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ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」:「でろーんでろでろ」って何? (1/3)

連載第80回にして、初めてテクモのゲームを取り上げます。プレイステーション初期にヒット作を次々とリリースした同社ですが、実はプレイステーション第1弾は、「でろーんでろでろ」なるソフトだったのです。

深谷市で! ねーソックリ

wk_091116game01.jpg 上越新幹線で熊谷へ行き、高崎線に乗り換えて深谷に到着。バスの本数が少なかったので、渋沢栄一記念館や日本煉瓦史料館へは行けず

 今回取り上げるゲームは「でろーんでろでろ」(テクモ)。1995年に登場したアーケードゲームで、同年末プレイステーションに、翌年セガサターンに移植された。いわゆる落ちものパズルであり、落ちてくるぷ……じゃなかった、“でろ”は四角くて、積み重なるとまるでレンガのようだ。

 というわけで、レンガにゆかりの深い埼玉県深谷市を訪れた。深谷駅で降りて駅舎を見てみると、東京駅にそっくりだった。深谷市は実業家・渋沢栄一の故郷で、渋沢らが1887年(明治20年)に日本煉瓦製造という会社を設立。地元の良質な土で造られたレンガは、法務省旧本館や日本銀行本店、赤坂迎賓館など、東京の大きな建物に使われた。

 そして、日本で多分最も有名なレンガ建築物である東京駅。ここにも日本煉瓦製造のレンガが使われている。それにちなんで、深谷駅は東京駅を模した建物になっているのだ。もっとも、駅舎が線路をまたぐ形で建っていて、本当に全部レンガで造るとつぶれてしまうため、駅舎自体は鉄筋コンクリート製で、外側をレンガ調に装飾してあるのだとか。それにしても壮観である。

 さて深谷といえば、生産量全国1位を誇る長ネギが有名だが、「でろーんでろでろ」の“でろ”も、ネギのように長く伸びるのが特徴だ。

wk_091116game02.jpg 東京駅そっくりの巨大な建物が、高架の上に建っている図はインパクトがある
wk_091116game03.jpg 参考までに、こちらが本物の東京駅。現在は、両側の屋根を戦前の姿に復元するため工事中

くじけるな! 落ち込むな! ぷよ○よするな!

wk_091116game04.jpg プレイステーション版の画面。2つのフィールドの間に、次に落ちる“でろ”の色や、敵キャラクターが表示される

 1996年から1997年にかけて、テクモはプレイステーションでヒットを連発した。刻命館、ギャロップレーサー、モンスターファーム。また同時期にアーケードで人気となったデッドオアアライブも、後にプレイステーションへ移植された。だがそんなテクモのプレイステーション第1弾ソフトは、刻命館でもギャロップレーサーでもなく、落ちものパズル「でろーんでろでろ」だった。

 2個セットで落ちてくる“でろ”は、同じ色のものが4個くっつくと消える。“でろ”を消して、対戦相手のフィールドに“じゃまでろ”(おじゃま玉)を落とし、相手フィールドの左から3列めを埋めると勝ちとなる。

 ……「ぷよぷよ」(コンパイル)そっくりな仕様である。

 そっくりなのはゲームシステムだけではない。“でろ”の色味や顔の表情、「おじゃま」「連鎖消し」などの用語、2つのフィールドの間に敵キャラクターがいる画面構成まで。

 「ぷよぷよ」と違うところは、消えた“でろ”の周りにある“でろ”が横に腕を伸ばす点。伸びた腕が別の“でろ”に触れて、それで同じ色が4つ以上くっつくとまた消えて、連鎖消しになる。また、伸びた腕はおじゃまぷ……じゃなかった、“じゃまでろ”を消すことができる。

 もう1つの特徴は、連鎖が起こった時に動くスロットが画面上部にあること。ボタンを押してどこかの列に止めると、その後その列に落ちてくる“じゃまでろ”はコインになって消える。

wk_091116game05.jpg “でろ”から伸びた腕は、同じ色の“でろ”にくっつく。違う色だと絡まるけれどもくっつかず、すぐ元に戻る
wk_091116game06.jpg 5連鎖、6連鎖くらいになると、背景の演出がどんどん派手になっていく
wk_091116game07.jpg スロットをうまく左から3番めに止めれば、大量の“じゃまでろ”が降ってもとりあえず時間を稼げる

 「ぷよぷよ」については単行本「レトロゲームが大好きだ 平成編」にも書いたので、詳しくは述べないが、「ぷよぷよ」のヒットに触発され、色や絵柄を合わせ、連鎖を狙って何かを消す落ちものパズルがいくつか登場した。

 「ぷよぷよ」自体は2000年発売の「ぷよぷよBOX」に収録されるまで、プレイステーションに移植されておらず、「ぷよぷよ通」も「でろーんでろでろ」の発売時点では、まだ移植されていなかった。

 かつてスーパーファミコンに「ストリートファイターII」(カプコン)が移植される前、対戦格闘ゲームの「らんま1/2 町内激闘篇」(メサイヤ)がヒットしたという例もある。「でろーんでろでろ」もその線を狙ったのかもしれない。

 でもそう考えると、既に「ぷよぷよ通」が発売されていたセガサターンにまで、なぜ移植されたのか説明がつかない。

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