ネットワークで“新しいコト”を提案するソニーソニーディーラーコンベンション2009

ソニーマーケティングが特約店向けの製品内覧会「Sony Dealer Convention 2009」を開催した。ハワード・ストリンガーCEOの提唱するネットワーク化構想のもと、ソニー製品群を「コト軸でつなぐ」というコンセプトが紹介された。

» 2009年09月09日 18時18分 公開
[上島康夫,ITmedia]

 ソニーマーケティングは9月9日、新製品の特約店向け内覧会「Sony Dealer Convention 2009」を都内のホテルで開催した。薄型テレビ「BRAVIA」の最新モデルや裏面照射CMOS搭載のサイバーショットといった年末商戦向け新製品に加え、ソニー製品群をネットワークでつなぐサービス提案など、約150機種以上の製品が展示された。

リビングとの一体感を目指した壁掛けテレビ

 昨年の年末商戦はリーマンショックによる世界的な不況の中、AV市場はかつてないほどの落ち込みを見せていたが、2009年はエコポイント特需を追い風にして薄型テレビ市場は昨対比140%程度の拡大が見込まれている。4倍速モデルを中心に好調なBRAVIAの中でも、注目を集めていたのは年末商戦に投入する新型モデル「ZX5シリーズ」(→「ソニーの“超薄型”が大きく、エレガントに――“BRAVIA”「ZX5シリーズ」登場」)だった。4倍速やエッジライトLEDといった技術面よりも、リビングの壁との一体感を重視したデザイン性をアピールしていた。

 薄型テレビの需要は、1台目に購入するリビング用テレビに加えて、「まだまだ家庭内にはSD画質の古いテレビが多く残っている。今後は2台目以降に購入されるHD画質テレビの需要が拡大していくだろう。これに対して、さまざまなセット提案を強化していく」と同社代表取締役社長 栗田伸樹氏は意欲を見せた。その1つが無線LANを使った「ソニールームリンク」だ。1台のBDレコーダーに無線LANで接続し、録画されている番組をリビングと書斎で個別に視聴するというもの。ネットワーク構築のハードルを下げるため、ペアリング済みの無線LAN機器をセットで提案していくという。

photophoto 11月中旬に発売予定の壁掛けスタイル「ZX5シリーズ」(左)。テレビの背面に取り付けるコンパクトなHDD「BRX-A350」

 3月に導入された「<ブラビア>ポストカード」は、携帯端末で撮影した写真をネットワーク経由でブラビアに送信するサービスで、現在は携帯3キャリアおよびPCからの送信が可能になっている。年末には複数の写真を送信し、テレビ側でスライドショーのように表示させることが可能になるという。ただし動画には未対応で、「お客さまから動画送信の要望は寄せられており対応を検討中」(説明委員)とのこと。このサービスは前述の「コト軸」提案の1つだ。今後さまざまな製品とBRAVIAをつなぐサービスが発表されていくのだろう。

PetaMapとPSPをつなぐ「ソーシャル・マッピングサービス」

 外出先でPSPをレーダーのように使い、レストランや観光スポットを見つけ出す新しいソフトウェア「x-Radar Portable」(エックス・レーダー ポータブル)が紹介されていた。PSPからx-Radar Portableを起動させると、現在位置を中心に半径300m/1km/3km以内に存在するスポット情報がレーダー型のインタフェースに表示される。スポット情報は「PetaMap」に登録された約40万件の情報を利用する。周辺のランドマークや現在位置に描かれる影の方向を手掛かりに、ゲーム感覚で目的のスポットまでたどり着くのがミッションだ。目的地のバルーンアイコンをクリックすれば詳細情報を確認できる。

photophoto x-Radar Portableのインタフェース。本物のレーダーらしく、時計方向に回転する走査線が再現されている(左)

 x-Radar PortableにはPetaMapのテキストデータのみ収録されているため、PNDのように地図を表示させるには別売の地図データが必要となるが、ネットワークに接続していれば地図データがなくても地図情報を閲覧できる。対応機種はPSP-1000/2000/3000、および11月1日発売予定のPSPgo。x-Radar Portableは12月上旬よりPlayStation Storeから無料ダウンロードできるという。

ソニーらしさは健在?

 デジタルカメラのコーナーでは、裏面照射CMOS“Exmor R”を搭載したサイバーショット「DSC-WX1」に人だかりができていた。Exmor Rの効果を体感できるよう、暗所での撮影で発生するノイズを一般のカメラと比較していた。Exmor Rを搭載することで受光性能が上がり、その分だけシャッタースピードを速くできるため、被写体ブレに対しても強くなるという。

 また会場にはパノラマ写真「スイングパノラマ」の撮影を体験するブースも設けられていた。シャッターを押したまま体を旋回させる100枚分の画像が連続して記録され、パノラマ写真が合成される。家庭用のプリンターで印刷するのは難しいが、インターネットで検索してスイングパノラマ対応のプリントサービス店に依頼すれば、1枚90円ほどで専用紙にプリントしてもらえるという。

photophoto スイングパノラマの撮影体験ブース(左)。撮影した画像をその場でプリントしてもらった(右)

 最後に、参考出品されていたウォークマン用のスピーカー製品を紹介しよう。iPod関連では「充電+ミニコンポ」的な使い方をする製品は多数あるが、ウォークマンにも同様の製品が投入されるらしい。詳細や発表時期は未定とのこと。ソニーらしく“意表を突いた”仕掛けが盛り込まれてくることを期待しよう。

photophoto 参考出品されたウォークマンドックコンポ(左)とアクティブスピーカーシステム(右)

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ソニー | BRAVIA | PSP | Exmor | PetaMap | 薄型テレビ | 無線LAN


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