20代女子チームがつかんだ「ゲーム初心者女子」のハート 300万人突破「恋してキャバ嬢」(2/2 ページ)
ターゲットユーザーも2人と同じ、ゲーム初心者だ。「説明書を読まないとプレイできなかったり、やり方を聞かないと分からないようなゲームではなく、わたしでもできるものを作ろうと思った」と菊池さんは振り返る。
アバターの着せ替え、イケメンとのやりとり、簡単なアクションゲーム――など、多彩な機能をまとめて盛り込んだのは、「ターゲットはあえて絞らず、広く取り込んだほうがいい」と考えたため。各機能は、既存の人気ケータイゲームなどを参考にしながら作り込んでいった。
ゲームは未完成の「α版」としてスタートしており、出勤できる店や、イケメンのバリエーション、アバターアイテムの種類などは徐々に拡大。人気を受け、企画・運用チームも最初の2人から7人に増えた。
人気アイテムは「盛った髪の毛」「豊胸ドレス」
恋してキャバ嬢の遊び方は、大別すると(1)イケメンとの疑似恋愛、(2)アバター着せ替え――の2種類あるが、大多数のユーザーが、アバターの着せ替えをメインに楽しんでいるという。アバターをかわいくし、友人同士で見せ合ってコメントを付け合ったり、「みんなのめちゃ盛りコーデ」コーナーへの掲載を目指す――といった楽しみ方だ。
アバターアイテムは、服やかばん、アクセサリー、髪型など多種多様。「小悪魔agehaなど雑誌や、ネットも参考にしながら」(三田さん)チームみんなで考え、季節やニーズに合った新アイテムを追加している。価格は数十円〜高くても300円程度。アイテム課金ゲーム初心者のユーザーでも抵抗なく払いやすい価格帯に抑えているという。
一番人気のパーツは、服やかばんではなく「盛った髪の毛」だ。理由は「(実生活では)普段、あんなに盛れないから」(プランナーの小林果奈さん)。アバターが頭でっかちで髪の毛の占める部分が大きく、目立つというのも、盛った髪の毛人気の理由。衣装では、和服や、胸が大きくなる「豊胸ドレス」が特に人気を集めたそうだ。
mixiは「ライト」、モバゲーは「ゲームに慣れている」
プラットフォームごとにユーザー層は異なるという。mixiはゲームに慣れていないライトユーザーが多い一方、モバゲーはヘビーユーザーが多く、「最初に出したシナリオを1日で消化したユーザーもいた」(菊池さん)。GREEでのサービスは始まったばかりだが、モバゲーより年齢層が高そうな印象を持っているという。
ユーザーのアクティブ率は非公開。口コミで広がるソーシャルゲームは、新しいものに次々に乗り換えられてしまう特性もあり、一度はプレイしたものの、やめてしまったユーザーも多いようで、継続率の向上も重要な課題。雑誌に広告を掲載するなどし、新規ユーザー獲得と、既存ユーザーの呼び戻しを試みている。
今後は、継続率を高める機能を盛り込むほか、お笑い芸人の来店や人気モデルとのコラボアバターなど、芸能人とのコラボ企画を広げていき、アクティブ率の向上やユーザー層の拡大を図っていく方針。PC版、Facebook版など各種プラットフォームへの横展開も計画している。
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