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日々是遊戯:あなたの良心が試される、革命的決済サービス「Kwedit」ってなんだ?

クレジットカードも電子マネーも不要で、今すぐオンラインゲームのアイテムが買える――そんな魔法のような決済サービスがアメリカでスタートしました。

決済サービスなのに、決済しなくてもいい!?

 オンラインゲームやソーシャルゲームで遊んでいると、ついつい手を出したくなるのが有料アイテム。筆者もmixiアプリの「ブラウザ三国志」に一時期ハマっており、「今すぐこのアイテムを買えば……!」なんて生唾を飲み込んだことがしばしばありました。

 まあ、大人の場合は「欲しい!」と思ったらすぐに決済できるのでいいんですが、クレジットカードが使えない未成年の場合はそうもいきません。そんな時、クレジットカードも銀行口座も不要で、思い立ったらすぐにお目当てのアイテムを購入できるサービスがあったら便利だと思いませんか? もちろん、コンビニに電子マネーを買いに走る必要もありません。

 こう書くとまるで魔法のようですが、アメリカで実際にそんなサービスが開始され、大きな波紋を広げています。サービス名は「Kwedit(クウェジット)」。アヒルのロゴマークからも分かるとおり、アヒルの鳴き声と「Credit(クレジット)」をかけてあるわけですね。

wk_100323hibikore01.jpg Kweditのトップページ

 このサービスがスゴいのは、「約束」だけでゲーム内アイテムが買えてしまうこと。クウェジットに登録したユーザーは、「後でちゃんとお金を振り込みます」という約束をクウェジット側と交わすことで、カード決済も銀行振り込みもなしで、いきなり有料アイテムを購入することができてしまう。ドラえもんの道具に「後で○○するから、今すぐ○○させて!」と約束すると、すぐにそれを叶えてくれる――というものがありましたが、イメージとしてはまさにそんな感じです。

 そしてもっととんでもないのが、その「約束」にはなんの法的拘束力もないということ。クウェジットでアイテムを購入した後、本当にお金を振り込むかどうかはユーザー次第。払わなかったからといって、クウェジットから怖いお兄さんが取り立てにくるようなことはなく、子供がクウェジットで買い物をしまくったとしても、親がその責任を負うようなこともありません。そのかわり支払いが遅れれば「Kwedit Score(クウェジットスコア)」と呼ばれる「信用度」のようなものが下がっていき、何度も約束を破るといずれは使えなくなってしまう。逆にちゃんとお金を振り込めばスコアは上がっていき、より多くの金額を使えるようになっていきます。一応、ちゃんと払わせるための抑止力のようなものは仕組みとして持っているわけですね。

wk_100323hibikore02.jpg ペット育成ゲーム「FooPets」でKwedit決済を利用しようとしているところ

wk_100323hibikore03.jpg 自分の信頼度を表す「Kwedit Score」。きちんと支払わないとこれが下がっていきます

 決済サービスなのに、決済しなくてもいい。聞けば聞くほど魔法のようですが、どうしてこんなサービスが成立してしまうんでしょうか? クウェジット側が先日発表したところによると、正式サービス開始から約1カ月が経過した時点で、ユーザーによる支払い率は約26%だそうです。これはつまり約4分の3ものユーザーが、ちゃんと約束を守らずに購入代金を踏み倒しているということ。これじゃあクウェジットも、アイテムを販売しているメーカー側も大損じゃないか! ――と普通は考えますよね。

 しかし逆に「26%ものお客が支払ってくれた」と考えてみたらどうでしょうか。クウェジット利用者の大半は、クレジットカードも銀行口座も持たない低年齢層が中心。つまり本来ならば、メーカーにとっては絶対にお客になり得なかったはずの層です。また徴収率26%ということは「100円の商品を26円に値引きして売った」のと実質的には同じことですが、ゲームのアイテムなら原価は0円ですから、とにかく売れさえすればメーカーはちゃんと利益を得ることができます。「本来1円も払ってくれないはずの層からお金を徴収できるのなら、たとえ74%OFFでもいい!」と賛同するメーカーは少なくないのではないでしょうか。

 いやはや、こうして見ると確かによくできたビジネスモデルのように思えます。現時点ではまだ北米の一部タイトルにしか対応していませんが、もし軌道に乗ればオンラインゲーム業界にとって大きな衝撃となることは確実。本当にちゃんとビジネスとして成立するのか? 今後日本に上陸することはあるのか? 気になる点はまだまだ多いのですが、今もっともホットなサービスのひとつとして注意深く動向を見守っていきたいところです。

(C) 2010 Kwedit Inc.



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