているタイトルとして「グランド・セフト・オートIV」「バイオニックコマンドー」「ストリートファイターIV」「バイオハザード5」を紹介した。

ストリートファイターIVを紹介するシーンでは、「カプコンという名前よりも有名かもしれません。開発統括本部長なってどうしても作りたかったタイトルです。カプコンはストリートファイターによって成長してきました」と述べた稲船氏。同シリーズに対する思い入れの強さを示した

バイオハザード5のみ、稲船氏ではなく同作のプロデューサーである竹内潤氏がゲーム紹介を担当した。2人のプレイヤーが、それぞれクリス・レッドフィールドとシェバ・アローマを操作するデモプレイを見ることができた

Xbox 360に60Gバイトモデルが登場――既存モデルの価格も改定

　既報の通り、Xbox 360のスタンダードモデルとして、ハードディスク60Gバイト同梱版を発売することが発表された。発売日は9月11日、価格は2万9800円。これに伴い、「Xbox 360 エリート」を3万9800円に、「Xbox 360 アーケード」を1万9800円の新価格に改定することも明らかになっている。

　新モデルの投入と既存モデルの価格改定について泉水氏は、「より買い求めやすい価格で本体を提供することで、Xbox 360のエンターテインメントをひとりでも多くの人に体験してほしいと考えました」と説明。Xbox 360の発売から約2年半が経ち、タイトルの拡充やプラットフォームの進化を積み重ねてきた中での戦略のひとつであることを強調するとともに、「一部のアナリストからは、Xboxに期待するのは次世代機と言われますが、そんなことはありません。日本のゲーム市場、ゲーム業界の台風の目となるべく、今後も頑張っていきたい」と力強く宣言した。

　なお、9月11日はインフィニット アンディスカバリーの発売日でもあることから、本体購入者に先着で「インフィニット アンディスカバリー 特製フェイスプレート」を店頭にてプレゼントするキャンペーンも行われる。数量限定となっているそうなので、店頭での確認は怠らないようにしてもらいたい。

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