あなたは呪われました――「THE 呪いのゲーム」先行上映会で主演の三輪ひとみさん舞台挨拶

ディースリー・パブリッシャーは、サウンドノベルと実写ムービーを融合させた本格ホラーアドベンチャーゲーム「SIMPLE2000シリーズVol.92 THE 呪いのゲーム」の実写ムービー上映会を行い、主演の三輪ひとみさんと、監督の樫原辰朗氏が舞台挨拶を行った。

» 2005年12月05日 18時33分 公開
[ITmedia]

 本日、ディースリー・パブリッシャーが12月8日発売予定のプレイステーション 2用ソフト「SIMPLE2000シリーズVol.92 THE 呪いのゲーム」で、ゲーム中に見ることができる実写ムービーをまとめた上映会が、主演の三輪ひとみさんと監督の樫原辰朗氏を迎えて行われた。

 この実写ムービーは、ゲーム中サウンドノベルを進めると差し込まれるもので、グッドエンドで終えると、丸ごとまとめて映像として鑑賞することができるもの。その約1時間におよぶ長編ムービーは、ノベル部分の恐怖をさらに現実味を与えてくれる。途中、何度もビクリとする場面もあった。お約束なものでも驚かされる。

 本作は、同名のゲームソフトをプレイした人間が、次々と死んでいくという謎に立ち向かう、三輪ひとみさん演じる佐緒里を通して描かれていく。物語をちょっとだけかいつまんで説明しよう。

こちらはゲーム中のサウンドノベル部分。このゲームに関わったものたちが次々と謎の死を遂げている……

 ある夜、致命的なバグに悩まされ狂気に見舞われたゲームプログラマーが殺人を起こし失踪する。時を同じくしてそのプログラマーの妻子も姿を消してしまう……。

 彼が開発していたゲームは発売には至らなかったものの、世には少数だがサンプル版が出回っていた。偶然にもそれを手にした佐緒里の友人・智佳は、そのゲームをプレイ中やはり姿を消してしまう。そのゲームの名こそ「THE 呪いのゲーム」。いつしか「このゲームをプレイした人は、必ず死ぬ」という噂が流れはじめる。しかし、その噂を知らない佐緒里は、智佳から送られてきたこのゲームをはじめてしまう。テレビに映し出されたのは、「さおりは呪われてしまいました」という不吉な文字。こうして佐緒里に恐怖が忍び寄ってくる。

 佐緒里は、智佳の同僚、乾井とともにこの呪いを解く唯一の方法であろうと、グッドエンドによるゲームクリアを目指すのだが、ゲームは本来バグがありグッドエンドへはたどり着けない。はたして2人は、クリアできないゲームを解き、呪いを退けることができるか……。

「呪いのゲーム」そのものが呪いの元凶。映像ではあの手この手でホラーたらしめる仕掛けが。まとめて見ることができるのはグッドエンドを迎えなくてはならない……

 上映された実写ムービーは、本来ならば補完されるべきノベル部分がないため、やけに急いだ展開。しかし、見どころともいうべき恐怖ポイントが満載だ。ゲーム中では写真となって表現されている部分が、分岐パートでの選択次第で見ることができる。ぜひともグッドエンドを目指してもらいたい。

 上映会のあと行われた舞台挨拶では、主演の三輪ひとみさんと監督の樫原辰朗氏への、本作プロデューサー前田佳代子さんから質疑応答という形で進行していった。

左から司会に立った本作プロデューサーの前田佳代子氏、主演の三輪ひとみさん、監督の樫原辰朗氏。8年ぶりの喘息が出るほど撮影はハードなものだったと当時を懐述する樫原氏に、三輪さんは朝来たら監督がいなかったことが一番のアクシデントですとつっこみを入れる場面も

 冒頭、この作品に関わった感想を聞かれると三輪さんは、「ゲームの(映像の)仕事は初めてで、どういうふうに撮影するのかとても不安があったのですが、映画とまるで変わらなくてやりやすかった」と撮影は楽しかった様子。ただ、ゲーム自体はまだやっていないのでそこは聞かないでくださいと申し訳なさそうに答える。ゲーム中で三輪さん演じる佐緒里も、ゲームはDVD専用と話していたが、実際の三輪さんも最近はあまりやっていないとのこと。

 主演する際に意識した点はという質問に対して三輪さんは、ゲームではどのようにするのが効果的なのかと考えたが、案外普通に演技してたとさらり。難しい仕事を振ってしまったと樫原監督が隣でどぎまぎする場面もあった。映画と同様の撮影スタイルで臨んだが、撮影スケジュール自体が非常にタイトで、通常2週間くらいかけるボリュームを、わずか4日間でこなしたと明かす。そのため、毎日昼夜ぶっ通しの撮影になってしまったと監督も恐縮していた。

 その樫原氏も、ゲームのシナリオは初めてのことで最初困惑したとか。しかし、ゲームと映画のコラボレーションという、今までやったことがないことに非常に魅力を感じたという。「でも始めてみたら修羅場が待ってたんですけどね……」と語る。ゲーム内で本作そのものが使われているというその入れ子構造からイメージして話を作っていったそうで、そのへんも楽しんでもらえたらと話す。

 映画では60分の作品にするために、シナリオを多少省略することもあるのだが、ゲームではノベル部分もあるため、バッドエンド用などにさまざまな小ネタを仕組むことができたとうれしそう。実際のゲームでは、何度もバッドエンドを見ながら進むことになる。最終的なグッドエンドを迎えた頃には、物語の背景などを知った状態で、今回上映したオリジナルムービーを見ることになるため、ノベルと映像とのリンクを改めて再確認できるというわけだ。

 樫原氏曰く、流行のJホラーよりもアメリカンホラーに近いテーストとのこと。自身も展開が早いなと反省しつつも、今後の課題が見えた良作だったと自信をのぞかせる。撮影中にはホラー作品にはよくある怪現象もあったと樫原氏。あまりにも過酷な撮影スケジュールのため、最終日に倒れてしまったのは怪現象ではないんですけどねと、ハードスケジュールを振り返っていた。

 最後に三輪さんは、「自分自身がちゃんとグッドエンドにたどり着けるかわからないけど、一緒に頑張ってたどりつきましょう」とアピールした。

 ちなみに、本作をプレイしても呪われることはないのでご心配なきよう。

SIMPLE2000シリーズVol.92 THE 呪いのゲーム
対応機種プレイステーション 2
メーカーディースリー・パブリッシャー
ジャンルサウンドノベル+実写ムービー
発売日12月8日
価格2100円(税込)
人数1人
(C)2005 HuneX
(C)2005 D3 PUBLISHER


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