「世界に通用するアニメ人材を」――初の専門大学院、来春誕生へ

アニメ産業が集積する東京都杉並区から、世界レベルのアニメプロデューサー輩出を目指す

» 2005年03月31日 22時27分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 「世界に通用するアニメプロデューサーを育てたい」――ワオ・コーポレーションの西澤昭男社長は、日本初のアニメ専門職大学院「WAO大学院大学」にかける意気込みを語る。「クリエイティブ教育推進特区」に認定された東京都杉並区に、同社が「株式会社立」として設置予定だ。6月に文部科学省に設置申請し、来年4月の開校を目指す。

 同大学のカリキュラムは2年間。「デジタルアニメーション研究科」に、高度な映像表現の習得や監督などの人材育成を目指す「演出・監督領域」と、企画開発やマーケティングなどを学ぶ「企画・プロデュース領域」を設置し、各30人を募集する。修了者には「アニメプロデュース修士」の学位が与えられる。

杉並区の山田宏区長(左)とワオの西澤昭男社長

 「国内アニメプロダクション430社のうち、71社が杉並区にある」――3月31日開幕した「東京国際アニメフェア 2005」会場で、杉並区の山田宏区長は同区が国内アニメ産業の集積地になっている現状を説明した。

 同区は2000年に「アニメの杜すぎなみ」構想を策定し、地場産業としてアニメを支援してきた。アニメフェスティバルを開催したり、アニメミュージアムを設立したほか、アニメーター育成のための現場研修も提供し、人材育成にも力を入れている。「国内アニメ産業の空洞化が問題視されている中、人材育成はアニメ産業振興の重要なキー」(山田区長)。

 ワオは、学習塾「能開センター」などを展開する教育事業者。1997年にデジタルクリエイターを養成する「WAOクリエイティブカレッジ」を創設し、2003年にはアニメ製作会社「ワオワールド」を設立するなど、アニメ関連事業にも力を入れてきた。

 同社の西澤社長は「日本アニメは世界的に評価が高まっている」とし、世界に通じる監督や演出家、プロデューサーを育てたいと意気込む。シナリオや絵コンテ、CGなど製作面の知識だけでなく、予算管理やプロジェクト管理といったマネジメント知識に加え、国際展開に対応できる英語力も身につけられるカリキュラムを組む予定だ。

 同区内のプロダクションからクリエイターを講師として招くなど、地域との連携も計画している。「院生が中心になってアニメを企画し、地域のプロダクションと協力して製作していきたい」(西澤社長)。

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