前代未聞、FPSも楽しめるRPG(1/2 ページ)

ファンタジーな世界を冒険するアクションRPG、「Sudeki 〜千年の暁の物語〜」。日本で最も人気が高いジャンルであるRPGが、とにかく少ないXboxにおいて、本作はファンに迎え入れられる素質を秘めているのだろうか?

» 2005年07月22日 14時38分 公開
[板橋舟人,ITmedia]

2つに引き裂かれた世界、Sudekiを駆ける

 「Sudeki 〜千年の暁の物語〜」の舞台は、もとは1つだったが過去に分断されたという2つの世界。片方の光あふれる世界ハスキリアでは、人々は平和に暮らしていた。だが、いつからかもう1つの世界アクロリアより侵攻を受け、街の人々の平和な暮らしはすでに過去のものとなっていた。

 本作の主人公のひとりであり、ハスキリアにある王国イルミナの騎士団に所属する剣士「ナッシュ」。彼がどのように冒険を行い、新たな仲間たちと出会っていくのか。そして、もう1つの世界アクロリアとは? この謎を解き明かすのが、ストーリーの根幹の部分である。

各キャラクターの魅力はどうなのよ?

 ゲームの詳しい内容に触れる前に、まず目を引くのが、そのパッケージイラストである。硬派かつ濃いイメージがあるXboxの中で、強いていうなら“萌え”系であるこのイラストはかなり異彩を放っている。

 また、キャラクターボイスも緑川光氏をはじめとした、国内でも屈指の声優陣が担当。あまり、というかほとんど声優に詳しくない筆者であるが、ここまで期待感を煽られると、1秒でも早くプレイしたくなる。というわけで、早速プレイ開始!

photo かなり良い感じのパッケージ画像。このイラストを見ているだけで、これからの冒険にドキドキワクワク

 主人公は全部で4人いるのだが、最初に操ることとなるのは、剣士である“ナッシュ”。どうやら訓練に寝坊したようで、上官っぽい人に怒られるシーンからゲームは始まる。

 すでにこの時点でキャラクターはしゃべりまくり。声優陣の演技が素晴らしいのはもちろんのこと、それ以上に声色が各キャラクターのイメージにぴったりだ。ボイスに関しては、文句の付けどころがない。この時点からして物語にグーっと引き込まれる……のだが、気になる点がひとつだけ。なんだか、ゲーム中のキャラクターは格好悪くないですか?

photo 最初に操る主人公、ナッシュ。正義感あふれる主人公らしい青年だ。ゲーム中はちょっと頬骨が気になる

 ……うーん、何度見てもちょっと微妙。主人公たちはまだ許せるけれども、サブキャラクターたちはちょっと格好悪い。まあ自らの想像力で補完しようと思う。

photo とある村にいるティーボルさん。あなたの目にはどう写りますか?

戦闘シーンはまんまアクションゲーム

 物語を少し進めたところ、“街道にアクロリア軍が出現したので退治してこい”との依頼を上官より受ける。準備もそこそこに、さっそく街道に向かったところ、突如画面が暗転。そう、初めての戦闘がついに訪れたのだ。

 本作の戦闘は、「ドラゴンクエスト」シリーズに代表されるコマンド選択タイプではなく、アクションタイプ。だが、想像以上にアクション要素が高く、ややオドロキ。“まんまアクションゲームじゃないの”と思えるくらいだ。アクションゲームが好きな筆者にとって、これはうれしいサプライズである。

 たとえば攻撃に関しては、縦に斬る攻撃、横に斬る攻撃の2種類がある。この攻撃をタイミング良く連続で繰り返すことで、連続攻撃である「コンボアタック」を繰り出せるのだ。

 「コンボアタック」は、通常とはモーションも威力もまったく異なる攻撃を繰り出す強力な技で、ボタンの組み合わせによって出る技が変化する。戦闘を効率よく進めるだけではなく、見た目にも派手で爽快感が高い。いかに「コンボアタック」を決められるかが、本作の戦闘のキーポイントとなる。

photo こんな感じで、実際に剣を振り回して敵を攻撃していく。当然ながら、敵に当たらなければダメージは与えられない
photo タイミング良くボタンを押すと繰り出せる「コンボアタック」。いわゆる連続攻撃で、攻撃の主軸となる
photo 必殺技である「スキルストライク(いわゆる魔法)」を使用すると画面が暗転、派手なエフェクトと共に敵に大ダメージ!

 攻撃だけではなく、回避行動もけっこう多彩だ。ガードはもちろん、側転やバック転などを行うことができ、上手に活用すれば敵の攻撃を完全に避けることも可能である。

 ちょこちょこ移動して敵の攻撃を避け、生じたスキに「コンボアタック」をたたき込んで大ダメージ。すぐさま他の敵が襲ってくるので素早く回避し、状況をうかがう。数々のアクションを使いこなし、その場その場で最適な判断を行うアクションゲームの醍醐味は、バッチリ味わえる。

 戦う前にある程度結果が予測できるコマンド選択方式のバトルに比べ、より“自分の実力で戦局を左右している感”が強いため、勝利したときの達成感は非常に高い。また文字通りキャラクターを操作しているわけで、主人公との一体感の高さも特筆すべきであろう。

photo 敵の攻撃は、ガードさえしてしまえばノーダメージ。ただし、ガードできない攻撃も多いので油断は禁物だ
photo 素早く横転する回避行動も可能。相手の攻撃を横転で素早く避け、敵の攻撃のスキに反撃する、なんてことも可能

間接攻撃キャラはFPS!

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