5月11日（現地時間），任天堂はかねてより注目を集めていた新型携帯ハード“Nintendo DS”を正式にお披露目した。

　この発表は，E3に先立って行われた同社のメディアブリーフィング会場にて行われたもので，同社社長の岩田聡氏が実機を手にとって観衆に披露。Nintendo DSが実現する，“ゲームの未来”を示してみせた。

　まず，Nintendo DSを実際に目にして驚いたのが，その精彩かつ高性能な画面描写性能。「ゲーム機は性能ではない」と公言する任天堂だが，新ハードNintendo DSは「スーパーマリオ64」や「メトロイドプライム」といった3Dゲームがスイスイ動くほどの性能！

　決して「性能面」での手抜かりがないことを実際の動作画面で示した。

　これに続くサプライズは，Nintendo DS特有の「ゲーム体験」。画面を直接触れてゲームを操作するタッチスクリーンの採用や，内蔵マイクによる音声認識など，従来の入力系統とは異なる「感覚的」な楽しさが体験できる構成になっている。

　このほか，GBAとの完全互換によるソフト資産の継承，ワイヤレス通信機能，コンパクトカードを使用した新メディアの採用など，ゲームボーイで築いてきた携帯ゲーム機の牙城を守る「切り札」としての機能を満載しての登場と相成った。

　特に新メディアと従来のGBAカートリッジとを共有させるために設けられた2つの異なるスロットには要注目。1つのハードに2つのソフトを挿入できるわけで，これを用いた新たな遊びも登場しそうだ。

　この任天堂の新ハード。日本と北米で年内に発売予定。豪州や欧州でも来年の第一四半期には投入予定とのことで，GBAで築いた優位を維持しつつSCEのPSPに対抗していく構えだ。