ナムコが三顧の礼をもって三国志を描く――PSP「中原の覇者(仮称)」(1/2 ページ)

ファミコン版「三国志〜中原の覇者〜」、「三国志II〜覇王の大陸〜」から幾星霜。ナムコ3つ目の三国志がPSPで動き出す。

» 2005年09月20日 16時35分 公開
[ITmedia]

 ナムコがファミコンで発売して以来息を潜めていた「三国志」シリーズが、数十年の時を経てPSPにて胎動した。その遺志を継いだのは、仮称ではあるが、1作目の副題をそのまま受け継いだ「中原の覇者(仮称)」。

 「天に二日なく、民に二王無し」――プレーヤーは群雄割拠の後漢末期に現れた曹操・孫権・劉備などの君主を選び、配下を束ね、敵を圧倒し、国土を拡大・増強し、そして天下統一を目指す。

 ゲームは君主を選ぶところから始まる。プレーヤーの分身となる君主の元に集う武将たちに個別のコマンドを与え、その部下となった武将を軸としてゲームは展開する。従来からの“武将集めの楽しさ”を、一層深めるとともに過去作品との差別化をはかっている。内政・戦闘ともに従来のターン制を採用し、中断&再開がどこでもできるようになっている。

 配下の能力に応じた「命令コマンド」で指示を出し、内政、国土開発、軍備増強、他国への計略を進めていく――。そして来るべき時には他国との戦闘をいとわない。配下の武将は総勢400人以上。選択するシナリオによって異なる国力を維持・増大させ天下統一を目指すには、部下を適材適所に配置し、有能な人材を獲得し育成していくことが肝要となる。各武将の能力レベルが上がると効率化がはかられ、低コストで高い効果を得られる。そこそこの能力しかなくても、レアな命令コマンドを持った武将もいるなど、個性が光る。

 戦闘は数でのぶつかり合いはさることながら、計略・一騎打ちと武将の特性を存分に発揮できる場もある。総大将を打ち負かすと勝利。他国に攻め込んだ場合は、その国を手中にすることになる。捕らえられた武将は新たな部下とすることができる。

 戦闘は、状況に応じて大きく分けて「戦術」「戦闘」「一騎打ち」の3つのモードに切り替わる。

  • 戦術モード:マップ上に部隊を配置し、コマンドで操作。
  • 戦闘モード:戦術モードで敵味方の部隊が接した状態で、「攻撃」コマンドを使用すると、戦闘モードに入り武将や兵隊ユニット同士が激突する。
  • 一騎打ちモード:戦闘モード中に武将同士がぶつかると、一騎打ちモードになる。

 マップには高低差の概念を導入し、3Dで表現されている。部隊はそれぞれ「平軍」「水軍」「山軍」といった属性があり、戦術モードでの機動力はもちろん、戦闘に突入した時のパラメータにも影響する。戦闘突入時の地形次第で戦局が変わってくるため、戦術モードでの位置取りが重要といえる。

 通常、戦争は野戦マップから攻城戦マップという流れで進行するが、戦争突入時の防御側の選択によっては攻城戦のみで戦うことも可能となっている。つまり、防衛側が計略を用い、地形に応じた罠で敵を翻弄することを選べば野戦。食料の備蓄も多く、長期の篭城に耐えられるのであれば攻城戦。このようにその時点の国力や武将の状態を加味できるわけだ。

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