気になるものを撮ると詳細が分かる──NTTとセガ、ドコモがデモNTTグループコミュニケーションEXPO

» 2005年12月22日 00時56分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 携帯カメラは今や、コンパクトカメラの代わりとしてのみ使われているわけではない。QRコードのような、携帯カメラで撮って、より詳しい情報にアクセスする──という情報獲得手段としての利用が増えてきている。

 NTTグループコミュニケーションEXPOでは、NTTドコモ、NTTとセガが携帯カメラを使った情報取得の新たな手段を提案している。

 いずれも、実際の製品の特徴点をデータベースに登録し、携帯カメラで撮影した写真と照合することで対応する製品のURLを携帯に送り返す仕組み。気になるものを撮影すると、その特徴となるポイントがサーバ側に登録された特徴と同じものを検索し、合致すると詳細データを送信するというもので、いわば製品(オブジェクト)自体がバーコードになるといったイメージだ。

 オブジェクト認識技術のメリットについてNTTドコモの説明員は「製品によっては、建物のように物理的にバーコードを添付できない形状のものもあり、また美術品などのようにバーコードを添付するとイメージを壊すようなものもある。こうした場合に役立つ」と話している。

NTTドコモは、会場内で仮想鎌倉旅行を体験できる「ケータイでGO」ブース内でオブジェクト認証を紹介。家紋の付いたちょうちんなどの美術品を携帯カメラで撮影するとiアプリ経由でデータベースとの照合が行われ、対応する情報を取得できる


NTTとセガは、ブロードバンド&ユビキタスカフェコーナーでオブジェクト認識を紹介。サクラ大戦やソニック・ザ・ヘッジホッグのフィギュアを携帯カメラで撮影すると、詳細情報にアクセスできるURLが携帯電話に送られる


NTTとセガが提案するオブジェクト認識の操作フロー

 NTTドコモ、NTTとセガのオブジェクト認識は、オブジェクト情報の取り方に若干違いがある。NTTドコモは平面をベースに色や形などのオブジェクト情報を取っていると説明員。「1枚の画像を分割して、どの位置にどんな色や形があるのかといったオブジェクト情報をデータ化しているイメージ」(NTTドコモ説明員)

 対するNTTとセガは、「多面でデータを取っており、それらを重ね合わせて圧縮している。このため照合のやりとりに時間がかからない」(NTT説明員)としている。「輪郭や模様も抽出しているので、照明の影響で一部が光ってしまったり、隠れてしまうような場合でも認識できる」(同)

 商用化についてはNTTとセガのオブジェクト認識システムが、「来年4月から8月くらいに商用化の見込み」(説明員)としている。

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