ピポサルとともに「ちょさくけん」を考えた夏休みの1日

8月23日、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の主催で、「第13回 親と子の著作権教室 〜ゲームづくりから楽しく学ぼう!〜」が開催された。SCEの協力で「サルゲッチュ3」の開発者も登場し、ゲームづくりの課程や著作権について学んだ1日だった。

» 2005年08月24日 16時45分 公開
[今藤弘一,ITmedia]

 「第13回 親と子の著作権教室 〜ゲームづくりから楽しく学ぼう!〜」(以下、著作権教室)が開催されたのは、東京・青山にあるソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)本社。参加したのは小学4〜6年生と保護者の計16組だ。

画像

 当日は、「サルゲッチュ3」の開発者が登場しての「ゲームができるまで」講座と「ちょさくけんってなんだろう!?」という、著作権に関するレクチャーが主なプログラムだ。

 「ゲームができるまで」では、サルゲッチュ3のプロデューサーである、太田直仁さんが登場。ゲームの企画を立てるところから、仕様を決定してグラフィックデザインやプログラムを作っていく課程が紹介された。

画像 太田さんによるプレゼンテーション。ちょっと小学生には難しかったかな……

 次に行われたのは、3グループに分かれてのクリエイターとの懇談会。先ほどの太田さんのほか、デザイナーの米倉俊之さん、小桧山志乃さん、プログラマーの高橋啓治郎さん、土蔵利威さんが、各グループを順番に持ち回りで、子供たちとゲームについて語り合う。太田さんとは「どのようなゲームをしているの?」という話で盛り上がり、デザイナーの米倉さんや小桧山さんは実際にノートPC上でのピポサルのモデリングなどを子供たちに見せていた。

画像

画像 ポリゴンの画像がぐりぐり回るのを見て子供たちは大喜びだった

 中でも盛り上がったのがやはり、プログラマーの高橋さん、土蔵さんとの懇談。土蔵さんもノートPCを持ち込み、リアルタイムでプログラムをエンコード。最初はピポサルの数を増やして見せていたのが、子供たちからは「逆さにしろ」とか「色を変えろ」といったリクエストも。当初この手の質問は想定されていなかったようだが、そこは“腕の見せ所”といった感じで、子供たちのリクエストに瞬時に応えていた。

画像 最初は数を増やすところから。「1000体」のリクエストに応える
画像 そして次は逆さまに……
画像 ピポサルを赤くしてみました。土蔵さんも高橋さんも楽しそうだったのが印象的だ
画像 この間、別室では保護者向けにCEROの「年齢別レーティング制度」について解説。ペアレンタルロック機能について紹介されていた

 そして最後には本題の「ちょさくけんってなんだろう!?」に。ACCS調査部のマネージャーである三橋信司さんが小学生に扮して、ピポサルの描いた絵を勝手に変えて自分のものとして夏休みの宿題を提出してしまう、というシーンを作って、子供たちへの解説を行った。

画像 小学生三橋君は、ピポサルの描いた絵に、勝手にまゆ毛を描き足したり、ひげをつけたりといったことを……

 子供たちは、これは確かに悪いことだと言うことは分かっているようだが、どこがどう悪いのか、具体的に分からない様子。そこで今度は三橋さんが「著作権博士」となって再登場。「(C)」マークや氏名表示権、公表権、同一性保持権、複製権といったことが紹介されていた。

画像 簡単に、なるべくかみ砕いて語る三橋博士

 海外旅行などに行くと目にしてしまう海賊版は、なんとなしにおもしろがって購入しがちだが、「ゲームを作った人のことを考えてみよう」という三橋博士の問いかけにもあったように、親と子が一緒になって今後も考えていかなければならない問題に違いないだろう。

 なお、著作権教室は来年の夏も開かれる予定だ。自由研究の題材としてでもよいので、夏休みの1日、著作権について親子で考えてみてはいかがだろうか。

画像 最後に記念撮影
画像 記念品の時計

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/25/news174.jpg 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  2. /nl/articles/2404/26/news154.jpg 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  3. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  4. /nl/articles/2404/12/news174.jpg 築年数不明の平屋にある、ボロボロ床板をはがしてみたら…… 発覚したヤバい事実に「ビックリ!」「大丈夫でしたか?」心配と驚きの声
  5. /nl/articles/2404/26/news022.jpg ママの足にくっつく生後7カ月の赤ちゃん、甘えてるのかと思いきや…… 計算された行動と「ちいこい後ろ姿がかわいすぎ」て目が離せない
  6. /nl/articles/2404/25/news016.jpg 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  7. /nl/articles/2404/25/news069.jpg “作画軽減ガンダム”をガンプラで作成 → 使用パーツも最小限の再現ぶりに「完全に一致」「部品軽減ガンダム」
  8. /nl/articles/2404/23/news090.jpg 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  9. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  10. /nl/articles/2404/26/news024.jpg 0歳赤ちゃん「(ママ来たっ!)」→喜びが抑えきれなくて…… 尊すぎるダンスが300万再生「心が浄化されていく」「朝から癒やされました」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」