エレクトロニック・アーツのプレスイベント訪問記(1/3 ページ)

この時期になるとなぜかアメリカはカリフォルニアへと旅をする筆者。今回は世界最大のソフトメーカー・エレクトロニックアーツの本社で行われたプレスイベントに突撃してみた。

» 2005年08月08日 08時48分 公開
[岩井省吾,ITmedia]

 先月、アメリカ・カリフォルニア州のレッドウッドシティにあるエレクトロニック・アーツ レッドウッドキャンパスにて、プレスイベントである「Hot Summer Night 2005」が行われた。このイベントでは今年の夏から来年春ごろまでに、北米地域で発売する新作タイトルが公開されるもの。

 このレッドウッドキャンパスはEAの本社機能のほか、The Simsシリーズを手がけるEA Maxis、ウルティマオンラインを手がけるOrigin、そしてロード・オブ・ザ・リングシリーズなどの開発チームがここでゲームを開発している。タイトルを紹介する前に、その中の一部をちらっと見てみよう。

ここがEAの本社入り口。広いキャンパスには開発ビルのほかに広い中庭、体育館なども。日本未発売のNFL Streetではこの中庭でゲームを展開する
さすがは世界最大のソフトメーカー。入り口に通じる道にはElectronic Arts Driveとついている
中庭の向こうには迷路が。中心には……? カタツムリ???
EAの社内には同社ロゴグッズなどを発売するEAストアがある
受付の前には5.1chサラウンドシステムを装備した試遊台が。編集部にも欲しいくらい
全世界で100万本以上を突破したタイトルを表彰する盾がびっしりと。ちなみに今のところ一番売れたタイトルは「ハリーポッターと賢者の石」で900万本(全プラットフォーム)
ゲームの展示は体育館で行われた。本当にバスケができるくらい広い。ちなみにロサンゼルススタジオにはバレーボールコートまであるらしい
ヨガ教室まであるなど、レクリエーション施設も充実。今日はなぜかバイシクルマシンがここに置いてあった

 同行したEA広報・高橋さんもここに移住したくなったと言い出す始末。うちもこんな環境で仕事したい。

 なお、今回は次世代機(Xbox 360)での展示はなし。ちょっと残念な気はするが、基本的には既発表タイトルの移植版なので見送られたというところがありそうだ。とはいえ、現世代機よりパワーアップした内容がE3出展時では確認できたので、次の機会に期待と言うところか。

日本のメディアで初めて! BLACKを遊んできました

 統合ミドルウェア・Renderwareでおなじみのクライテリオン・ソフトウェアのフラグシップゲーム開発部門・Criterion Games。そのCriterionがEAに買収される前から極秘開発されていたFPS「BLACK」。E3ではシアター形式でノンプレイアブル出展されていたのだが、筆者は見ることができなかった。だが、今回のHot Summer Nightで緊急極秘出展! しかもプレイアブル! さらに来ているコンシューマ関係のゲームメディアの日本人は筆者だけ!! ということで、日本のゲームメディアで始めてBLACKを遊ぶことに。

BLACK

今回は本当のシークレット出展。写真の人はCriterionの開発者。それ以外は撮影不可だった

 本作は東ヨーロッパの対テロ組織の一隊員が主人公のFPS。EAでFPSといえばリアルさを追求したメダルオブオナーシリーズが有名だが、本作の目指したところはそれではなく、「ハリウッド映画並みの爆発感と爽快感」なんだそうだ。ビルのパーツなどを含むあらゆるところにダメージを与えて破壊でき、それらをうまく使って敵を巻き込んで倒すなどの戦略性も併せ持ったゲームに仕上がっていた。車なら当然爆発するし、ネオンを壊せば落ちて敵を倒せるなど、環境をうまく使った戦い方が楽しいタイトルに仕上がっていた。

 今回プレイできたのは1ステージだけ、しかも途中で終了ということで、まだまだ期待感が高まるタイトルだ。なお、海外では2月の発売予定で、国内発売は現在検討中とのこと。

飛び散るガラスの破片などの派手なエフェクトはバーンアウトシリーズで培った技術で実現

Battle Field 2 Moderun Combat

 今月日本でもリリースされてヒットしている「バトルフィールド2」が、PC版に引き続いてコンシューマ版でも登場。コンシューマ版でも、多人数によるチーム戦がオンラインで楽しめる。また、コンシューマ版ということで、1人用キャンペーンモードも充実。すでに出撃しているAIプレイヤーにオーバーライドして戦うことができるなど、だれることなく戦いが続けられる工夫がなされているのがポイント。さすが、このために1年延期した甲斐があったといったところか?

PC版バトルフィールド2は、早くもGame of The Yearの声も高い。コンシューマでもビッグヒットを目指す

やはり注目度の高いスポーツタイトル

 EAの看板ブランドといえばなんといってもスポーツゲーム「EA SPORTS」だろう。去年はTake-Twoの「2K Sports」シリーズブランドの価格攻勢を受け、売り上げは若干下がったようだが、人気の点では相変わらず高い。

 今年はアメリカンフットボールのNFL/NCAAのライセンスを独占することで地位を磐石なものとした(その代わり、メジャーリーグのライセンスはTake-Twoがほぼ独占し、EAはMVPベースボール2005を最後に撤退となった。本作は非常に良い出来なのにもったいない……)。ここでは日本での発売が期待されるタイトルをいくつか挙げてみよう。

Madden NFL06

 アメリカでもっとも売れるスポーツゲームがこのMadden NFLシリーズ。今年は2つの新機能が売りとなっている。

 1つが「Vision Cone」システムで、パスを投げるときのクオーターバックの視野を再現したシステムとなっている。視野はサーチライトのような扇型の光で表示されていて、右スティックで操作可能(R1+パスボタンでも可能)。視野があさっての方向に向いているとパスの成功率は格段に下がるので注意だ。なお、この機能は切ることも可能とのこと。

これがVision Cone。「こんなあさってな方向を向いててパスなんか通らないだろ」ということが現実に

 もう1つはスーパースターモード。これは従来のチーム運営モードである「フランチャイズモード」とは完全に別のモードで、スーパースター選手の生活を体験しようというモードだ。プレイヤーはエージェントと契約し、チーム選択や練習、取材などをこなしつつ、ゲームでいい成績をとっていくというもの。他のEA SPORTSのアメフトゲームソフトで作ったキャラクターもインポートすることが可能だ(ただし「他のアメフトソフト」は日本ではリリースされていない)。

スーパースターモードではキャラクターメイキングの自由度が高い
NFLのドラフトを視聴。有力な選手としてオファーされるには日々の練習が大切

 さらに本作ではオフェンスがタックルすることができたり、PS2版とPSP版でフランチャイズモードの連動ができるなど、細かい仕様追加もされているのもポイントだ。

 なお、本シリーズは去年は英語版・日本語マニュアルつきでリリースされたが、これが意外にも好評らしく、そこそこの売り上げを得たらしい。

スポーツゲームながら、フランチャイズモードなどによってテキスト量が異様に多い本作。きちんとしたマニュアルを作れば英語版でもユーザーはついてくるということか。毎度玉砕している某社の某シリーズと比べると……。

EA SPORTS BIG: SSX on Tour

 スポーツをモチーフにしているが、ゲームならではの味付けを施して人気の高いゲームブランド「EA SPORTS BIG」。そのファーストタイトル「SSX」の最新作が満を持して登場する!

 今回はなんと自分だけのキャラクターを作って様々な難コースに挑んでいく。もちろん顔だけじゃなくて、コスチュームも自由に選ぶことができる(従来シリーズのキャラクターも登場する模様)。また、本作ではスノボだけでなく、スキーも選択できるようになった。

 ゲームのミッションもいわゆるレース・ショーオフというものだけでなく「一定距離のレールを滑れ」「ゴールまでに規定された数のアイコンを取れ」など多くのバリエーションが追加された。もちろん、マニュアルコンボ、モンスタートリック(従来のウーバートリックに相当する大技)なども搭載。アメリカでは秋に発売を予定している。

スキーで新しい頂に挑むネイト。インターフェイスグラフィックもがらりと変わっている

NBA LIVE 06

日本でも人気の高いリアルNBAゲームの最新作。右スティックを使ったフリースタイルモードが強化され、より高度なアクションができるように

Tiger Woods PGA Tour Golf 06

タイガー・ウッズと提携した人気ゴルフシリーズの最新作。本作では2つのスティックを使った新しい操作法を採用した

やっぱり北米では人気の高い映画ゲーム

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