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「注文しようぜ! 俺たちの世界」レビュー:タイトルに偽りなし――義務や使命ではなく“自主性”を重んじます (2/2)

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予算を考えてご利用は計画的に!

 さて、先にも述べたが、本作の肝はASでの冒険フィールドの注文だ。まずは、役所で市民から寄せられたクエストを受け、その説明からどんなタイプのモンスターを倒せばよいのか判断する。その後、ASの受付に行って発注書を作成する。

 序盤で発注できるのは、冒険フィールド2エリア。そこで地形タイプと出現するモンスタータイプを指定する。例えば、エリア1は「荒野/無料、獣/1000G」、エリア2は「草原/1000G、虫/無料」といった具合だ。これで2000Gの経費がかかる。森林にしか出ない獣系のモンスターや、草原で出現しやすい植物系モンスターなど、地形とモンスタータイプの組み合わせでどんな敵が現れるのかが決まるのだ。

photo 市民からのクエストが並ぶ役所。ほかにもショップの店員や町の住人から個別にクエストを頼まれることがある
photo 依頼されたアイテムはモンスターからドロップするものが多いが、時には追加発注した宝箱に入っている。クエストの説明文をよく読もう

 また、ゲームが進むと別途料金で迷宮が加えられ、さらにエリアも増える。エリア1とエリア2の特定の組み合わせによってのみ出現するモンスターもいて、経費はかかるがいろいろなバリエーションを試していくのが醍醐味だ。フィールドに点在する石碑などから情報を仕入れ、試行錯誤してみよう。

 発注が終わったら、施設の奥にある扉をくぐり、インドアな冒険に飛び出す。各エリアはワンマップで、隅から隅まで回ってもそれほどかからない。経験値稼ぎで粘らなければ1回のプレイが比較的短時間で済む。これも気楽に遊べるひとつの理由だ。

 敵とはランダムエンカウントで戦闘に突入する。バトルスタイルは、マス目状の戦闘フィールドで戦うシミュレーションRPG風。順番が来たキャラクターは、行動力(AP)を消費して移動や攻撃を行う。AP内であれば複数の攻撃も可能だ。行動力を使い切るか防御を選ぶとターンは終了。モンスター、もしくは次の仲間のターンに移る。

 重要なのは行動終了時にAPを2消費するコマンド「待ち伏せ」だ。自分の攻撃範囲に敵が入ってくるとカウンター攻撃が発動し、1.5倍のダメージを与える。敵がハマったときの手応えは気持ちいい。特に攻撃範囲が広い武器でのカウンター攻撃は有効で、この待ち伏せを軸に作戦を組み立てるのが基本的な戦略となるだろう。

 戦闘は全体的にバランスが取れていてテンポもよい。画面切り替えのロードも速くて快適だ。また、いつでも戦闘から「逃げる」が可能なので、ストレスもたまらない。敵が狙ったアイテムをすぐ落とすとは限らないが、何回戦ってもそれほど苦にならず、逆に達成感が味わえる。

 もし、普通の冒険に飽きてしまった場合は、発注の時にオプションで「ハプニングチケット」を使おう。強敵の召喚や自爆装置の作動、カジノ出現など、ASが仕組んださまざまなイベントが起こる。たまには計算できない状況もよいものだ。

photo エンカウントした場がバトルマップになる。敵はもちろん、仲間も通り越せないので動かし方にやや工夫がいる
photo 武器は2種類装備できて、APを使わずに持ち替えられる。敵の色から属性を判断して、弱点を突く

photo 魔法は「魔片」を組み合わせて作る「魔結晶」を装備して発動する。レシピは石碑からヒントをもらおう
photo 移動せずにマップ内のどこでも攻撃できるのが魔法のメリット。中には便利な全体攻撃魔法もあるようだが……

自主性がモチベーションにつながる

 本作は“注文しようぜ”とタイトルにある通り、自分から冒険フィールドを選んで遊ぶ“自主性”がゲームの前提になっている。ここがポイントだ。

 多くのRPGは“世界を救わねばならない”“人々を守らなければならない”と、義務や使命を押しつける。だから、いつの間にか戦闘はシナリオの障害として立ちはだかってくるように感じられる。だが、本作は自分で決めて自分で戦う。それだけに、戦闘にも前向きになれるのが長所だ。ある意味、ゲームのルーツに回帰するタイトルと言えるかもしれない。

 ただし、戦闘に主眼を置いているため、シナリオはやや控えめだ。クエストの依頼もまさにリスト風で、頼んだ住人の気持ちや物語性は見えづらい。また、キャラもにぎやかで魅力的ではあるが、世界からは浮いている感じもする。RPGに派手なイベント演出や深いシナリオを求める人にとっては、物足りなさが残るだろう。ただ、この部分を追求すると独特の軽快さが失われてしまうのではないか。二兎を追う者は一兎をも得ず、では元も子もないと思う。

 戦闘に関して言えば、細かいようだが、できればモンスターの攻撃順や属性がはっきりと分かったほうが、さらなる遊びやすさにつながっただろう。こちらは改良の余地ありと言えそうだ。

 グローバル・A・エンタテインメントが提案する、ダンジョン生成システムを使った一連のタイトルは、携帯ゲーム機の手軽さとマッチして、RPGというジャンルで存在感を増してきている。次回作はどんな切り口でバトルの楽しさを際立たせてくれるのか。期待したい。

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