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なぜ、人はゲームにハマルのか?:第7回:ハイスコア更新は常に命がけ! 「ボーナス獲得=ハイリスク」の法則 (1/3)

「なぜ、人はゲームにハマルのか?」をまじめに考察する不定期企画の7回目は、ハイリスクハイリターンをゲームで解説いたします。

危ないと分かっていても、ついつい取りたくなってしまうボーナス得点

 いつの時代も、ゲームを夢中になって遊ぶために欠かせないのがスコア(得点)の存在。みなさんも自己ベストの更新を狙ったり、あるいは他のプレイヤーたちと競争することによってモチベーションがアップした経験を今までに何度となくしていることでしょう。

 あらゆるゲームにおいて、スコアを効率的にアップするために必要となるのがコインやドル袋などのデザインが施された、取ると高得点が加算されるいわゆるボーナスアイテムです。取れば高得点……と口で言うのは簡単ですが、いざ実際にプレイしてみるとアイテムが取りにいくい場所にあったり、操作をちょっと間違えると主人公が敵に捕まってミスになるリスクが高くなるような仕掛けが必ずと言っていいほど存在します。そんな危険が伴うと頭では分かっていても、プレイヤーは自らの実力を示すバロメーターであるスコアを1点でもアップさせるべく、少しでも多くのアイテムをゲットして得点を稼ごうとついついチャレンジしたくなってしまいます。このような「ボーナス獲得=ハイリスク」という図式は、ビデオゲーム草創期から今日に至るまで続く伝統であると言っても過言ではありません。

 その典型的な例を有名タイトルからひとつ挙げると、1983年に任天堂がファミリーコンピュータ本体と同時に発売した「ドンキーコング」(※アーケード版は1981年)があります。本作にはパラソルとバッグの得点アイテムがあり、取るとそれぞれ800点のボーナスが入るようになっています。特に凝っているのが2面に登場するバッグの位置で、これを取るためには高速で飛んでくるスプリングと、近くをウロウロしている火の玉のいないスキを突くことが必要で、取るタイミングを間違えるとミスになる危険性が格段にアップします。

 また、1986年にハドソンが発売したファミコン用ソフト「高橋名人の冒険島」でも、ボーナスアイテムのポットや得点の高いフルーツ(メロン)の多くが、ジャンプ後の着地点を少し間違えると谷底に落ちたり敵に触れてミスになってしまうような、実に巧妙(?)に計算された場所に配置されています。本作では、例えこれらのアイテムを取らなくてもゴール地点にさえたどり着ければステージクリアとなるのですが、いざ画面内に文字通りおいしそうな得点源が出現すると、プレイヤーはリスクがあるとわかっていても思わず取りたくなってしまいますよね。

 と、いうことで今回は「ボーナスの獲得=ハイリスク」というゲームの法則を、実際のプレイ映像を交えながらいろいろお話していくことにしましょう!

wk_110214naze01.jpgwk_110214naze02.jpg ファミコン版「ドンキーコング」の2面では、バッグをゴール地点から遠く離れた場所に置くことで得点を稼ぐ難易度を高めている

(C)1983 NINTENDO
wk_110214naze03.jpgwk_110214naze04.jpg 「高橋名人の冒険島」では、着地を失敗するとミスになりやすい場所に高得点アイテムがあることが多い

(C)1986 HUDSON SOFT

古来から、ボーナスは常にリスクと隣り合わせというのが「お約束」

 スコアアップのために高いリスクを負う分かりやすい例としては、KONAMIが1984年に発売したアーケードゲームの「サーカスチャーリー」があります。本作の火の輪くぐりのステージでは、ときどき中心部にドル袋が置かれた火の輪が出現し、タイミングよくジャンプしてくぐればドル袋が取れてボーナス得点が入るようになっています。

 ムービーを見ていただければ明らかなように、ドル袋のある火の輪は通常のサイズよりも小さくなっているため、ジャンプのタイミングがよりシビアになっています。また、小さい火の輪はくぐらずにそのままスルーしてもミスにはならないので、得点を稼ぐかどうかの選択はもっぱらプレイヤーに委ねられています。よって本作のような場合は、得点を稼ぎたい人だけがハイリスクを負う仕組みになっているというわけですが、いかにも価値の高そうなドル袋がいざ画面内に出てくると「取らずに放っておくのはもったいない!」という気分になって、やはり危険を冒してまでもついついチャレンジしたくなってしまいますよね?

※「サーカスチャーリー」:プレイステーション版「コナミ80'sアーケードギャラリー」を使用
(C)1998 1999 KONAMI ALL RIGHTS RESERVED.

 さらに面白いのが、1989年にタイトーが発売した「キャメルトライ」。本作は迷路を左右に回転させて、制限時間内に画面中央に表示されたボールをゴール地点まで導くというとてもユニークなアクションゲームで、特定の地点を通過したりボールをぶつけて破壊するとボーナス得点やタイムが加算されるギミックがコース上のあちこちに存在するのが特徴です。

 これらのギミックもやはり、狭い袋小路やボールを当てにくい位置にあるケースが非常に多いことがムービーを見るとよく分かります。また、場所によっては得点が増えるのと同時にボールが大きく弾かれたり、操作を誤った場合は触れるとタイムを減らされるブロック(※×マークの位置)にぶつかりやすくなるリスクも発生するのです。また、途中で時間が切れると即ゲームオーバーとなってしまいます(※)から、プレイヤーはこれらのギミックを積極的に利用するか、あるいはゴールへの最短距離を目指すのかという状況判断が常に要求されるスリル感も満喫できるというワケですね。

※筆者注:厳密には、タイムオーバー後の抽選イベントで運よく当たりを引くと一度だけ復活するシステムが存在します。
※「キャメルトライ」:プレイステーション2版「タイトーメモリーズ上巻」を使用
(C)TAITO CORP. 1978-2005

 アイテムこそ存在しないものの、特定の地点を通過することでボーナスが加算される仕掛けも古くから見受けられます。

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